【合成ゴム特集1】ハイエンドのS-SBR堅調、CRは各社が増強

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2019年12月6日

 合成ゴムの需要は米中貿易摩擦の影響により、足元では停滞傾向にある。合成ゴム工業会によると、今年1-8月の合成ゴム全体の出荷は前年同期比7.4%減、生産は同2.7%減と低調だ。

 品目別では、SBRの出荷は同4.3%減、生産は同7.8%減、NBRの出荷は同9.4%減、生産は同0.5%減、CRは出荷が同5.1%減、生産は同0.8%減、BRは出荷が同3.2%増、生産は同2.0%減、EPTは出荷が同6.5%減、生産は同3.0%減、その他は出荷が同2.0%減、生産は同6.5%増。樹脂改質用途などが好調なBRの出荷と、その他の生産がプラスになった以外は、前年実績を下回っている。

 国内の昨年の自動車生産は前年並み、今年1~8月は前年比3.7%増となっているが、グローバルでは昨年・今年と前年割れになっていることもあり、合成ゴム全体の1~8月の輸出は前年同期比4.2%減。特に中国自動車向けの合成ゴムの輸出が二桁減となっている。

 その中で、低燃費タイヤ向けのS―SBRは、汎用を含めると世界的に年率で

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【合成ゴム特集2】東ソー デボトルで能力増強、新系列の増設も視野に

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2019年12月6日

 クロロプレンゴム(CR)事業を展開する東ソーは、南陽事業所(山口県周南市)の生産能力を、デボトルにより3万4000t/年から3万7000t/年へと増強する。能増に合わせて老朽化対策を行うため、投資額は約50億円となる。すでに機材を発注しており、再来年10月に完工の予定だ。

 CRは医療用手袋や水系(非溶剤系)接着剤の用途が拡大している。一方で、材料代替など長期的な需要動向の不透明感、建設に巨額の資金が必要なことから、新規プラントの建設などの大規模増強が近年行われてこなかったため、この3年ほどは世界的に需給がひっ迫していた。

 足元では米中貿易摩擦による世界的な経済の減速や、インドの需要減などにより「CRの需要は

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【合成ゴム特集3】JSR 高強度のSBR開発、EV含め新たなニーズに対応

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2019年12月6日

 JSRの高機能タイヤ用溶液重合SBR(S-SBR)事業は、依然として好調を維持している。低燃費タイヤ市場が年率4~5%で成長する中で、同社の昨年度のS-SBRの販売は前年度比10%程度、今年度上半期は前年同期比10%以上の伸びとなっている。

 その背景として、タイヤの需要面では、例えば中国で

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【合成ゴム特集4】旭化成 シンガポールを増強、S-SBRが27万t体制に

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2019年12月6日

 溶液重合スチレン・ブタジエンゴム(S-SBR)で、世界トップレベルの生産能力を持つ旭化成は「その体制を盤石なものとすることが経営課題の1つ」(同社)であり、その一環として、シンガポールの製造プラントの能力増強を実施した。2013年に製造を開始した同プラントでは、2017年に約3万tの増強工事を開始し、今年2月に完工した。現在は顧客認証の手続き中で、本格稼働を待っている段階である。

 能力増強によって同プラントの生産能力は13万tとなり、川崎(10万5000t)、大分(3万5000t)と合わせ、同社のS-SBRの生産能力は合計27万tとなる。同社によると、S-SBRは「グローバルで見ると、

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【合成ゴム特集5】デンカ 唯一の2拠点体制ベースに顧客へBCPを提案

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2019年12月6日

 クロロプレンゴム(CR)で世界トップシェアのデンカは、青海工場(新潟県糸魚川市)の10月の定修に合わせ、デボトルによる数千tの能力増強工事を実施した。

 「こうした状況であるからこそ、新規顧客に対応できるようになり、既存顧客

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