東ソー 南陽事業所で臭素設備を能増、需要拡大に対応

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2020年6月15日

 東ソーは12日、南陽事業所(山口県周南市)での臭素の生産能力増強を発表した。現有能力から約30%の向上を図る。投資額は約100億円。2023年1月の商業運転開始を予定する。

 主に難燃剤や殺菌剤、医農薬などの用途で使用される臭素の需要は、アジア地域を中心に堅調に推移しており、また、中国では供給不足が顕著となる中、需給バランスはタイトな状況が継続している。今回の計画により、老朽化した臭素製造設備を更新するとともに、生産能力を増強していく。

 東ソーは国内最大の臭素メーカーで、国内とアジア地域で事業を展開する。1942年、南陽事業所を拠点に臭素の生産を開始。順次生産能力の増強を図りながら、2017年には競争力に優れる新製法により臭素製造設備を更新した。今後も、安定供給を継続しながら需要の拡大にも対応し、さらなる事業規模の拡大と収益力の強化を推進していく。

東ソー 韓国に合弁会社を設立 低燃費タイヤ用シリカの生産拠点を建設

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2020年6月11日

 東ソーは10日、同社100%子会社の東ソー・シリカが韓国の南海化学と合弁会社を設立し、低燃費タイヤ用シリカの生産拠点の建設を決定したと発表した。韓国に設立した合弁会社の名称は、東ソー南海シリカ(全羅南道麗水市)。出資比率は、東ソー・シリカが67%、南海化学が33%。来年10月の商業運転開始を予定する。

 低燃費タイヤ用シリカは、転がり抵抗を減少させることで、自動車の燃費改善などのタイヤ性能向上に優れた効果を発揮する材料。自動車の低燃費化や電動化にともない、今後も需要の拡大が見込まれている。東ソー・シリカは現在、山口県周南市にある南陽工場で各種シリカの製造を行う。

 今回、これまで培ってきた高い技術力を背景に、旺盛な需要に対応するために、生産能力を増強し製品の安定供給を目的として、海外に第2の生産拠点を確保した。事業基盤のさらなる強化を図っていく考えだ。

 

東ソー 人事③(6月25日)

2020年6月1日

[東ソー・人事③](6月25日)▽南陽事業所総務部長谷真人▽同事業所設備管理部長兼設備管理センター(南陽)鬼村武文▽同事業所化成品製造部長柿本眞司▽四日市事業所設備管理部長兼設備管理センター(四日市)河戸文利▽同事業所ソーダ・塩ビ製造部長山口博史▽同事業所機能材料製造部長後藤大▽ウレタン研究所長宮田寛▽有機材料研究所長木曽浩之▽山口営業所長長田賢信▽富山事務所長兼東ソー・セラミックス渡邊正広▽解兼大阪支店長、同支店仁科明久▽出向ロンシール工業石澤英夫▽同太平化学製品山本敏裕▽同東ソー・ニッケミ中村浩明▽同東ソー・ハイテック大深哲也▽同東ソー・ゼオラム原田敦▽南陽事業所総務部総務課長三原久則▽同事業所環境保安・品質保証部環境管理課長西俊明▽同事業所設備管理部工務第一課長市川哲也▽同事業所同部電気課長尾崎哲哉▽同事業所同部計装課長橋本毅▽同事業所セメント・エネルギー製造部動力課長石賀裕輔▽四日市事業所総務部勤労課長入江信生▽同事業所設備管理部工務課長齊藤智晴▽同事業所エチレン・エネルギー製造部エチレン課長向井康博▽同事業所同部芳香族課長湯浅雅哉▽同事業所同部動力課長山口利昭▽出向大洋塩ビ兼同事業所塩ビポリマー製造部塩ビポリマー課長岡田英之▽生産技術部宮本真裕▽四日市事業所事業所長室岡留浩司▽出向東北電機鉄工重國知之▽同参共化成工業小村実▽同東ソー・ファインケム持永忠(6月26日)▽取締役(社外)、EY新日本有限責任監査法人シニアパートナー日高真理子。

 

東ソー 人事②(6月25日)

