旭化成・滋賀大 教室環境のモニタリング実証実験を開始

, , , ,

2020年1月17日

旭化成と滋賀大 設置例(滋賀大学教育学部附属中学校)4 旭化成は16日、滋賀大学と共同で、教育現場でのCO2濃度と温熱環境の見える化による、より良い教育環境の構築に向けた実証実験を開始したと発表した。

 旭化成のマーケティング&イノベーション本部は「市場創造型ビジネスの創出による新たな社会価値の提供」をビジョンとして掲げ、事業化プロジェクトの早期事業化と、各テーマの提供価値向上に取り組んでいる。

旭化成と滋賀大 設置例(滋賀大学教育学部附属中学校)3 1月に新設した環境センシングプロジェクトでは、旭化成エレクトロニクス/革新事業プロジェクトの連続環境モニタリングシステム=写真=を用いた旭化成内外の施設での環境の可視化、そのデータの活用による新たな社会価値を具体化することで、事業化の加速を目指している。

 一方、滋賀大では、教育学部の大平雅子准教授が「環境デザインによる未病ケア研究」をテーマに人間の快・不快を評価するバイオマーカーを用いて、環境の変化が人体へ与える影響を明らかにする研究を推進。この研究を発展させ、環境制御によって、人体の心身の状態をより良い方向に導くシステムの構築を目指している。

 今回、両者は、教室内のCO2濃度と温熱環境の分布をモニタリングすることにより、教育現場の教室内環境を可視化し、得られたデータの活用によりSDGsで掲げられている「質の高い教育」の実現に向けた産学連携の取り組みを開始。実証実験では、快適性と学習効率の維持が求められる環境として中学校を想定し、滋賀大学教育学部附属中学校の協力の下、一部の教室にてCO2と温熱環境のモニタリングをスタートした。

 滋賀大の環境デザインの知見と、旭化成の連続環境モニタリングシステムからリアルタイムに取得・蓄積・表示されるCO2・温熱環境データを活用し、国の将来を担う子どもたちが、快適な環境で授業を受けられるようなより良い教育環境の構築に向けて取り組む。

 今後、旭化成は、教室内環境を最適化するシステムの開発や教室でモニタリングすべき追加項目の検討を進めつつ、連続環境モニタリングシステムの将来の商用化を図る。また、滋賀大は、実証試験の成果を健康的で快適な学習環境を維持するための学校環境衛生活動に還元することを目指す。

旭化成 米製薬企業ベロキシス保有会社へのTOBが成立

, ,

2020年1月16日

 旭化成は15日、14日まで行っていた米製薬企業ベロキシス社を保有するデンマークのベロキシスDK社の株式公開買付け(TOB)が成立したと発表した。ベロキシスDK社から下限応募株式割合(80%)を上回る88・48%の応募があった。

 旭化成はデンマークの子会社を通じ応募株式すべての買付けを行い、その後、完全子会社化の手続きを実行する予定。なお、応募された株式の買付資金は約76億デンマーククローネ(約1250億円)。

 旭化成は米国医薬品市場の事業基盤を獲得するため、ベロキシス社の買収を昨年11月25日に発表。買収のシナジーとして①両社の事業基盤(旭化成:日本・アジア、ベロキシス社:米国)を活用したライセンス活動などの活性化による、新たな成長ドライバーとなる医薬品の獲得機会増加②旭化成の創薬研究力とベロキシス社の米国市場での医療ニーズの把握力を組み合わせることによる、高いアンメットニーズを満たす新薬の創出③米国のイノベーション・臨床現場へのアクセスを活用したヘルスケア関連新事業の創出、の実現を目指すとしている。

 旭化成はヘルスケア領域の長期的な成長のため、多様な成長力・競争力を組み合わせ、医薬事業と医療機器事業の両輪で「グローバル・ヘルスケア・カンパニー」としての進化をさらに加速することが必要だと考えている。

 同社は、新たに加わるベロキシス社の経営陣、従業員とともに、既存の医薬事業と獲得した医薬事業、両社の価値を最大化し、ヘルスケア領域のさらなる成長、ひいては同社の持続的な企業価値向上を目指す考えだ。

旭化成 新物流システムなど提案、クルマの先端技術展で

, ,

2020年1月15日

 旭化成は今月15~17日に東京ビッグサイトで開催される、自動車関連の先端技術が集う「第12回オートモーティブワールド」に出展する。ブース番号はA19‐6。今回は「Cs+(プラス) for next mobility」をコンセプトとし、同展示会の構成展の1つである「国際カーエレクトロニクス技術展」で、同社の技術や製品を集積した次世代モビリティの提案を行う。

