三井化学 消防庁の自衛防災技能で最優秀賞など受賞

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2021年1月15日

 三井化学はこのほど、総務省消防庁が主催する「令和2年度石油コンビナート等における自衛防災組織の技能コンテスト」で、大阪工場が総務大臣賞最優秀賞、岩国大竹工場が総務大臣賞優秀賞を受賞したと発表した。総務大臣賞の受賞は大阪工場では2年ぶり2度目、岩国大竹工場は2年ぶり4度目。また、市原工場が共同参加した千種地区共同防災協議会ENEOS隊が消防庁長官賞奨励賞を受賞した。

大阪工場での表彰式
大阪工場での表彰式

 同コンテストは、石油コンビナートでの自衛防災組織の技能や士気を向上させ、防災体制の充実強化を目的に、平成26(2014)年度から行われており、危険物施設などの火災に対する高所からの泡放水を想定し、活動・操作の安全性、確実性、迅速性を評価している。今年度は新型コロナウイルス感染症の拡大状況を踏まえ、予選の廃止やスケジュールの変更などを行い実施された。

 三井化学は、企業理念と行動指針に基づき、法令遵守はもとより、「安全は全てに優先する」ことを社員が心に刻み、無事故・無災害の実現を徹底して追求している。引き続き、安全・安定操業に努めるとともに、各事業所の自衛防災組織の強化を継続し、万が一の災害時の備えを充実させていく考えだ。

岩国大竹工場でのコンテストの様子
岩国大竹工場でのコンテストの様子

ちとせ 北杜市と循環型社会を目指し包括連携協定締結

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2021年1月15日

 バイオベンチャー企業群のちとせグループはこのほど、山梨県北杜市との間で、同市の地域資源を活用した「循環型社会の実現」に向けた包括連携協定を締結したと発表した。同協定に基づき、北杜市の地域資源を活用した持続的で高品質な農業の推進やヘルスケアの向上に、ちとせグループがもつバイオの知見と技術を生かすことで、同市での循環型社会の構築を目指していく。

ちとせグループの藤田朋宏CEO(右)と北杜市の上村英司市長
ちとせグループの藤田朋宏CEO(右)と北杜市の上村英司市長

 北杜市は、全国有数の日照時間の長さ、ミネラルを多く含む水、豊かな土壌などの自然環境に恵まれており、米や農産物などの地域資源による地産地消の促進や、市民の健康向上をはじめとした様々な取り組みを行っている。また、昨年12月に就任した上村英司市長の下では、「北杜新時代・幸せ実感・チャレンジ北杜」をスローガンに新たな施策を進めている。

 一方、ちとせグループは、千年先まで続く豊かな世界の実現への貢献を目指し、化石資源中心の消費型社会からバイオマス資源基点の循環型社会に近づけるための研究開発や事業開発を推進している。微生物、藻類、動物細胞などの〝小さな生き物〟を活用する技術に強みをもち、国内のみならず、マレーシア、シンガポールなどの東南アジアで農業や食品、エネルギーなどの幅広い分野で事業を展開。その一環として、昨年には日本での「千年農業」を開始し、農地の生態系を維持することで、美味しく栄養価が高い作物を持続的に作り続ける農業を広げる活動を行っている。

 両者はこれまで、北杜市内で生産された野菜を、ちとせグループが東南アジア市場へ紹介する取り組みを行うなど、同市の生産者との5年以上にわたる交流を通じて関係を構築してきた。今後は同協定の下、農業をはじめヘルスケアの分野でも連携を強めていく考えだ。

「千年農業」で持続可能な農業を推進し、地域を活性化
「千年農業」で持続可能な農業を推進し、地域を活性化

 具体的には、同市で「千年農業」を広げることで、①豊かな農地を守りながら基幹産業である農業を活性化②「水の山循環農法」の確立③学校給食を通じた農畜産物の地産地消の推進④同市の豊かな環境や魅力を再認識し、子どもたちが一生涯暮らし続けたいと思う心を育む活動⑤データ駆動型のヘルスケアプロジェクトの展開⑥地域企業との協働による循環型経済圏の構築⑦持続可能な開発目標(SDGs)に定める「すべての人に健康と福祉を」「陸の豊かさを守ろう」の達成に向けた取り組みなどを行っていく。

