WTI価格 減産効果と需要回復期待で40ドル台

2020年6月25日

各国が経済活動再開の動き、コロナ第2波が懸念

 世界の原油相場では、WTI価格が3月上旬以来、約3カ月半ぶりに40ドル台を回復した。新型コロナウイルスの感染拡大により落ち込んでいた世界経済に、ようやく再開の動きが強まってきたことに加え、OPECプラスの協調減産が進んでおり、需給バランスの改善が見えてきたことが背景にある。

 とはいえ、原油需要が回復しているのはコロナ禍からいち早く脱した中国だけと言え、投資家の期待感が先行していることは否めない。仮にコロナの2次、3次感染が発生すれば投資マネーの逆回転が起こる可能性もあり、この先も上昇基調が続くかは不透明な状況だ。

 WTIは、コロナ禍の影響による需要減少と、OPECプラスの減産動向で不安定な動きを続けている。3月上旬は “WTI価格 減産効果と需要回復期待で40ドル台” の続きを読む

JSR 合成ゴム・エマルジョン製品を7月から値上げ

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2020年6月23日

 JSRは22日、合成ゴム・エマルジョンを7月1日納入分から値上げする、と発表した。価格改定幅は、合成ゴム・エマルジョン製品とも「20円/kg以上」。

 同社の合成ゴム・エマルジョンプラントは稼働開始から数十年が経過し、製造設備の老朽化が進む。こうした中、顧客に継続して安定生産・供給を図るため、同社はここ数年、老朽化対策に加えて環境対策、東南海地震などへの耐震対策、労働安全対策などの各種大型投資・修繕を実施し、これらの費用増加を自社で吸収しながら対応してきた。

 しかし、足元の収益状況の悪化から自助努力の範囲を超えているとの結論に至り、今後も安定的に製品供給を続けるために、今回の価格改定を決定した。

アジア石化市況 エチレン6週連騰で720ドル/t

2020年6月23日

 ベンゼンは再び反発、スチレンモノマー一段高に

 アジア地域の6月第1週の石化市況では、エチレンは、下値、上値とも20ドル高の720~740ドル/tでの取引となった。4月第4週を底に反転し始め連騰しており、わずか6週間で400ドル上昇したことになる。中国の経済活動活発化に伴い、エチレン需要が増加したことに加え、原油に連動しナフサ価格が上昇基調となったことが背景にある。

 スプレッドは

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宇部興産 CPLの6月契約価格は前月比110ドル高

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2020年6月19日

 中国経済が活発化、原料価格上昇も押し上げ要因

 宇部興産は、ナイロン原料であるカプロラクタム(CPL)について、6月(上旬決め)の韓国・台湾大手向け契約価格を前月比110ドル高の1090ドル/tで決着した。2カ月連続の上昇となり、3月以来、3カ月ぶりに1000ドル/t台を回復している。

 また、スプレッドも、

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