オートモーティブ展写真 高機能材料×センサーによる新物流システム
高機能材料×センサーによる新物流システム

 車室内空間の未来を表現したコンセプトモック「AKXY POD」(アクシーポッド)をはじめ、同社の技術を融合した新物流システム、車室内の空気質モニタリングを行う嗅覚センサー、タッチパネル用電極や透明アンテナに使用可能な高解像度透明導電膜、高い距離分解能と方向精度の実現で物体識別能力を向上した次世代ミリ波レーダーなど、開発中の製品を含めた出展を予定している。

 目玉の1つが高機能材料とセンサーによる新物流システムだ。同社が持つ技術アドバンテージを生かし、世界最高クラスの断熱材を用い鮮度保持ボックスを開発。温度・湿度などを適した状態に長時間保持できる。

 さらに、温度・湿度・二酸化炭素・匂いなどを測定し、生鮮食品の鮮度を予測するシステムも開発した。これにより、冷蔵システムを使わない省エネで低環境負荷輸送を実現するとともに、センシングと解析技術により鮮度予測や最適な在庫管理が可能になった。

 同社は高機能材料とセンサーを駆使することで、フードロス削減と低環境負荷を実現し、SDGsの達成に貢献していく考えだ。なお、コンセプトのCs+とは、同社グループが従来掲げていたCompliance、Communication、Challenge、Connectに、人と地球の持続的な発展にこれからも貢献していく姿勢「Care for People、Care for Earth(人と地球の未来を想う)」を加えたもの。

【新年特集】旭化成代表取締役社長 小堀秀毅氏

,

2020年1月9日

サステナビリティを意識し、常に高付加価値を追求

━昨年は吉野彰名誉フェローがノーベル化学賞を受賞されました。

旭化成 小堀社長 小堀 今回の吉野さんのノーベル賞受賞は、当社の誇りであり、日本産業界の誇りだ。研究開発陣に大きな刺激となっており、若手を中心に士気が上がっていると感じている。

 業績そのものにすぐに反応があるわけではないが、旭化成グループ全体にとっても非常に元気が出る、いい励みであることは間違いない。この励みを力に変えることで、当社グループがさらに成長・拡大していくことを期待している。

━研究開発現場の環境づくりに心掛けられていることは。

 小堀 当社では、日本の科学技術に対し目覚ましい功績や発明・発見などがあった者に授与される紫綬褒章を、これまで吉野さんを含め、7人が受章している。2000年以降でも5人が受章しており、他の企業に比べても多いのではないだろうか。

 当社は売上高の4%をめどに、研究開発費に充てているが、研究者にある程度の自由裁量を与えながらやってきた成果だと自負している。今後も、豊かな発想を持ち、世の中に無かった素晴らしい技術の発見や発明ができる人財を、輩出し続けていく企業文化と風土を大事にしていきたい。

 同時に、

このコンテンツを閲覧するにはログインが必要です。会員の方はログインしてください . あなたは会員ですか ? 会員について

《化学企業トップ年頭所感》旭化成 小堀秀毅社長

, ,

2020年1月7日

 今年も旭化成グループは、元日のニューイヤー駅伝で陸上部が見事4連覇を達成し、たいへん素晴らしいスタートを切ることができた。

 さて、当社グループにとっての2019年を一文字で表現すると「祝」がふさわしいと思う。なんと言っても、名誉フェロー吉野彰さんのノーベル化学賞受賞だ。これは我々のみならず産業界の誇りであり、特に若手研究者に夢や希望を与えてくれるものだった。スポーツではニューイヤー駅伝3連覇に始まり、8月の世界柔道選手権では大野将平選手が見事なオール一本勝ちで金メダルを獲得した。

 また、5月発表の2018年度決算では売上高、営業利益ともに過去最高を記録。サステナビリティを中核に据えた中期経営計画〝Cs+ for Tomorrow 2021〟を発表し、サステナビリティ推進部、マーケティング力強化や事業化を支援するマーケティング&イノベーション本部、ASEAN地域のコネクトを推進するための旭化成アジアパシフィックを設置した。

 住宅事業では上期に過去最高の業績を達成し、ヘルスケア事業ではグローバル化を加速するため、米国ベロキシス社の買収を決定するなど、皆さんのおかげで本中計は良いスタートが切れたと感じている。

 一方、当社グループを取り巻く事業環境は、米中の貿易戦争や先端テクノロジーを巡る覇権争いなどから、グローバル規模で経済成長の減速が表れ始めた年だった。日本国内では、前年に引き続き各地で自然災害が多発し、甚大な被害を受けた。企業もより高いレベルでのBCP対応やインフラ強化が求められている。

