【PPE特集3】三菱エンジニアリングプラスチックス

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2019年6月14日

 自動車用途に注力、カスタマイズした製品を提供

 三菱エンジニアリングプラスチックス(MEP)は、親会社の三菱ガス化学と旭化成プラスチックスシンガポールの合弁による、ポリキシレノールシンガポールで製造するポリフェニレンエーテル(PPE)の供給を受け、国内や東南アジアで変性PPE(コンパウンド)にして顧客に供給している。

 ポリキシレノールシンガポールの生産量は年産3万9000t。このうち、出資比率に応じた約1万2000tがMEP向けとなる。ブランドは「ユピエース」と「レマロイ」の2種類があり、「ユピエース」は主にPPEとポリスチレン(PS)を主成分とした非晶性の変性PPE、「レマロイ」はPPEを島に、ポリアミド(PA)などの結晶性樹脂を海に配した海島構造を持つ変性PPEが中心だ。

 変性PPEは中国政府が電気自動車と太陽光発電(PV)の導入拡大に向けた政策を実施したことで、需給がタイトになった。同社第3事業本部の星野哲也企画部長によると「特にPVのジャンクションボックスはUL規格に

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【アジア石化特集・カントリーレポート】タイ 2018年エチレン生産は5%増、EECでは官民連携を強化

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2019年5月31日

 2018年のGDP成長率は、主に個人消費と公共投資が活発化したことで4.1%(前年比0.1ポイント増)となり、ここ6年間で最も急成長を記録した。2019年は、世界的な変動リスクに直面する可能性があるが、引き続き好調な内需とインフラ計画進行による公共投資の加速に支えられ、GDPは

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【PPE特集2】旭化成 アロイ技術活かし事業展開

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2019年5月31日

 電気自動車など成長市場を開拓

 旭化成は1979年から「ザイロン」のブランド名でポリフェニレンエーテル(PPE)を展開している。

井上部長本文用 当初は千葉工場で生産していたが、2002年にシンガポールにPPEプラントを建設したこともあり、11年に千葉工場での生産を終了した。現在はシンガポール工場で モノマーからポリマーまでの一貫生産を行い、世界の各拠点で、変性PPE(コンパウンド)にして顧客に供給している。

 変性PPEベースの生産能力は年産6万2千t。世界シェアの約20%を占める。同社の変性PPEの特長は、顧客の求める性能要求に応じて、多様なポリマーアロイを合成できること。特に同社のポリマーアロイは、

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【アジア石化特集・カントリーレポート】台湾 エチレン生産回復、2019年は需給バランス悪化を懸念

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2019年5月30日

 台湾の2018年のGDP成長率は、2.7%と前年比0.2ポイント悪化した。台湾区石油化学同業公会(PIAT)の統計によると、2018年の6つの基礎原料と主要25石化中間製品の生産は4.0%増の3189万4000t、輸入は3.4%増の

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【アジア石化特集・カントリーレポート】韓国 国内需要弱く石化部門は稼働率低下、輸出は米国向け好調

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2019年5月30日

 2018年のGDP成長率は、前年比0.4ポイント減の2.7%となった。2019年のGDPは2.6%とやや低下すると見られている。

 政府の所得支援政策によって個人消費は緩やかに増加するが、世帯収入の伸び悩みと消費者心理の低迷が要因。設備投資については、半導体は回復が期待されるが、

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【アジア石化特集・カントリーレポート】日本 設備高稼働維持も海外市場の競争激化に対応が必要

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2019年5月30日

 2018年の実質GDP成長率は前年比0.8%となった。2017年の1.9%を下回り、年初予想のレベルには達しなかった。輸出の伸び率は3.1%(前年6.8%)へと急激に低下し、個人消費も0.4%(同1.1%)へと減速した。さらに、民間住宅投資(マイナス5.7%)と公共投資(マイナス3.2%)も落ち込んだ。

 景気減速の主な原因は自然災害によるもので、

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【アジア石化特集・カントリーレポート】石化環境変調で慎重な姿勢に

2019年5月30日

 プラ廃棄問題が共通認識、循環経済への貢献図る

 5月16~17日に台湾・台北で開催されたアジア石油化学工業会議(APIC2019)は、世界各国から関係者1201名が参加。

 「スマート石油化学プロセス-より良い世界を可能にする持続可能な解決策」をテーマに、今後のアジア市場の需給見通しやエネルギー・原料動向、またプラスチック海洋ごみ問題解決を含めたサーキュラーエコノミー(循環経済)への対応など、化学産業が取り組むべきさまざまな課題について活発な議論が交わされた。

 近年、アジア地域のおう盛な需要を背景に好況を享受してきた石化業界は、米中貿易問題を発端に中国経済が減速したため、昨年後半から一気に環境が悪化した。中長期的には市場成長が見込まれているものの、各国では石化設備の新増設が立ち上がりつつあり、需給悪化に懸念が広がっている状況だ。

 そうした中、アジアの石油化学工業が発展するためには、AI・IoT技術を活用したコンビナートの高度化や、社会に貢献できる製品開発が必要であるとの提言がホスト国からなされた。

 一方、海洋ごみなどプラ廃棄が世界で問題視され、化学企業を見る目が厳しくなっている。各国協会の代表スピーチでも、持続可能な社会の実現に向け、リサイクルをはじめとした循環経済に貢献する取り組みの必要性が示された。日本は、以前から取り組んできた廃プラの回収や適切な処理の重要性を訴えている。

 石化業界を取り巻く環境が大きく変化する中で、アジア各国の石化産業が置かれている現状をレポートした。