2020年5月29日

[東ソー・人事②](6月25日)▽退任(取締役常務執行役員クロル・アルカリセクター長兼購買・物流部長秘書室、監査室、大阪支店、名古屋支店、福岡支店、仙台支店、山口営業所担当中国総代表、人事部関与)堤晋吾▽東邦アセチレン社長池田悦哉▽退任(取締役(社外))小川賢治▽上席執行役員、ウレタン事業部長工藤雅之▽同役員中国総代表、経営管理室長米澤啓▽同役員、ファンクショナルポリマー研究所長土井亨▽同役員四日市事業所長吉水昭広▽法務・特許部長、執行役員吉村浩幸▽解兼中国総代表、同役員化学品事業部長大林秀行▽オレフィン事業部営業部長、同役員同事業部長堀内秀敏▽同役員、環境保安・品質保証部長竹田裕二▽同役員南陽事業所副事業所長、同事業所ウレタン第一製造部長児島康弘▽東ソー物流監査役(常勤)東ソー・エスジーエム監査役小川展弘▽三和建設専務取締役原田寿興▽東ソー・ファインケム常務取締役江口久雄▽同社同松村光三良▽東ソー総合サービス社長畑道規▽生産技術部長兼設備管理センター長松島聡介▽経営企画・連結経営部長井本英昭▽広報室長松岡克行▽ポリマー事業部企画管理室長河原一豊▽化学品事業部ソーダ営業部長小嶋新治▽ウレタン事業部企画開発室長木内孝文▽大阪支店長峯隆幸▽技術センター安全技術室長小田務。

 

東ソー 人事①(6月1日)

2020年5月28日

[東ソー・人事①](6月1日)▽解兼バイオサイエンス事業部開発管理室長、同室橋本雅文▽同事業部同室長、同事業部第二開発部長本間信幸(6月25日)▽設備管理センター担当、代表取締役専務執行役員南陽事業所長技術センター、四日市事業所関与輸出管理委員会委員長、独占禁止法遵守委員会委員長田代克志▽生産技術部、有機材料研究所、ウレタン研究所担当環境保安・品質保証部関与、取締役常務執行役員研究企画部長兼機能商品セクター長兼エンジニアリングセクター長海外事業企画部、CSR推進室、アドバンストマテリアル研究所、高分子材料研究所、無機材料研究所、山形事務所、富山事務所担当法務・特許部、ライフサイエンス研究所、ファンクショナルポリマー研究所、東京研究センター関与コンプライアンス委員会委員長、RC委員会委員長CO2削減・有効利用推進委員会委員長山田正幸▽取締役常務執行役員クロル・アルカリセクター長兼購買・物流部長秘書室、監査室、大阪支店、名古屋支店、福岡支店、仙台支店、山口営業所担当中国総代表、人事部関与桒田守▽取締役常務執行役員石油化学セクター長経営企画・連結経営部、IT戦略室、財務部、総務部、広報室担当経営管理室関与内部統制委員会委員長安達徹▽取締役(社外)、太平洋セメント取締役三浦啓一▽同(同)、バルカー社長COO本坊吉博。

東ソー 新型コロナウイルス抗体検出試薬の開発に着手

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2020年5月22日

 東ソーは21日、同社の全自動化学発光酵素免疫測定装置「AIA‐CL」シリーズ用の「新型コロナウイルス(SARS‐CoV‐2)に対するウイルス抗体検出用検査試薬」の開発を開始したと発表した。

 免疫測定検査試薬の特徴であるモノテスト&凍結乾燥技術をベースとした、迅速・高感度なオールインワン検査試薬の開発を推進。全自動装置である「AIA‐CL」シリーズと組み合わせることで、簡便かつハイスループット(高生産性)な測定環境を提供することを目指す。

 同社は、独自のモノテストカップ方式の全自動免疫測定(イムノアッセイ)検査システムを展開し、60を超える検査項目の測定試薬を開発してきた。これまで培ってきた技術と知見を生かし、早期の完成を目指す。

 また、遺伝子検査法の1つで、RNAを増幅・検出するTRC法を用いた新型コロナウイルス検査キットの開発も、体外診断用医薬品としての上市を目指して精力的に取り組んでいる。新型コロナウイルスに起因する世界的な公衆衛生上の問題対策の一助を担うため、関係各所に協力を仰ぎ、早期の社会実装化を目指す考え。

 なお、今回の件は、日本医療研究開発機構(AMED)の令和2年度ウイルス等感染症対策技術開発事業「新型コロナウイルス抗体検出を目的としたハイスループットな全自動免疫測定方法の開発及び同測定方法の社会実装に向けた研究」のもとに実施される。