 2020年も先行き不透明な状況が続くものと思うが、社内外との効果的なコネクト、基盤強化、事業高度化を図り、環境に柔軟に対応することで各施策を実行していこう。

 昨今「地球温暖化」「海洋プラスチック問題」など、地球規模 での課題の解決が求められており、企業は、その取り組み姿勢を厳しく問われている。吉野さんはノーベル化学賞受賞のレクチャーで、リチウムイオン電池の活用により、今後「環境」「経済」「利便性」という3つの要素を調和させながら課題解決を図るという素晴らしい決意を示された。

 当社グループも世の中の変化をしっかり捉え、イノベーションによる新事業創出やポートフォリオの変革により、サステナブルな社会の実現に貢献していきたい。

 2020年の抱負は、2019年の「祝」をつなげていきたいという想いを込めて、継承・継続の「継」の一文字としたいと思う。引き続き、当社の特徴ある事業や技術を生かすことで企業価値向上を目指すとともに、 各自の専門性を高め、生産性の向上を図り、新しいことにチャレンジし、社会からの期待にしっかり応えていこう。

旭化成 ポリエチレン製品を15円/kg以上値上げ

,

2019年12月26日

 旭化成は25日、ポリエチレン「サンテック」全製品と「クレオレックス」を、来年1月21日出荷分から15円/kg以上値上げすると発表した。「サンテック」は、「サンテック-LD」「サンテック-HD」「サンテック-EVA」の3製品が対象。

 原油・ナフサ価格の上昇により、来年第1四半期(1-3月期)以降はさらなるコスト上昇が予想されている。厳しい経営環境の下、同社はこれまでコストダウンに懸命に取り組んできたものの、このようなコスト上昇分を吸収することは極めて困難であり、今回、価格改定を実施せざるを得ないと判断した。

旭化成 不織布を用いたアート作品を代官山ノエルに出展

, , , ,

2019年12月20日

 旭化成は不織布「ECORISE」を用いたアート作品「ReBORN」を、代官山Tenohaで開催される「アート解放区 in 代官山ノエル 2019」(21~22日)に出展する。

 「ReBORN」とは素材が時間の経過により美しく生まれ変わるという概念。同作品は、時間の経過による劣化を表現する方法として錆に注目した。同社の「ECORISE」に錆を組み合わせることによって、素材が時間の重なりにより美しく生まれ変わるという、ReBORNの概念を、作品を通じて表現している。

旭化成 米国製薬企業の買収で株式公開買い付けを開始

, , ,

2019年12月16日

 旭化成は13日、米国の製薬企業ベロキシス社の買収について、デンマークの子会社がベロキシス社の全株式を保有するベロキシスDK社(デンマーク)の発行済普通株式とワラントに対し、デンマーク法に基づく公開買い付けを、現地時間12月12日に開始したと発表した。

 公開買い付けの買付期間は、来年1月14日午後5時までを予定。なお、ベロキシスDK社との合意内容に基づき、買付条件が充足されない場合は、買付期間を延長する可能性がある。

旭化成 結晶セルロースの2製品がハラール認証取得

, , , ,

2019年12月6日

 旭化成は5日、医薬品の賦形剤や食品の安定剤に使用される結晶セルロース「セオラス」と「セルフィア」が、インドネシアのハラール認証機関であるインドネシア・ウラマー評議会の食料・薬品・化粧品研究所(MUI)からハラール認証を取得したと発表した。

 ハラール認証は、一般的にはイスラム教徒に対する製品の宗教的な安全性を保証する認証で、主に製品への豚や豚由来物質の混入がないことを保証するもの。同社がハラール認証を取得したMUIは、ムスリム人口が多いインドネシアの認証機関であり、主要各国のハラール認証機関と相互認証・協力を行っているため、グローバルに通用する認証となっている。

 同社によれば、近年のイスラム圏での人口増加や市場拡大、ハラール認証規制の厳重化の動きなどを受け、ハラール認証への顧客ニーズが高まっているという。こうした中、同社では認証取得にあたり、製品のハラール性を確保するための品質管理システムを新たに構築し、工場全体の取り組みとして推進した。さらに、イスラム教とハラールについての理解を深めるための教育を、社内外関係者に実施した。

旭化成 アクリロニトリル事業で信頼度ナンバーワンを目指す

, , ,

2019年12月5日

下期の需給は緩和方向に、中国景気の減速が影響

 旭化成のアクリロニトリル(AN)事業は、顧客への持続的な貢献、トップレベルの技術のさらなる進化、事業収益の安定化を基本方針に掲げている。先日開催された同社マテリアル領域の事業説明会において、小野善広常務執行役員が戦略を示した。

 同社の生産能力は日本、韓国、タイの3拠点で98万1000tを有しており、世界№2、アジア№1のシェアを誇る。今後の増強計画について小野常務は「需要に対応するため、

このコンテンツを閲覧するにはログインが必要です。会員の方はログインしてください . あなたは会員ですか ? 会員について