総合化学大手5社の4-12月期 旭化成除き営業減益

2019年2月13日

 総合化学大手5社(三菱ケミカルホールディングス・住友化学・三井化学・旭化成・東ソー)の2019年3月期第3四半期(4-12月期)の業績は、原料価格上昇や製品市況の下落などにより事業環境が悪化し、旭化成を除き各社の営業利益は減益となった。

 今年度の業績は、エチレンセンターの定修要因などがあったものの、上期(4-9月期)までは、市況高・原料安といった石化の好環境が続いたことで収益を押し上げていた。しかし、第3四半期(10-12月期)以降は、中国経済の

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クラレ 「プランティック」使用の包装材が韓国で大賞に

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2019年2月13日

 クラレはこのほど、オーストラリア子会社の「プランティック」を使用したコーヒー豆用生分解性パッケージが、韓国の「第8回グリーンパッケージ賞」で大賞を受賞したと発表した。

「プランティック」を使用した生分解性パッケージ
「プランティック」を使用した生分解性パッケージ

 プランティックは特殊なデンプンを主成分とするバイオマス由来のバリア材。クラレの100%子会社であるプランティック・テクノロジーズが製造・販売を行っている。

 酸素バリア性が高く、主に肉や魚などの生鮮食品の包装材として使用する。食品鮮度を保持することで食品ロスの削減につながり、食品産業と環境保全の両面に貢献する。

 大賞を受賞したコーヒー豆用生分解性パッケージは、韓国のコーヒー関連包装材の大手メーカーのソフトパック社が企画・開発。プランティック・テクノロジーズとクラレがプランティックフィルムの薄膜化や製造技術面のサポートを行い、商品化した。

 同パッケージはコーヒー豆の品質、フレーバーを保持する高いガスバリア性と、使用後に少ない環境負荷で処分が可能となる生分解性を併せ持ったバイオマス由来の包装材である。

 中間層に使用されているプランティックを含め、パッケージの部材が生分解性素材で構成されており、アルミ箔などは使っていない。これらの特長が評価されグリーンパッケージ賞大賞を受賞した。

 同賞は韓国環境府と韓国環境包装振興院が共同で主催する公募展。環境に配慮した包装技術とデザインを発掘し、自然保護・資源節約への関心を高めることを目的に、2011年にスタートした。

 公募は大企業から中小企業までが参加する一般部門、大学生を対象とする学生部門の2部門で構成され、環境意識の高まりとともに、同国内でも注目を集めるイベントとなっている。

アジア石化市況 エチレン反転900ドル台に回復

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2019年2月12日

 アジア地域の石化市況では、エチレン価格は前週を底に反転し、1月第3週は900~960ドル/tと4週ぶりに900ドル台での取引となった。

 原油価格に連動しナフサ価格が先に上昇していたが、エチレンも一気に値を戻し、前週との比較で下値は60ドル高、上値は80ドル高となった。

 海外プラントでトラブルが発生したことや、欧州玉の

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三菱ケミカル・クリンスイ スマホと連動するIoT浄水器を発表

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2019年2月8日

 三菱ケミカルのグループ会社で浄水器の販売を行う三菱ケミカル・クリンスイはこのほど、スマートフォンで管理できるIoT機能を搭載した蛇口直結型浄水器を発表した。専用アプリを使用し「浄水使用残量」や「カートリッジ交換予想日」などの情報が分かる、「クリンスイMD301i」と「クリンスイCB073i」を今月21日から全国で販売開始する。

クリンスイ CB073i
クリンスイ CB073i

 通信機能には、消費電力の少ない「FeliCa」を採用。タッチするだけで浄水器とスマホの通信ができるため、同社は新製品を、日常生活に取り入れやすいIoT製品と位置づける。デザインモデル「MONO(モノ)シリーズ」は、独自の中空糸膜技術により赤サビや雑菌など13+2物質の除去能力をもつ。

 

クリンスイ MD301
クリンスイ MD301 i

 今回新発売となる「クリンスイMD301i」は、浄水使用量を計測し、搭載された通信機能を使って、「①カートリッジ残量」「②カートリッジの交換予想日」「③カートリッジを利用している期間」「④使用した浄水量をペットボトルの水に換算した場合の本数と費用」「⑤浄水器本体の電池残量」などの様々な情報をスマホに表示する。

 ベーシックモデル「CBシリーズ」からは、「クリンスイCB073i」をラインアップ。カートリッジ購入日から算出した交換予測日をスマホに通知する。いずれも、交換時期が近づくとスマホにプッシュ通知が届く機能がある。アプリ上では、対応するカートリッジの品番やパッケージ画像も確認でき、利用者に適切なカートリッジ交換を促す仕組み。

 同社では、利用者のカートリッジ交換に関する不便を解決しながら、さらに快適に使用できる浄水器の提供を目的に、今後も進化したIoT搭載製品を展開していく予定だ。

JXTGエネルギーなど 国際パネルディスカッション開催

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2019年2月8日

 JXTGエネルギーとJXリサーチ、日本エネルギー経済研究所による国際パネルディスカッションが6日、東京・大手町の日経ホールで開催され、石油と天然ガス情勢について3人のパネリストが意見を述べた。最初に各パネリストが簡単なオープニングコメントとして「今後の国際石油・ガス市場を見るポイント」を紹介した。