 研究課題は、横浜市立大学学術院医学群微生物学の梁明秀教授を中心とする研究グループの研究成果である抗ウイルス抗体検出方法を基に、東ソーと横浜市立大学、関東化学が協働で実施する。

 

東ソーの3月期 市況と景気減速の影響で減収減益

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2020年5月13日

 東ソーは12日、2020年3月期(2019年度)の連結業績を発表した。売上高は前年度比9%減の7861億円、営業利益は23%減の817億円、経常利益は24%減の860億円、純利益は29%減の556億円の減収減益となった。ナフサなどの原燃料価格や、海外製品市況の下落による販売価格の下落、景気減速に伴う販売数量の減少により減収に。また、販売価格の下落が原燃料価格の下落の影響を上回ったことなどにより減益となった。

 セグメント別に見ると、石油化学事業は、売上高は14%減の1591億円、営業利益は23%減の103億円。景気減速に伴う需要減、原燃料価格や海外製品市況の下落により製品価格が下落した中、ポリエチレン(PE)樹脂は、太陽電池封止膜用途で輸出が増加した。クロロプレンゴムは、アジア向けを中心に輸出が減少した。

 クロル・アルカリ事業は、売上高は12%減の2974億円、営業利益は39%減の282億円。需要減による出荷減と、海外市況を反映した製品価格の下落が響いた。機能商品事業は、売上高は6%減の1850億円、営業利益は21%減の279億円。需要減退による販売数量の減少が主な要因。

 エンジニアリング事業は、売上高は3%増の1015億円、営業利益は53%増の127億円。水処理事業での電子産業分野の大型プロジェクトの進捗に加え、各分野のメンテナンスや設備改造などのソリューションサービスの好調な推移が寄与した。その他事業は、商社や事業会社の売上減少のため、売上高は2%減の430億円、営業利益は6%減の25億円となった。

 今年度の業績予想については、新型コロナウイルスの影響が日々深刻化する中、現時点では不確定要素が多く合理的なの算出が困難なことから未定とし、今後、合理的に予想可能となった時点で速やかに公表される。

 

【化学企業 入社式訓示①】東ソー 山本寿宣社長

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2020年4月2日

 入社おめでとう。社員・役員を代表して、また先輩の1人として心から歓迎する。

 新型コロナウイルスは全世界的に蔓延しており、いつ終息するのか予想がつかない。業績にも影響を及ぼすだろう。当社はこれまで種々の事業や投資を手掛けてきたが、全て上手くいったわけではなく、幾多の試練を乗り越え今日に至っている。

 当社の業績はここ4年、交易条件の改善もあり、経常利益はまずまずだったが、米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題、変動する原油や為替動向を考慮すると、取り巻く経済環境は不安定な状況が今後も続くものと予想される。

 会社がこれからも持続的に強く成長し続けるためには、全社員が今、何をすべきかを考え、実行していくことが必要であり、それが私たちに与えられた使命だと言える。ビジネスチャンスを的確に捉え、スピード感をもって果敢にチャレンジするとともに、研究開発にもより一層、力を入れていきたい。

 当社のCSR基本方針は、とりわけ、社風である東ソースピリット(①挑戦する意欲、②冷たい状況認識、③熱い対応、④持続する意思、⑤協力と感謝)を体現することだ。それぞれの重要な課題を一緒になって解決していこう。

 それらを踏まえて、入社式にあたり3つのことをお願いしておく。1つ目は、夢を大事に抱え続けること。皆さんは入社後にやりたいことがあるだろう。今後、色々と経験することになるが、将来の自分像を描きつつ初心を忘れず、今抱えている夢や希望の実現に向けて仕事に励んでもらいたい。

 2つ目は、その道のプロになることだ。まずは職場に慣れてもらうと同時に知識・経験を積んでほしい。経験や読書は人を育てる。全体感を捉えながら、社会に貢献できるよう、プロアクティブに行動できる人材になってもらいたい。

 3つ目は、語学を勉強すること。グローバルと叫ばれて数十年が経つ。当社の製品の海外売上比率は4割を超え、今後も海外での事業拡充を計画している。海外展開の際に異文化コミュニケーションのツールとして、語学力の向上を目指してもらいたい。

 東ソーの将来を担うのは、皆さんだ。共に力を合わせて、東ソーの新しい時代を築き、働き甲斐のある会社にしていこう。