帝人フロンティア 機能性と快適性を備える布製高機能マスクを発売

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2020年11月13日

 帝人フロンティアはこのほど、優れたフィルター性能や抗菌防臭性能などの機能性、メガネが曇りにくい、耳が痛くなりにくいなどの快適性を兼ね備え、洗っても性能が持続する布製高機能マスク「nunonanoni(ヌノナノニ)」を上市した。先月30日から、テイジン公式オンラインショップ「くらし@サイエンス」(https://www.kurashi-science.com)などを通じ販売を行っている。希望小売価格は1200円(税別)。

布製マスク写真
布製マスク写真

 同製品の特長は機能性に着目した2層構造にある。表層の裏面には直径700㎚の超極細ポリエステル繊維「ナノフロント」を使用しているため、微粒子捕集効率(0.1㎛サイズ粒子)80%、バクテリア捕集効率(三㎛サイズの細菌を含む粒子)90%、花粉捕集率99%と、優れたフィルター性能を発揮する。

 一方、肌側にはpHコントロール機能をもつ高機能素材「エコピュアー」を採用。臭いや肌荒れの原因となる細菌の繁殖を抑制することで抗菌防臭性能を付与した。また、布製マスクのため、洗って繰り返し使用することが可能であり、洗濯後もフィルター性能や抗菌防臭性能などの効果は持続する。快適な着用感にもこだわり、3D立体形状とノーズワイヤーを採用した。自然なストレッチ性により隙間なく肌にフィットするため、空気漏れが少なく、メガネ着用時の曇りも軽減する。さらに、痛くなりにくい耳ひもを採用しており、快適な着用感を長時間保つことができる。色は、ホワイト、ベージュ、グレー、ネイビー、ピンクの5色。サイズはフリーサイズ(タテ約13cm×ヨコ約17cm)。

 

JX金属 カセロネス銅鉱山の全権益を取得、探鉱など強化

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2020年11月13日

 ENEOSホールディングスのグループ会社であるJX金属はこのほど、チリ・カセロネス銅鉱山の権益について、共同出資者の三井金属鉱業と三井物産の両社がもつ全ての権益(三井金属:25.87%、三井物産22.63%)を譲り受けることで基本合意したと発表した。これにより、JX金属は同銅鉱山の権益を100%取得する。

 カセロネス銅鉱山の銅精鉱は、JX金属グループ製錬所の有力な原料であり、世界的に精鉱中の銅品位が低下する中、高品位でクリーンなカセロネス鉱の価値が高まっている。同社では、このような優良な銅精鉱の確保が、上流の原料鉱石から下流の先端素材までの、リサイクルも含めた金属サプライチェーンの中核となる銅製錬事業にとって極めて重要だと捉えている。今後、優良鉱石を産出するカセロネス銅鉱山では、策定済みの計画に沿い、IoTを活用した自動化の推進などの投資を進めるとともに、相当量の埋蔵鉱量が見込める同鉱山周辺領域での探鉱活動などを一層強化し、生産量の維持・拡大、山命の延長などに取り組んでいく方針だ。

 JX金属と三井金属は、2006年に合弁会社パンパシフィック・カッパー(今年4月にニッポン・カセロネス・リソーシズに移管)による権益取得以来、カセロネス銅鉱山の開発を進め、2010年の三井物産の参画以降は、3社共同で事業運営を行ってきた。建設の遅れや建設費増大などの困難があったものの、現在までに生産を安定化、収益性が確保できる状況となった。今後はさらなる生産量増大に向けた新たな段階に移っていく。

三井化学 市原工場で炭化水素系合成油の新プラント完成

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2020年11月13日

 三井化学は12日、市原工場(千葉県市原市)内に炭化水素系合成油「ルーカント」の新プラントが完成し、同日に竣工式を行ったと発表した。生産能力は年産約2万t。現在同製品の生産を行う岩国大竹工場(山口県和木町)と合わせて、生産能力はほぼ倍増することになり、2拠点体制の下、世界の旺盛な需要への対応とBCPの強化を図っていく。営業運転は来年4月の開始を予定する。

