【新年特集】三菱ケミカルグループ執行役エグゼクティブバイスプレジデント 瀧本丈平氏

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2023年1月5日

変化する市場にフォーカス、機能商品の継続的な差異化で対応

  2021年12月に発表した新たな経営方針「Forging the future 未来を拓く」に基づき、スペシャリティ・ケミカル・カンパニーへの変革を進める三菱ケミカルグループ。 「フォーカス」をキーワードに、エレクトロニクス(モビリティ軽量化材料、車載用電池材料、半導体材料など)、ヘルスケア&ライフサイエンス(機能性食品材料、ニュートリション、ワクチンなど)等の成長分野を最重要戦略市場に定めた。組織や事業をスリム化し、両領域に経営資源を集中することで生産性や利益性を改善し、企業成長を図る狙いだ。その一翼を担う機能商品セグメントは、同社の売上収益の30%を占める。多様な製品群をもち、利益性が高く、グローバルにビジネスを展開している。同セグメントの中で、アドバンストソリューションズ所管である瀧本執行役エグゼクティブバイスプレジデントに、その戦略を聞いた。

 ━新経営方針の下での機能商品の位置づけについて。

 機能商品セグメントは、経営方針「Forging the future」の中で掲げたフォーカス市場の製品やサービスの多くを展開している。既存事業をベースに、今後も新たなフォーカス製品や

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【新年特集】わが国化学産業、今年はダウントレンドの見方強まる

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2023年1月5日

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【CN技術の社会実装】ちとせグループ

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2022年11月22日

最高経営責任者 藤田朋宏氏

バイオマス基点のものづくり、藻類事業を拡大し循環社会形成

 ちとせグループは、太陽光(光合成)を基盤に1000年先を見据えた豊かな社会の構築を目指すバイオベンチャー企業群。昨年4月に、藻類を活用した日本発の企業連携型プロジェクト「MATSURI」を立ち上げた。エネルギーを得るために石油や石炭といった有機物を燃焼(酸化)させてCO2を排出する経済活動の対極で、藻類の光合成により太陽光エネルギーを活用してCO2を再び有機物に変換(還元)し循環させていく取り組みになる。様々な業種・業界から同プロジェクトへの参画を募り、食品や医薬品から化学品、燃料まで、藻類を基点とし、循環型社会を形成する新たな産業の創出を模索している。バイオ技術を通じたカーボンニュートラル実現への取り組みを聞いた。

  ━藻を活用する「MATSURI」プロジェクトで目指されるものとは。

 食糧や飼料、バイオエタノールなどの工業用原料として

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【CN技術の社会実装】マイクロ波化学

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2022年11月22日

代表取締役社長 吉野 巌氏

マイクロ波技術による電力の効率利用で、CN実現に貢献

 カーボンニュートラル(CN)に向けた取り組みが加速する中、マイクロ波技術に国内外から注目が集まっている。マイクロ波(電磁波)は、物質を直接・瞬時に加熱できる極めて効率的なエネルギー伝達手段で、CO2削減に貢献できる。中でも化学産業は、外部から間接的に加熱するプロセスを100年以上に渡って使用しており、マイクロ波による直接加熱に転換できれば、省エネ・環境負荷低減につながる。マイクロ波化学は、化学産業にイノベーションを起こすことをミッションに掲げ、多くの企業と技術開発や実証事業に取り組む。東証グロース市場に新規上場も果たした吉野巌社長に、これまでの経緯や今後の展望について聞いた。

 ━マイクロ波化学のCNに対する取り組みについて。

 当社は昨年、電化とマイクロ波によるCN戦略として「C NEUTRAL2050 design」を発表した。電力を用いたプロセスに転換することは、CN実現へのカギになる。マイクロ波は物質を直接加熱するためエネルギー効率が高く、再生可能エ

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【CN技術の社会実装】日本ゼオン

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2022年11月22日

カーボンニュートラル推進室室長 泉水慶太氏

省エネ・技術革新・燃料転換を軸に、「ものづくり」を転換

 日本ゼオンは、「社会の期待と社員の意欲に応える会社」を2030年のビジョンに設定し、SDGsへの取り組みを通して、ビジョンの達成を目指している。2050年カーボンニュートラル(CN)については、今年4月に2030年のCO2排出量目標として50%削減(2019年比)を発表するなど、会社の本気度を示した。工場のエネルギー転換といった自社のCO2排出削減だけでなく、環境貢献製品の提供、バイオやリサイクル原料の事業化なども積極的に推進し、サプライチェーン全体での脱炭素化にも寄与する構えだ。カーボンニュートラル推進室の泉水慶太室長に、CNに向けた取り組みや課題について話を聞いた。

