【LCP特集3】ポリプラスチックス

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2019年10月25日

世界トップシェア、5G向け低誘電グレード開発

 ポリプラスチックスは1985年に液晶ポリマー(LCP)の輸入販売を始め、翌年にはコンパウンドの生産を開始、96年に富士工場に年産2800tのポリマープラントを完成させた。現在は1万5000tまで拡大し、4割近いシェアをもつ世界最大の供給メーカーとなっている。

 コンパウンド拠点は富士のほか、台湾と中国にあり、世界需要のおよそ半分を占める中国市場に製品を供給している。現在、米中貿易摩擦の影響もあって「需要は踊り場状態」(同社)にあるが、中長期的には今後も堅調に伸びていくことが見込まれることから、来年初めに

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【LCP特集2】東レ 特徴あるポリマー開発、自動車用途への展開図る

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2019年10月18日

 東レは「シベラス」の製品名で液晶ポリマー(LCP)事業を展開している。1973年に重合研究を開始し、1997年から愛媛工場で本格生産を始めた。2008年に増設して、現在の生産能力は2000t/年。「シベラス」の最大の特長は薄肉流動性で、主にスマートフォンのSMTコネクターやカメラモジュールで使われている。

 市場の伸びという意味では、大きく急速に伸びているポリマーではないが、スマホが売れた2016-17年は、供給が追い付かないほどの伸びを示した。ただ、18年の後半からスマホの売れ行きが鈍ったことに伴い、需要の伸びが鈍化している。

 「スマートフォン

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【LCP特集1】5G・自動車での拡大見込む

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2019年10月4日

 液晶ポリマー(LCP)は固体時だけでなく、溶融時にも結晶性を示すスーパーエンジニアリングプラスチックの総称である。

 物理的状態で定義されるため、ポリマー骨格構造はメーカーやタイプによって異なり、ポリマー設計によって耐熱性や機械強度など、さまざまな特性を持つポリマーが開発されている。成形時の流動性が良く、強度に優れた精密成形品の素材に適している。耐熱性が高く、難燃性・耐薬品性・制振性・寸法安定性にも優れている。

 特に電気・電子部品の

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