竣工式にて。佐藤常務執行役員・モビリティ事業本部長(手前)と細見市原工場長
竣工式にて。佐藤常務執行役員・モビリティ事業本部長(手前)と細見市原工場長

 「ルーカント」は、同社が世界で初めて商品化した高性能炭化水素系合成油であり、粘度の温度依存性が小さく、剪断安定性・熱化学的安定性に優れているなどの特長をもつ。そのため、極めて高品質が求められる自動車ドライブラインのギア油をはじめ、工業用潤滑油・グリースなどの粘度調整剤として採用されており、主要な自動車メーカーや潤滑油メーカーに認証されている。「ルーカント」は、低環境負荷ニーズの高まりの中、省燃費や長寿命に貢献するものとして世界的に需要の増大が見込まれている。

 三井化学は、潤滑油添加剤パッケージ最大手のルーブリゾール社(The Lubrizol Corporation)との戦略提携を行っており、両社で潤滑油市場での「ルーカント」事業のさらなる拡大・成長を図っていく。同時に、三井化学独自の取り組みとして、エラストマー、エンプラ改質用途など、機能性液状ポリマーとしての積極的な市場・用途開発に取り組んでいく考えだ。

富士フイルム 新型コロナ感染症向け抗体医薬原薬の製造を受託

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2020年11月12日

 富士フイルムはこのほど、子会社のバイオ医薬品開発・製造受託会社(CDMO)フジフイルム・ダイオシンス・バイオテクノロジーズ(FDB)が米国イーライ・リリー社開発の新型コロナウイルス感染症(COVID‐19)向け抗体医薬品の原薬製造を受託したと発表した。来年4月よりデンマーク拠点で製造を開始し、低中所得国への抗体医薬品の普及に貢献する。

 FDBは30年以上の受託実績と高度な生産技術・最新設備をもつバイオ医薬品CDMOで、ホルモン製剤や抗体医薬品、遺伝子治療薬、ワクチンなどあらゆる種類のバイオ医薬品の生産プロセスを開発し、少量生産から大量生産、原薬から製剤・包装までの製造受託に対応する。

 同社はビル&メリンダ・ゲイツ財団がウェルカム財団やMastercardとともに4月に立ち上げたCOVID-19治療推進プロジェクトが開発・製造を支援するCOVID-19治療薬のグローバル供給のパートナーとして、デンマーク拠点の一定の製造能力を確保。今回、同プロジェクトとイーライ・リリー社間の抗体医薬品の開発・製造支援合意に従い、FDBは同医薬品の商業生産に必要な原薬の製造を開始する。

 FDBのデンマーク拠点は、20kl動物細胞培養タンク6基などの大量生産設備に加え、約1000億円をかけて大型培養タンクの増設、製剤ラインの新設、包装ラインの拡張で原薬の生産能力を倍増する。

 同社はCOVID-19ワクチンや治療薬の開発が進展する中、顧客ニーズに合った高品質なバイオ医薬品を迅速かつグローバルに供給し、COVID-19の感染拡大の抑止や流行の終息に貢献していく考えだ。

 

ENEOS 大型バイオマス発電所の共同事業に向け合意

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2020年11月12日

 ENEOSはこのほど、世界最大級の大型バイオマス発電所について、イーレックス(東京都中央区)と共同で事業化を検討することに合意し、環境アセスメントを開始すると発表した。同発電所の設備出力は30万kWを予定し、国内では最大、世界でも石炭火力など他エネルギー源からの転換を除けば、 最大級のバイオマス発電所となる。

 建設用地はENEOSがもつ新潟サンライズゴルフコース(新潟県聖籠町)の一部を活用する計画で、バイオマス燃料には、海外からの安価かつ安定供給が見込める燃料を検討していく。また、再エネ賦課金という形での国民への負担がない、日本初となるFIT制度から自立したNon‐FITの大型バイオマス発電所の実現を目指す。