  ━新たに、CO2削減目標を発表しました。

 現中期経営計画(2021~2022年度)では、社会の期待に応えるというビジョンのもと、持続可能な社会に貢献し続けるという方向性に沿って、

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【CN技術の社会実装】積水化学工業 BR(バイオリファイナリー)技術 

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2022年11月22日

積水化学工業のCN技術~BR(バイオリファイナリー)技術~

 CN実現への各社の取り組みが加速する中、資源循環が大きなテーマになっている。日本では、廃プラスチック処理において、熱回収と未利用(焼却や埋立処分)が全体の75%(約640万t)あるとされ、これを有効利用する手法が求められている。この1つのソリューションとして、廃プラを上流の原料や生成油まで分解するケミカルリサイクル(CR)が期待されている。各社は、外部からCR技術を導入するなど実証を進めているが、技術によっては廃プラの種類が限定されたり、添加物の除去が必要だったりと課題も多い。

 積水化学工業が開発したBR技術は、

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【CN技術の社会実装】積水化学工業 ペロブスカイト太陽電池~

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2022年11月22日

積水化学工業のCN技術~ペロブスカイト太陽電池~

 日本で発明されたペロブスカイト太陽電池(PSC)は、次世代エネルギーデバイスの一つとして期待が高まっている。NEDOのグリーンイノベーション(GI)基金事業でも六件の案件が採用されており、社会実装に向けて各社の開発競争が活発化してきた。

 積水化学工業は独自の技術力を生かしてPSCの性能向上に注力しており、2025年度の事業化を目指している。JR西日本が進める新駅プロジェクトに採用されたことを機に、屋外の大面積分野をターゲットに展開を加速し、2030年以降には売上高100億円規模を目指していく方針だ。

ペロブスカイト太陽電池

 PSCは、

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【CN技術の社会実装】積水化学工業

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2022年11月22日

ESG経営推進部長 西山宏喜氏/ESG経営推進部担当部長 三浦仁美氏

環境中期計画は前倒しで進捗、次世代の環境技術を社会実装へ

 積水化学工業は2020年に「ビジョン2030」を策定し、環境や社会の課題解決に貢献することで収益を上げ、サステナブルな会社になることを掲げた。また、カーボンニュートラル(CN)に貢献する新技術として、次世代エネルギーでは「ペロブスカイト太陽電池(PSC)」、資源循環では「BR(バイオリファイナリー)技術」が注目を集める。いずれも2025年度の事業化に向けた取り組みが順調に進捗しており、同社が目指す2030年の業容倍増に寄与することが期待されている。ESG経営推進部の西山宏喜部長と三浦仁美担当部長に、環境中期計画(2020~2022年度)の進捗や、今後の展望などについて話を聞いた。

  ━ウクライナ危機によりエネルギー不足が深刻化しています。

 西山 こうした問題が発生したことで、欧州を中心に

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【CN技術の社会実装】東レ

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2022年11月22日

常任顧問経営企画室担当 出口雄吉氏

PEM型水電解装置に貢献、材料のリーディングカンパニーへ

 東レは、水素関連材料を将来の事業の柱とするため、今年6月にHS事業部門を発足した。脱炭素が世界的な課題となる中、燃焼時だけでなく製造時にCO2を発生しないグリーン水素が注目され、今後市場が爆発的に拡大することが想定されている。同社は、PEM(固体高分子)型水電解装置向けに、炭化水素系(HC)電解質膜をはじめCCM(触媒層付膜)、MEA(膜電極接合体)、CP(カーボンペーパー)、GDL(ガス拡散層)などの強みがある材料を有しており、水素のサプライチェーン(SC)において素材のリーディングカンパニーを目指している。出口雄吉常任顧問に話を聞いた。

  東レは、20年ほど前から燃料電池向けに

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【CN技術の社会実装】旭化成

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2022年11月22日

執行役員グリーンソリューションプロジェクト長 植竹伸子氏

アルカリ水電解装置を大型化、海外市場でポジションを確立

 旭化成は、食塩電解で培った技術をベースに水素製造用アルカリ水電解システムの開発に注力する。日本やドイツの実証事業では部材の開発や装置の大型化に取り組み、着実に成果を積み上げてきた。こうした強みを生かし、まずはグリーン水素の中心地である欧米市場において装置メーカーとしてのポジションを確立していく。

 また、グリーンイノベーション(GI)基金事業では、グリーンケミカルの製造実証にも取り組む。脱炭素化のキーアイテムとされる水素とアンモニアを製造することは、世界各地で立ち上がってくる大型プロジェクトへの参入につながることが期待される。現在、グリーンソリューションプロジェクトにおいて、アルカリ水電解システムの事業化に取り組む、植竹伸子執行役員に話を聞いた。

   ウクライナ危機が

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