旭化成 ポリエチレン全製品を15円/kg以上値上げ

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2021年1月21日

 旭化成は20日、ポリエチレン(PE)全製品を2月1日出荷分から値上げすると発表した。対象製品は、「サンテック‐LD」「サンテック‐HD」「サンテック‐EVA」「クレオレックス」で、改定幅は「15円/kg以上」となっている。

 原油・ナフサ価格の上昇により、1―3月期以降はさらなるコスト上昇が予想される。厳しい経営環境の下、同社はこれまで徹底したコストダウンに取り組んできたが、これらのコスト上昇分を吸収することは極めて困難であることから、値上げをせざるを得ないと判断した。

宇部興産 カプロラクタム(CPL)の1月価格は前月比190ドル高

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2021年1月21日

アジア地域で需給タイト、中国も厳冬で玉確保に

 宇部興産は、ナイロン原料であるカプロラクタム(CPL)について、1月(上旬決め)の韓国・台湾大手向け契約価格を前月比190ドル高の1600ドル/tで決着した。昨年9月以降から上昇基調を強めていたが、1月はさらに大幅上昇となり、2019年6月以降で最高値を記録する結果となった。

 中国では自動車の生産が本格的に回復し、ナイロンが使用されるタイヤコードや高機能部材の需要が旺盛となっている。こうした中、原料メーカーのトラブルで一部のCPLメーカーの生産が低迷し需給バランスがタイト化したことが、価格を押し上げる要因となった。これに加え、世界的な製油所の稼働低下により原料であるベンゼン価格が高騰していることも、先高観につながっている。スプレッドについても、 “宇部興産 カプロラクタム(CPL)の1月価格は前月比190ドル高” の続きを読む

スポット・ナフサ価格 約11カ月ぶり500ドル台

2021年1月20日

減産で原油価格上昇、1Q国産ナフサも一段高に

 C&Fジャパン・スポットナフサ価格は、今月7日には506ドルを記録。昨年2月以来、約11カ月ぶりに500ドル台を回復し、足元では530ドルを下回る水準で推移している。また、試算した国産ナフサ価格も8日に4万円台を突破し、その後は4万1000円前後の値動きとなっている状況だ。

 昨年は、新型コロナウイルスの感染拡大による影響や、OPECプラスの協調減産の混乱などで春先に原油・ナフサ価格が暴落。その後、協調減産が再開されたことや、中国の経済活動が回復したこともあり、原油・ナフサ市況は次第に値を戻す展開となった。

 スポット・ナフサ価格を月別の平均で見ると、4月の200ドル割れを底に上昇基調となり、8月には400ドルを回復。ただ、コロナの再拡大が懸念されたこともあり、11月までの平均価格は400ドルを下回る結果となった。また、原油相場も6月以降は40ドル前後の動きを継続。しかし、コロナワクチンの承認が進んだことや、OPECプラス総会で減産幅の縮小を決定したことを材料に、12月以降には一気に騰勢を強めた。さらに、年明けには、サウジアラビアが単独で日量100万バレルの減産を表明。WTI価格は今月6日に50ドルを突破し、スポット・ナフサ価格も翌7日以降500ドルを上回る水準で推移している。

 一方、スポット・ナフサ価格の上昇の要因として、アジア地域で需要バランスがタイトとなっていることも大きい。11月に入り、クラッカーのトラブルが発生したことでエチレン市況が上昇し、ナフサとのスプレッドは500ドル以上に拡大。センター各社は良好なスプレッドを確保できることからクラッカーは高稼働となりナフサを調達する動きが強まった。それに対し、市場へのナフサの供給は抑えられている。石油製品の需要低迷により製油所の稼働率が低下していることや、欧州などの域外品の流入が減少していることが背景にある。

 こうした中、国産ナフサ価格も水準を切り上げてきた。試算した4Q(10-12月期)の国産ナフサ価格は3万2000~3万3000円程度と、3Q(7-9月期)から2、3000円程度の上昇となる見通し。仮に足元の状況が続けば、1Q(1-3月期)は3万7000~3万8000円の一段高になるとの見方が強まっている。すでにポリオレフィンメーカー各社は値上げを打ち出し始めており、今後、こうした動きがさらに本格化すると見られる。

 

日本ポリプロ PP全製品を10円/kg以上値上げ

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2021年1月19日

 日本ポリプロは18日、ポリプロピレン(PP)全製品を来月1日納入分から値上げすると発表した。改定幅は、「10円/kg以上」。

 原油価格は、サウジアラビアの追加減産や新型コロナウイルスワクチン接種の進展を背景とした世界経済回復への期待の高まりもあり、大きく上昇している。

  国産ナフサ価格についても、原油価格の上昇に加え需給タイトを背景に、足元は4万円/klに迫る水準まで上昇してきており、それに伴い諸費用も上昇している。

 こうした厳しい経済環境の中、同社は徹底したコスト削減に努めてきたが、今回の原料コストの上昇を自助努力のみで吸収することは困難であり、昨年9月に打ち出した値上げ(「13円/kg以上」)に加え、価格改定をせざるを得ないと判断した。

 

日本ポリエチレン PE全製品を15円/kg以上値上げ

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2021年1月19日

 日本ポリエチレンは18日、ポリエチレン(PE)全製品を来月1日納入分から値上げすると発表した。改定幅は、「15円/kg以上」。

 原油価格は、サウジアラビアの追加減産や新型コロナウイルスワクチン接種の進展を背景とした世界経済回復への期待の高まりもあり、大きく上昇している。

 国産ナフサ価格についても、原油価格の上昇に加え需給タイトを背景に、足元は4万円/klに迫る水準まで上昇してきており、それに伴い諸費用も上昇している。

 こうした厳しい経済環境の中、同社は徹底したコスト削減に努めてきたが、今回の原料コストの上昇を自助努力のみで吸収することは困難であり、価格改定をせざるを得ないと判断した。

 

三菱ケミカル 来月から「ソアノール」関連製品を値上げ

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2021年1月19日

 三菱ケミカルは18日、エチレン・ビニルアルコール共重合樹脂(EVOH)「ソアノール」および関連製品について、来月1日出荷分からの値上を決定し、取引先との交渉を開始したと発表した。対象製品は「ソアノール」「ソアレジン」「ソアライト」で、改定幅は国内「20円/kg」、アジアパシフィック「0.2USドル/kg」。

 同社は、当該製品に関して徹底したコスト削減に取り組んできたが、自助努力のみでは収益性悪化を吸収することは困難な状況にある。旺盛な需要に対応した安定的な製品供給を継続するには採算是正が必要と判断し、価格改定を実施することとした。

 

旭化成 変性PPE樹脂を値上げ、採算是正を図る

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2021年1月18日

 旭化成は15日、変性PPE樹脂「ザイロン」の全品種を今月20日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は、国内「50円/kg」、海外「500USドル/t」。

 主要産業での需要が急回復する中、原料価格が高騰していること加え、事業継続に必要な用役コスト、物流コストも急激に上昇している。同社は、可能な限りのコスト削減努力を継続しているが、これらのコスト上昇分は自助努力で吸収できる範囲を超えており、事業継続のためには価格改定が不可避と判断した。