 ENEOSは再生可能エネルギー事業を次世代の柱の1つとして位置づけ、メガソーラー(20カ所、約4.8万kW)、風力(2カ所、約0.4万kW)、バイオマス(1カ所、約6.8万kW)を全国で展開し、再エネ事業の拡大に取り組んでいる。バイオマス発電については、今年5月に室蘭バイオマスの商業運転を開始。供給安定性に優れた再エネ発電として、さらなる拡大を目指していく。

 他方、イーレックスは現在4基のバイオマス発電所をもつ国内有数のバイオマス発電事業者。加えて、東南アジアの現地パートナーとPKS(パーム椰子殻)の集荷・製造事業に取り組むなど燃料事業にも力を入れている。

 今後は、両社が培ってきたバイオマス発電の知見を活用して、2023年中の工事着工、2026年度中の運転開始を目指し、共同で事業化検討を行っていく。

 

日本触媒 紙より薄いフィルム光源、パイロットで製造開始

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2020年11月12日

 日本触媒は11日、紙より薄いフィルム光源(「iOLED」フィルム光源)について、パイロットラインでの製造を開始すると発表した。顧客の様々なニーズに対応するために一定量のサンプルを供給することで早期の製品化を目指す。

200×200 mm サイズの基板で製造された「iOLED」
200×200 mm サイズの基板で製造された「iOLED」

 「iOLED」フィルム光源は、有機ELの長年の課題であった大気中の酸素や水分による素子の劣化を、日本触媒とNHKとの共同開発による材料や素子技術(iOLED技術)により克服していることに加え、厚さ0.1mm以下と紙より薄く、高い柔軟性も実現している。同社には、自動車業界、服飾業界、包装業界、美容・医療業界など多岐にわたる業界から問い合わせがあり、これまで少量のサンプル提供を行ってきた。

 今回パイロットラインを立ち上げたことで、より大規模で本格的なサンプル試験が可能になる。製造する基板の最大サイズは200mm×200mmだが、さらに一部製造ラインを自動化することで、生産能力を10倍以上に増強した。このパイロットラインを活用して、様々な開発ステージの顧客に対して希望の使用形態に合った色、形、特性を持ったサンプルを提供していく。

 同社は、この「iOLED」フィルム光源の新しい光をもって、明るい未来を創造していくと共に、今後も独創的で優れた技術を開発・企業化し、企業理念「TechnoAmenity~私たちはテクノロジーをもって人と社会に豊かさと快適さを提供します」の実現にまい進していく考えだ。

 なお、12月にオンラインで開催される新機能性材料展において「iOLED」フィルム光源を紹介。同社のブースでは、薄さを体感する動画などが視聴できる。

出光興産 EVと蓄電池の充放電制御を最適化

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2020年11月12日

日本ユニシスと実証試験、再エネ導入拡大図る

 出光興産と日本ユニシスは、EVおよび蓄電池の充放電制御を最適化する実証試験を開始する。建物の電力需要、太陽光発電量、EVの稼働状態、卸電力市場動向などの予測値をもとに、太陽光、電気自動車(EV)、蓄電池を組み合わせたエネルギーマネジメント技術の開発を目指す。EVと蓄電池を組み合わせて最適化するケースは初となり、実証期間は来年3月1日~12月31日を予定している。 

EV及び蓄電池の充放電制御を最適化する実証試験 
EV及び蓄電池の充放電制御を最適化する実証試験

 今回の実証試験は、出光興産の100%子会社ソーラーフロンティアの国富工場(宮崎県)で実施。同社の保有資産(事務所棟、業務用EV)や製品(蓄電池、EV充放電器、EV充電器、ソーラーカーポートなど)を活用し、事業所に業務用車両、通勤車両に一定程度EVが普及したことを想定する。

