【ポリカーボネート特集6】SABIC(SHPPジャパン)

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2021年10月8日

高機能化とソリューションで、二桁成長を実現

 SABIC(サウジ基礎産業公社)は、2007年にGEプラスチック事業を買収し、イノベーティブプラスチックス事業部として35カ国で展開。ポリカーボネート(PC)の生産能力は、世界4拠点(米国とEUが各約50万t、中国とサウジアラビアが各約25万t)で約150万tとみられる。

 日本においては、1968年に、GEと長瀬産業の代理店契約により高品質PC「レキサン」の市場開発とコンパウンディングをスタートさせ、

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【ポリカーボネート特集5】出光興産

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2021年10月1日

コスト競争力と独自技術で、2桁成長を目指す

 出光興産は、1964年に独自の連続生産技術により徳山工場でポリカーボネート(PC)生産を開始。1975年には三菱化成に技術供与し、1985年に千葉工場で生産を始めた。

 その後、事業環境の悪化から日本での生産を停止し、2015年に台湾のフォルモサケミカルズ&ファイバー(FCFC)でのライセンス生産に集約。巨大コンプレックスでの生産により、原料ビスフェノールA(BPA)や用役など、製造コストの面で競争力を高めた。

 FCFCは年産20万tの生産能力をもち、

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【ポリカーボネート特集4】住化ポリカーボネート

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2021年9月27日

PCの特性生かし、光制御技術・製品開発に注力

 住化ポリカーボネートは、1996年に住友化学とダウ・ケミカルの合弁会社・住友ダウとして商業生産を開始。2011年にポリカーボネート(PC)事業のスタイロン社(現トリンセオ)への譲渡により住化スタイロンポリカーボネートに社名変更し、2017年に住友化学100%出資会社となり現在の社名となった。

 愛媛工場に8万tの生産能力をもち、コンパウンドについては、大ロットは愛媛工場で、小ロットや海外顧客には日本、中国、ベトナムの外注工場などで対応している。供給先については、日本を含めた東アジア(中国、台湾、韓国)が多く、東南アジア各国にも輸出。アジア市場は

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【ポリカーボネート特集3】帝人

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2021年9月17日

新たな市場ニーズに対応、高付加価値化の推進

 帝人は1960年に日本で最初にポリカーボネート(PC)の商業生産を開始し、1999年にはシンガポール、2005年からは中国へと樹脂の生産拠点を拡大した。その後シンガポールからは撤退し、現在は日本12万t、中国16万t、計28万tで世界第5位の生産能力を保有するとされる。

 PC樹脂「パンライト」と、ABS樹脂とのポリマーアロイ「マルチロン」の2つの製品群を展開している。光学用途に特化した「パンライトSP」シリーズは高屈折率・低複屈折といった特長があり、カメラの薄型化・高画素化に貢献。スマートフォンのカメラ向けに引き合いが強いが、要求特性の多様化に合わせた新グレードの開発に取り組んでいる。

 それに対し、独自開発した「マルチロン」は、PCとABS樹脂の両方の特長を兼ね備えており、

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【ポリカーボネート特集2】三菱エンジニアリングプラスチックス

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2021年9月10日

全方位で事業展開、高付加価値品比率向上で成長

 三菱エンジニアリングプラスチックス(MEP)は、三菱ガス化学(MGC)と三菱ケミカルの合弁会社として1994年に設立。ポリカーボネート(PC)樹脂はMGCの「ユーピロン」、三菱ケミカルの「ノバレックス」、DSMから継承した「ザンター」の3ブランドで、樹脂販売とコンパウンドの製造・販売を行い、その売上高はMEP全体の7割を占める。グループのPC樹脂生産能力は、世界5拠点(日本20万t、タイ17万t、中国14万t、韓国6万t、オランダ3.5万t)の合計60.5万t。世界第3位に位置し、日本国内ではトップシェアを握っている。

 同社は3ブランドを擁し、幅広いラインアップと市場浸透により、汎用品から機能品までオールラウンドに事業を展開。国内の売上高については、昨年前半はコロナ禍の影響で大幅に落ち込んだものの、後半には回復。今年前半にかけては2019年の水準を超える場面もあったが、今は

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【ポリカーボネート特集1】(総論)

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2021年9月3日

足元は需給タイト、高機能・高付加価値品に注力

 ポリカーボネート(PC)は、ビスフェノールA(BPA)とホスゲンまたはジフェニルカーボネートを重合して作られるエンジニアリングプラスチック。1955年にバイエルとGEが各々単独で特許出願し、1958年にバイエルが商業生産を開始した。日本での商業生産は、1960年に帝人化成(現帝人)により始まっている。

 現在、グローバルではコベストロ(旧バイエル)とSABIC(旧GE)が2大メーカーの地位を占め、

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