三菱ケミカル 3Dプリンティング用樹脂を本格始動

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2021年1月15日

コロナ禍で3Dプリンター活躍、一気に市場拡大

 三菱ケミカルは、長年培ってきた樹脂に関するノウハウをベースに、2018年に3Dプリンティング用樹脂事業に参入。翌年には、米国に工場を新設し、製品の量産を開始した。今後、3Dプリンティング用樹脂の需要はグローバルで年率10%程度伸びていくと見られており、同社は市場の伸び以上の事業成長を実現していく考えだ。

3Dプリンティング
3Dプリンティング

 3Dプリンターの原理は1980年代に考案され、製造業を中心に部品の試作に採用されてきた。2000年代に入ると、特許切れにより3Dプリンティング事業に参入する企業が増加。これが低価格化につながり、その後、欧米を中心に安定的に市場が広まった。

 こうした中、昨年は世界的に新型コロナウイルスの感染が拡大。グローバル企業のサプライチェーンが深刻な影響を受けたが、図面さえあれば必要な場所で、必要なときに、必要な量を製造できる3Dプリンターがこの窮地を救った。また、病院でも3Dプリンティングが活躍。世界中の企業やエンジニアが医療物資に関連する設計図を無償でウェブ上に公開したことにより、欧州では病院が3Dプリンターを購入して、現場でフェイスシールドや人工呼吸器の部品を製造するケースが増加。日本でも、既存設備の3Dプリンターを活用して医療部品を作り、病院に寄贈する企業が相次いだ。世界規模の外出制限が一段落した今も、「部品調達手段の多様化」「生産コストの効率化・省力化」「DX化推進の一環」などをキーワードに市場の拡大が続いている状況だ。

 3Dプリンティング市場の拡大で重要となるのが造形物に使用する素材。特に、産業分野の部品生産に利用するためには、強度や造形時間、加工のしやすさなど、素材にも高い品質が求められる。同社は、2018年にグループ内に分散していた3Dプリンティングに関する研究機関や事業を高機能ポリマー部門に集約。本格的な3Dプリンティング用樹脂事業参入に向けて、積極的な事業展開を推進している。

3Dプリンター用フィラメント
3Dプリンター用フィラメント

 2018年には熱溶解積層(FDM)方式のフィラメントのトップメーカーである蘭ダッチ・フィラメンツ社を買収し、3Dプリンティング用樹脂事業の足掛かりを構築。2019年には独自の基盤技術「フリーフォーム射出成型(FIM)」をもつデンマークのアディファブ社へ出資し、両社の技術の融合により、多種多様な特性・形状の部品が製造可能となった。

 また蘭アトム3D社とは、紫外線硬化樹脂「ダイヤビーム」技術を共同で開発。耐熱性と耐衝撃性の両立を実現した。さらに昨年には独AMポリマーズ社と業務提携し、粉末床溶融結合(PBF)方式3Dプリンターに使用するPBT(ポリブチレンテレフタレート)を用いたパウダーを開発し供給を開始。三菱ケミカル初の3Dプリンティング用樹脂の製造・販売となった。同社の3Dプリンティング用樹脂は、自動車の内装材、航空機部品、医療分野といった幅広い試作用途に使用できるため、各分野への展開が期待される。

 一方、3Dプリンティングは、デザイン性の向上に寄与するだけでなく、使用材料の削減、製作・物流リードタイム短縮によるCO2削減など、今の時代に不可欠な環境にやさしい工法でもある。三菱ケミカルは3Dプリンティングへの樹脂ソリューションをグローバルに提供し続けることで、社会・環境課題の解決の一助を担うとともに、三菱ケミカルホールディングスが掲げる「KAITEKI」の実現に向け取り組んでいく考えだ。

3Dプリンター印刷様式
3Dプリンター印刷様式

 

住友化学 内部通報制度認証を取得、コンプライアンスを強化

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2021年1月14日

 住友化学はこのほど、「内部通報制度認証(自己適合宣言登録制度)」(WCMS認証)の登録事業者として登録された。

内部通報制度認証の登録マーク
内部通報制度認証の登録マーク

 同認証は、内部統制およびコーポレートガバナンスにとって重要な要素である内部通報制度について、適切に整備・運用する企業を高く評価するために消費者庁が2019年に創設。事業者は、自らの内部通報制度を評価して指定登録機関に申請し、消費者庁が定めた認証基準に適合している場合、事業者からの申請に基づき同機関がその内容を確認し、結果を登録することで、所定のWCMSマークの使用が許諾される。

 同社は、コンプライアンス違反の未然防止と早期発見、是正により社会からの信頼の獲得や企業価値の向上を図るため、2003年に内部通報制度である「スピークアップ制度」を導入。以後、通報に関する秘密の保持、通報者に対して不利益な取り扱いをさせないことなど厳格な運用によって制度の信頼性を向上させるとともに、経営トップからのメッセージを含め様々な機会を通じて従業員へ周知することで、利用の促進に努めている。