 このケースでは、充電タイムが集中すると電力需要が一気に高まることが課題になることから、①EVと蓄電池の充放電タイムを複合的に制御し、電力のピークカット、②EV稼働状態予測(日本ユニシスが特許出願済み)を活用した基本料金超過抑制や電力のピークシフト、③小売電気事業者の調達コスト最小化に向け日本卸電力取引所(JEPX)価格予測に基づく充放電のタイミングを制御、といったシステムの構築を目指す。さらに、④ワークプレイスチャージング(通勤者の職場充電)により職場へのEV充電器の普及が想定され、災害時のBCP対策としての活用も図っていく。

最適化制御
最適化制御

 一方、最適化制御については、データ取得、予測、最適化/制御計画作成、制御の流れになる。予測については、電力需要予測、太陽光発電予測、EV状態予測、JEPX価格予測などを機械学習で分析。ピークカットによる電量料金削減や小売り電気事業者の調達コストの削減を最適化目的とし、翌日の30分値単位の充放電計画を作成する。ただ、その日の状況に応じた最適化計画を立案する必要があることから、今回の実証では、様々なパターンに対応した最適化計画を検証評価することで、最適化アルゴリズムの改善やサービス化に向けた検討を進めていく予定だ。

 両社は、今後のEV/PHEV普及による運輸部門の低炭素化や電力の安定供給、太陽光などの再生可能エネルギーのさらなる導入拡大を目指す。また、太陽光発電、EV、蓄電池などを組み合わせることで、「エネルギー」と「モビリティ」を起点とし生活の利便性・快適性向上を実現する「まちづくり」に貢献する考えだ。

 

日本ペイントホールディングス 光触媒の水性塗料塗膜上のウイルス不活性化を確認

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2020年11月11日

 日本ペイントホールディングスはこのほど、グループ会社で建築用塗料の日本ペイントが、可視光応答形光触媒を採用した水性塗料(試験用)の塗膜表面に接触した新型コロナウイルスの不活性効果を確認したと発表した。世界保健機関(WHO)の感染症調査機関の認定を受けたガーナ大学医学部附属野口記念医学研究所(ガーナ国アクラ)との共同研究の一環で実証実験を行った。

 試験塗料を塗布した試験片とガラス片に、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を含むウイルス液を接種し、ペトリ皿のカバーの上から蛍光灯を照射。12時間後にウイルスを回収しRT-qPCR(逆転写定量ポリメラーゼ連鎖反応)測定で各試験片表面のウイルス濃度を求め、その比で残存率を算出した。ガラス表面に比べて塗膜表面のウイルス残存率が99%以上減少することを確認した。塗膜表面を機能化する技術として、活用が期待できる。

 同社は塗料・コーティング技術を通じて、安心できる空間作りを提案するための研究開発を、引き続き進めていく考えだ。

ちとせ 〝土は生き物〟「千年農業」で長岡市と協業

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2020年11月11日

 バイオベンチャー企業群・ちとせグループは、農業のコンセプトに掲げる「千年農業」を拡げる活動の日本第1弾として、新潟県長岡市と協業を開始した。 

長岡産の「千年農業」金匠米
長岡産の「千年農業」金匠米

 同社は、人類が千年先まで農業を続けるためのカギは、農地と作物を取り巻く生態系の豊かさを維持することにあるという考えの下、美味しく栄養価が高い作物を持続的に作り続ける「千年農業」を拡げる活動を行っており、これまで東南アジアでの活動を進めてきた。

 今回、「千年農業」の取り組みを日本で展開していくための第1弾として、国内2位の水稲作付面積を誇り、バイオエコノミーに対して積極的に取り組んでいる長岡市と一体となった活動を始めた。

 作物に適した健全な土壌を維持するためには、土壌中の微生物の活性度合いを把握することが重要になる。ちとせグループではバイオテクノロジーの視点から、匠の土作りの見える化に成功、〝土は生き物〟だと捉え、土壌中の多種多様な微生物の動態を定量的に解析することで〝土壌の健全さ〟を科学的に評価している。