国際パネルディスカッション FACTSグローバルエナジーグループのフェレイダン・フェシャラキ会長は、短期的な見方として、原油価格は今年の

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宇部興産 新社長に泉原専務が就任へ

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2019年2月8日

泉原新社長「化学事業を成長させ全社を発展」

 宇部興産は7日、都内で社長交代会見を開催した。4月1日付で泉原雅人取締役専務執行役員が代表取締役社長に就任。山本譲社長は代表取締役会長に、竹下道夫取締役会長は取締役に就く。なお泉原新社長は引き続き化学カンパニーのプレジデントを兼務する。

泉原新社長(左)と山本譲社長

 今回の人事について山本社長は「社長就任以来、現中計の4年間をめどに化学事業の業績回復に取り組んできたが、社員の努力に加え事業環境が良かったこともあり一定レベルに到達できたと見ている。

 一方、昨年は品質検査の問題でご迷惑をおかけしたが、問題の是正は終了し、社員の

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ポリプラスチックス 異材接合技術とPBTが道路照明器具に採用

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2019年2月7日

 ポリプラスチックスは6日、樹脂異材接合技術「AKILock」PBT樹脂「ジュラネックス」が星和電機の道路照明器具「ポール内配線付ジョイントボックス」に採用されたと発表した。

ポリプラの技術と樹脂を採用した星和電機のジョイントボックス
ポリプラの技術と樹脂を採用した星和電機のジョイントボックス

 道路照明の金属ポール内は、湿気がたまりやすく結露による水滴が発生する厳しい環境だが、その中に電気配線を守るジョイントボックスが設置されている。

 今回、このジョイントボックスの防水性能をさらに向上させるために、ポリプラスチックスの樹脂異材接合技術とPBT樹脂が採用された。

 具体的には、ジョイントボックスの本体と上蓋に電気特性と低そり性に優れる「ジュラネックス 733LD」を採用し、その上蓋とニトリルゴム(NBR)部品を「AKILock」(フィラーで強化された接合界面を形成させ高い接合強度を実現)により結合することで、気密性・防水性能が格段に向上した。

 この高い防水性能により、配線接続による絶縁劣化がなく、また、上蓋を開けずにブレーカ操作ができるため、施工や点検の作業が容易にできるメリットもある。

ジョイントボックスの設置例
ジョイントボックスの設置例

 星和電機は、1957年に世界初の海底トンネル「関門トンネル」の照明器具を納入以来、今日まで多くのトンネル・道路照明の納入実績を誇る。

 道路照明器具は金属ポールに取り付けられるが、このポール内の湿気や水滴から電気配線を守る製品として、「ポール内ジョイントボックス」(SBシリーズを発売してきた。

 今回、新たなラインアップとして、道路照明器具のポール内配線を安全かつ容易にした「ポール内配線付ジョイントボックス」(SBJAシリーズ)の開発に際して、ポリプラスチックスが異材接合技術とPBT樹脂を提案し、要求性能を満たす新製品が完成した。

 

ポリプロピレンフィルム工業会 昨年のOPPフィルム国内出荷は23万7700t

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2019年2月7日

 日本ポリプロピレンフィルム工業会がこのほど発表した需給実績によると、2018年(1―12月)のOPP(延伸ポリプロピレン)フィルムの国内出荷は前年並みの23万7700tだった。

 3年連続で年間23万t超の高水準となり、

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三菱ケミカル・クリンスイ 蔵元と共同で超軟水仕込み吟醸酒

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2019年2月7日

 三菱ケミカルのグループ会社で浄水器の販売を行う三菱ケミカル・クリンスイは、山形県の酒造メーカーと共同し、超軟水を仕込み水としたオリジナル吟醸酒を発表した。

 クリンスイが運営する、水にこだわったライフスタイルを体感できるカフェ「MIZUcafe PRODUCED BY Cleansui」(東京都渋谷区神宮前6-34-14 原宿表参道ビル1階)で、今月6日から提供を始めた。

出羽桜
クリンスイの超軟水で醸造した出羽桜

 蔵出しとなったのは、「出羽桜 純米吟醸酒 Cleansui仕込み(瓶火入)」。山形県天童市にある老舗造り酒屋、出羽桜酒造と共同開発した。

 山形県産の酒造好適米「出羽燦々(さんさん)」のみを使い、約50時間かけて精米歩合50%にまで磨き上げたのち、山形酵母とクリンスイの超軟水で醸造。熟した果実のような豊かな香りと上品な酸味がある、辛口でキレのある純米吟醸酒に仕上げた。

 日本酒の醸造過程で味の仕上がりを左右するのは「水」だ。出羽桜酒造では、以前から三菱レイヨン(現:三菱ケミカルアクア・ソリューションズ)の三層中空糸膜を使用した脱気装置を採用し、酒造りの重要な工程で活用してきた。

 今回、クリンスイブランドで様々なコラボレーションに挑戦してきたクリンスイは、三菱ケミカルの同じ部門に所属するグループ会社・ウェルシィの協力のもと、クリンスイの超軟水を仕込み水として供給した。

 クリンスイによれば、2社のコラボは、出羽桜酒造の日本酒造りへのこだわりと、伝統を守りながら積極的に海外に発信していく姿勢に、クリンスイの〝水を通じて世界中の人々にワクワクを届けていきたい〟という思いが共鳴し実現したとのこと。同時に、三菱ケミカルの環境・生活ソリューション部門でシナジー効果が生まれたという。

 なお同純米吟醸酒は、前述のカフェで味わえる。グラス(120㎖)が700円、ボトル(720㎖)が3500円で、いずれも税込み価格。ちなみに、瓶での販売は行っていない。