 同社は、今回のWCMS認証登録によって、「スピークアップ制度」の信頼性をさらに高めるなど、引き続きコンプライアンス体制の強化に取り組み、グループの持続的な発展につなげていく。

旭化成 水島に結晶セルロース工場、2拠点化で事業拡大

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2021年1月14日

 旭化成は13日、添加剤事業の強化拡大を図るため、水島製造所(岡山県倉敷市)内に結晶セルロース「セオラス」の第2工場を建設すると発表した。投資金額は約130億円。今年9月に着工し、2023年春の竣工を予定している。

 同社は、医薬品などで主に錠剤の賦形剤として利用される「セオラス」を、宮崎県延岡市で1970年から製造し国内外に販売している。主用途である医薬品錠剤向け需要は、今後も堅調に推移することが想定され、将来的な供給能力の拡充を検討してきた。

 中でも、成形性に特化した「KGグレード」と成形性と流動性を両立させた「UFグレード」の高機能グレードは、飲みやすい錠剤の設計、錠剤の小型化、複数薬物の合剤化、錠剤生産性の向上といった効果を発現することから国内外で高い評価を獲得。需要も大きく伸長しており、特に供給力の強化が求められている。さらに、顧客の原料調達リスクを軽減するため、生産拠点の複数化による安定供給力向上の要望も高まっている。

 こうした中、同社は、これらの供給力強化ニーズを充足することを目的に、大幅な生産能力増強となる今回の設備投資を水島製造所内で実施することを決定した。なお、今回の投資案件は、同社が2014年に石油化学事業の構造改革を行って以降、水島製造所での初めての工場建設プロジェクトとなる。

 同社は、今後も「セオラス」を国内外のより多くの顧客へ提供し、これまで錠剤にするのが難しかった医薬品の製造に貢献する。さらに機能を高めた製品を開発・市場投入し、製薬会社、患者の期待に応えていく考えだ。

セオラス「KGシリーズ」と「UFシリーズ」
セオラス「KGシリーズ」と「UFシリーズ」

 

アジア石化市況 エチレン下値960ドルに上昇

2021年1月14日

芳香族は3製品とも上昇、SMも900ドルを回復

 アジア地域の12月第3週の石化市況では、エチレンは下値10ドル高、上値ステイの960~1000ドル/tでの取引となった。前週まで3週間ほど膠着状態が続いていたが、原油・ナフサ価格が上昇基調となり下値を押し上げた。スプレッドは、

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東洋紡 新社長に竹内郁夫常務が昇格、企業価値向上図る

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2021年1月13日

 東洋紡は12日、同日に取締役会を開催し、次期社長に竹内郁夫(たけうち・いくお)取締役兼常務執行役員の就任を決議した。楢原誠慈社長は取締役会長に就任する。就任予定日は4月1日。

竹内郁夫氏。次期社長に就任する
竹内郁夫氏。次期社長に就任する

 竹内氏は香川県生まれの58歳。1985年3月に神戸大学経済学部を卒業し、同年4月に東洋紡績(現・東洋紡)に入社した。その後、経営企画室長、執行役員(機能膜・環境本部長)、常務執行役員などを歴任し、昨年6月からは取締役兼常務執行役員を務め、企画部門の統括やカエルプロジェクト推進部を担当する。

日本触媒 高速で高密度な蓄熱デバイス、共同開発を推進

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2021年1月13日

 日本触媒は12日、北海道大学、産業技術総合研究所と共に、NEDOエネルギー・環境新技術先導研究プログラムについて「合金系潜熱蓄熱マイクロカプセルを基盤とした高速かつ高密度な蓄熱技術の研究開発」事業を受託したと発表した。

合金系潜熱蓄熱マイクロプセル「h-MEPCM」
合金系潜熱蓄熱マイクロプセル「h-MEPCM」

 地球温暖化防止に向けて再生可能エネルギーの活用が進みつつあるが、条件によって変動するため、蓄エネルギー技術を併用する必要がある。蓄熱は蓄電池と比べ安価であるが、熱の発生する時間や場所が必ずしも需要と一致しないため、現状では大量の余剰熱が廃棄されている。蓄熱技術を用いることで、余剰熱を再利用し大幅な省エネにつなげることが可能となる。