 同社は「千年農業」の取り組みの一環として、長岡市農水産政策課とともに市内の米農家を回り、土壌環境の調査を実施。その結果、すべての圃場(ほじょう)について生態系を豊かにし、その維持にまで配慮された土壌であることが確認されたため、同圃場で生産する同市のブランド米「金匠米」を日本で初めて「千年農業」と認証し、7日から販売を開始した。

 長岡市では今後、金匠米だけでなく有機栽培米や特別栽培米、枝豆など市内で生産する作物についても「千年農業」の太鼓判を活用しながら、新たな販路開拓や新たな視点でのブランド化を目指していく。

 一方、ちとせグループは今回の取り組みを皮切りに、様々な地域との協議を進めながら国内外に「千年農業」を拡げることで、持続可能な農業の実現に貢献していく考えだ。

 なお、「金匠米」は、2009年より毎年開催されている「長岡うまい米コンテスト」で、上位約20人の金匠を獲得した最高峰の匠の技をもつ生産者によって作られる長岡産コシヒカリ。今年度の金匠米は、昨年のコンテストで金匠を獲得した生産者の新米コシヒカリのみで製品化を行った。

日本触媒 血管構造の細胞凝集塊作製、移植時に高い治療効果

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2020年11月10日

 日本触媒は9日、3次元細胞培養容器「ミコセル」を用いた細胞培養において、表面に血管末端構造を保有する血管構造を含む細胞凝集塊の形成に成功したと発表した。この血管構造を含む細胞凝集塊は、その形態から再生医療の移植などで、従来の細胞凝集塊より優れた治療効果を発揮することが期待される。

3 次元細胞培養容器「ミコセル」
3 次元細胞培養容器「ミコセル」

「ミコセル」とは、同社が独自技術により開発した3次元細胞培養容器。細胞基材への適度な接着性があるため、生体内での状態により近い細胞凝集塊を均一な粒子径で多量に作製できる。

 近年、細胞を3次元培養することで、様々な形態の細胞凝集塊を形成することが注目されている。その1つとして、細胞凝集塊内部への酸素や栄養の供給を目的に目的組織の細胞と血管内皮細胞を共培養して、血管構造が付与された細胞凝集塊形態の形成が提案されている。この形態は、血管構造が付与されたことで、移植時に患者由来の血管と接続し細胞凝集塊の生着率が上がり、治療効果の向上が期待される。しかし、従来の血管構造を有する細胞凝集塊は、細胞凝集塊内部で血管構造がランダムに形成される。そのため血管構造の方向性の制御や細胞凝集塊表面への血管構造の末端形成が困難であり、移植後の生着と治療効果に課題があった。

 同社は今回、「ミコセル」を用いて幹細胞と血管内皮細胞を共培養して作製した細胞凝集塊で、基材に接着した部分に血管内皮細胞も接着し、そこから細胞凝集塊の垂直方向に複数の血管構造がドーム状に形成されることを見出だした。この構造は従来の細胞凝集塊では見られず、基材接着面に血管内皮細胞が存在することで移植時に速やかに患者由来の血管と接続して高い治療効果が得られることが期待される。また、当該構造を有する細胞凝集塊は血管構造を持たない細胞凝集塊に比べて内部の低酸素状態が改善されることが分かった。

 「ミコセル」で作製した血管構造が付与された細胞凝集塊は、再生医療分野への応用の他、より生体内に近い凝集塊を実験室レベルで作製できるという観点から、臓器モデルの作製や創薬スクリーニングなどにおける動物実験代替の試験への応用が期待される。

 同社では、今回新たに作製した血管構造を含む細胞凝集塊をはじめ様々な分野に「ミコセル」を供給し、連携を進めることで、医療技術の発展に貢献することを目指す。

「ミコセル」上の血管含有細胞凝集塊の特徴
「ミコセル」上の血管含有細胞凝集塊の特徴