デンカ クロロプレンゴムを値上げ、コスト上昇に対応

2021年12月20日

 デンカは17日、輸出向けクロロプレンゴム「デンカクロロプレン」について、2022年1月4日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「500ドル/t以上」「450ユーロ/t以上」。

 クロロプレンゴムの世界市場は、好調な需要を背景に需給バランスがひっ迫しており、すべての需要に応えられない状況が続いている。また、原燃料価格の上昇による製造コストの増加は、自助努力の限界を超える状況にある。同社は、製品の安定供給ならびに事業の維持継続のため、今回、値上げせざるを得ないと判断した。

東ソー PPS樹脂を再値上げ、安定供給の継続図る

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2021年12月20日

 東ソーは17日、PPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂「サスティール」の全グレードについて、2022年1月1日出荷分から値上げする、と発表した。改定幅は、ベースレジンが「95円/kg以上」、コンパウンドが「65円/kg以上」となっている。

 同社はかねてよりPPS樹脂の品質向上、安定供給、ならびにコスト削減に努めてきた。今年5月に価格改定を発表したが、主原料・副原料・各種ユーティリティはさらに高騰しており、自助努力で吸収できる限界を超えている。こうした状況下、同社は安定供給継続のため、追加の採算是正を実施せざるを得ないとの判断に至り、今回の値上げを決定した。

デンカ ポリビニルアルコールを値上げ、安定供給を維持

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2021年12月20日

 デンカは17日、ポリビニルアルコール「デンカポバール」について、今月21日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「40円/kg」。

 ポリビニルアルコールは需給バランスがさらにタイトな状況となり、同社製品の供給も一段とひっ迫している。こうした中、同社は、市場への安定供給を維持するために価格改定が必要であると判断した。

三菱ケミカル 特殊エポキシ樹脂、福岡事業所に生産拠点新設

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2021年12月17日

 三菱ケミカルは16日、福岡事業所(福岡県北九州市)において、半導体封止材・電子材料向け特殊エポキシ樹脂の新たな生産拠点を設けることを決定したと発表した。2023年4月の商業生産開始を予定しており、グループ会社の新菱(福岡県北九州市)が生産を請け負う。

 エポキシ樹脂は塗料や接着剤、半導体封止材など幅広い用途で使用されている。特に、同社の特殊エポキシ樹脂は、高耐熱・低溶融粘度・低吸水などの特性に優れ、半導体封止材用途のデファクトスタンダードとして世界中で採用されている。

 同社は現在、三重事業所(三重県四日市市)においてエポキシ樹脂を生産しているが、半導体市場は今後も著しい成長が見込まれている。同社は旺盛な需要に対応するとともに、サプライチェーン強化を図るため、福岡事業所に新系列を設置することを決定した。

 今回の増強により、同社の半導体封止材・電子材料向け特殊エポキシ樹脂は、現行比で約3割の能力増強となる。引き続き、エポキシ事業強化のため、さらなる生産能力増強も検討していく。

昭和電工 アンモニアを値上げ、コスト上昇に対応

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2021年12月17日

 昭和電工は16日、アンモニアの国内販売価格について、2022年1月1日出荷分から値上げする、と発表した。対象製品および改定幅は、液化アンモニア(タンクローリー)が「35円/kg以上」、液化アンモニア(ボンベ)が「55円/kg以上」、アンモニア水(25%濃度)が「10円/kg以上」となっている。

 アンモニアを取り巻く事業環境は、輸送用の船舶の不足およびタンクローリー等の乗務員不足による輸送費の高騰、生産設備の維持・更新費用の増加に加え、原材料価格、電力コストの大幅な上昇にともない、厳しい状況が続いている。

 同社は、製造原価の低減、経費の削減や物流の効率化などのコスト削減に努めてきたが、今後も安定生産と安定供給を維持するためには、値上げせざるを得ないと判断した。

ウレタンMDI 年内スポット市況は高水準で推移

2021年12月16日

定修でタイト継続、年明けは中国市場の動向次第

 ウレタン原料であるMDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)は、中国において電力規制による稼働低下でスポット市況は上昇基調を強めていたが、国慶節明けに電力規制が緩和されてきたことで頭打ち感が出てきている。しかし、中国大手メーカーが大型定修に入ったことや、欧米などから域外品が入ってこないこともあり、スポット市況は年内までは高水準を維持する見通しだ。

 こうした中、MDIで併産されるモノメリックとポリメリックで、値動きに違いが出てきている。モノメリックはスパンデックスなどの堅調な需要が続く中、

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クラレ イソプレンケミカル関連製品を来月から値上げ

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2021年12月16日

 クラレは15日、イソプレンケミカル関連製品を2022年1月1日出荷分から値上げする、と発表した。改定幅は現行価格から「5~15%のアップ」。

 対象製品の各種コストの上昇は、同社の自助努力によるコスト吸収の範囲を超えるものとなっており、事業収益は一段と悪化が進んでいる。このような状況下、採算改善を行い安定供給の維持を図るために、価格改定の実施を決めた。

積水化学工業 塩化ビニル管・強化プラ複合管などを値上げ

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2021年12月16日

 積水化学工業は15日、塩化ビニル管、強化プラスチック複合管および関連製品について、2022年1月21日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は、塩化ビニル関連製品では、塩化ビニル管全般が「30%以上」、塩ビ継手、塩ビマスおよび関連製品が「20%以上」、強化プラスチック複合管(4mを超える長尺品)が「10%以上」となっている。

 塩ビ樹脂製造・販売にかかるコスト(国産ナフサ価格、エネルギーコスト、老朽設備の修繕費、国内運賃など)、および海外との販売価格差の是正を背景に、同社は、塩化ビニル樹脂メーカーより今年3度目となる大幅な値上げ要請を受けた。塩化ビニル樹脂メーカーと交渉を重ねてきたが、製品の安定供給に必要不可欠な調達を確保するため、やむなく値上げを受諾した。

 同社は、生産能力の適正化などコスト削減や事業効率化を推進しているものの、自助努力による価格維持が限界に達したことから、販売価格の改定に踏み切った。