 今回の事業では、同大・能村准教授の開発した合金系潜熱蓄熱マイクロカプセル(h-MEPCM)を同社の触媒製造技術により成型体に加工。同大ではこの成型体を使ったプロトタイプモジュールの諸物性を評価し、産総研ではデータを基にシミュレーションモデルの構築と応用モジュールの作成を行う。これにより、蓄熱成型体のデバイスとしての性能を取得し、応用展開を促進する計画だ。

 h-MEPCMは金属の核をセラミックス(アルミナ)の殻で封じた粒子径30㎛前後の粒子で、核の金属が600℃付近で溶解することにより潜熱として熱を蓄える。高い基礎的熱特性をもつが、実用に向けては粉体を適切な形に成型することが求められていた。

 同社は蓄積したノウハウを活用して、種々のサイズのペレット、リング、ハニカムなどの形状をもつh-MEPCM成型体を作成。これにより実用モデルでの諸物性の評価が可能となるため、蓄熱密度、伝熱特性などの基礎物性の取得に加え、出力特性、繰り返し耐久性など使用形態での熱特性の測定を行い、具体的性能を示す。さらに、社会実装を促進するため、想定する用途でのシミュレーションを行い、炭酸ガス抑制効果やコスト削減効果など、既存技術に対する優位性も示していく。

 同事業の展開先として、高温産業炉の省エネ技術リジェネバーナーでの利用や電炉排熱の再利用、コジェネレーションの熱電需給調整、EVの暖房用蓄熱などの省エネ用途に加え、再生エネとの組み合わせでは24時間安定発電も可能な集光型太陽熱発電(CSP)、石炭火力の燃焼器を蓄熱体で置き換えた蓄熱発電などの再生エネ安定利用などを想定している。

 

合成ゴム 10月の出荷量は13カ月ぶりにプラス

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2021年1月13日

SBRなど各品目が改善、対面業界の需要が回復

 合成ゴム工業会がこのほど発表した生産・出荷・在庫実績によると、10月の合成ゴムの出荷量は前年同月比3.2%増の11万8200tだった。13カ月ぶりにプラスに転じている。前月比で見ても5カ月連続でプラス、2カ月連続で11万t台となっている。

 10月を品目別に見ると、 “合成ゴム 10月の出荷量は13カ月ぶりにプラス” の続きを読む

《化学企業トップ年頭所感》クラレ 川原仁社長

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2021年1月12日

 新型コロナウイルス感染拡大の世界経済への影響は今後もしばらくは続くと想定され、今年後半からの回復を期待する予測もあるが、まだ先行きは不透明といえる。移動や交流が制限される中ではあるが、できないことを嘆くのではなく、それらを解決する適切な手段を見出だし、どうすれば新しい形や方法で目的を達成できるかを考え、実践することが求められている。グループ社員の力を合わせて、難局を乗り越えていきたい。

川原社長
川原社長

 2021年度は、当社が2026年に迎える創立100周年に向けて、2022年度から始まる次の中期経営計画を策定する年にあたる。これまでに決定・着手した将来への仕掛け、戦略的投資を着実に遂行し成果を獲得するとともに、コロナ禍の影響で揺らいだ稼ぐ力の再検証を行い、着実な収益力の向上を図る一方で、構造的に収益力に懸念がある製品や事業分野については本質的な改善・改革も辞さない姿勢で臨まなければならない。

 次期中計に向けては、ITの戦略的活用によりデジタル・トランスフォーメーションを全社的な取り組みとして推進し、業務プロセスの改革や顧客起点の事業戦略を加速することで、競争優位の強化を目指す。

 さらには、持続可能な自然環境への貢献、生活環境の向上などの諸課題に対しても、企業としてどのように取り組むか、サステナビリティの観点を十分に踏まえて策定の議論を進める必要がある。「世のため人のため、他人(ひと)のやれないことをやる」という当社創業以来の企業理念を具体的に実行し、クラレらしいやり方で社会への貢献を果たすことが求められている。クラレグループの皆さんの自発的、積極的な参画と活発な議論を経て、クラレグループが一つになって進むべき方向性を示せるように充実した1年としていこう。

 また、クラレの新社長として、当社グループを「安全で、安心して働ける会社」「前向きな姿勢で活力と創造力のみなぎる企業」「誇りをもって働ける会社」にしたいと考えている。2026年の創立100周年と、さらにその後に続く将来を見通したクラレグループのあるべき姿を描き、それを実現するために努力をすることは、大きな挑戦であり喜びでもある。クラレの長い歴史の中でも、大きな節目となるであろう今後の数年間を皆さんとともに歩み、大きな目標に向かって邁進したいと考えている。