東レ 「リバーシブルクロス和模様」を4月から販売開始

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2020年3月27日

 東レはこのほど、超極細繊維のクリーニングクロス、「トレシー リバーシブルクロス 和模様」(6色、24㎝×24㎝)を、全国の眼鏡店および東レショップで4月初旬より販売開始すると発表した。新製品は、昨年に販売し好評だった、「リバーシブルクロス」の第2弾で、今回はトレンドの「和模様」と「無地」のリバーシブルとなる。

トレシー「リバーシブルクロス 和模様」
トレシー「リバーシブルクロス 和模様」

 日本で古くから愛されている伝統的な和模様を現代風にアレンジし、「和」の繊細さに、ほっこりする温かみを融合した、なごめるデザイン。また柄の中に「JAPAN」の文字がさりげなく配置してある。小物にこだわりたい老若男女のあらゆるシーン応え、表裏両面のカラーコントラストは、ポケットチーフとしても最適、外国人のお土産にも喜ばれる。

 「トレシー」は、直径約2ミクロン(髪の毛の1600分の1)という超極細繊維(ポリエステル100%)を用いた「ハイテクめがね拭き」として1987年に発売を開始して以来、今年で33周年を迎えるロングセラー商品。独自のコンセプトに基づいて幅広いクリーニンググッズをシリーズ展開し、好評を得てきた。

 肉眼では見えない繊維の隙間に汚れを取り込み、通常の布では落としきれなかった皮脂などの汚れを、レンズを傷つけずに綺麗に拭き取ることができる。また、耐久性にも優れているので、汚れても洗濯することでクリーニング性能が回復し、繰り返し使用が可能。めがねのレンズだけでなく、スマートフォンなどのタッチパネル画面の皮脂汚れのクリーナーとして、またアクセサリーや腕時計、CD、鏡など、生活の中のさまざまなシーンで活躍する。

 同社は今後も「トレシー」シリーズの新商品開発を通じて、消費者の生活シーンで「磨く」「拭く」にこだわった高付加価値商品を提供していく。

東レ ドイツで水素・燃料電池用核心部材の第2工場を新設

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2020年3月4日

 東レは3日、水素・燃料電池用部材を開発・製造・販売するドイツ子会社GNT(バイエルン州)の第2工場を新設することを決定し起工式を行ったと発表した。なお、稼働開始は2021年11月を予定している。

 今回の第2工場には、水素・燃料電池の核心部材である触媒付き電解質膜「Catalyst Coated Membrane(CCM)」と膜・電極接合体「Membrane Electrode Assembly(MEA)」を効率的に生産する設備を導入し、フル生産時には、両製品合わせて年間約1000万枚の生産を行う計画。これは、レンジエクステンダー方式デリバリーカー約8万台分に相当する。

 地球温暖化防止のための低炭素化について、各国ではパリ協定や国連のSDGsに掲げられた世界的目標の達成に向けて、ガソリン車・ディーゼル車など内燃機関(ICE)自動車のCO2排出抑制に関する政策の導入や法制化を進め、具体的な規制・基準を打ち出している。

 そのため、欧州、中国地域では、大手Tier1や自動車メーカーが、バス、トラック、デリバリーカーなどの商用車向けのレンジエクステンダー(REX)や乗用車向けを含む燃料電池車(FCV)に使用する水素・燃料電池分野へ本格参入している。これによりCCM、MEAの需要が飛躍的に増大する見通しであり、今回のGNT新設生産工場は、これら需要見通しへの顧客からの増産・供給の要請に応えるもの。

 東レグループは、水素・燃料電池向けに、高圧水素タンク用高強度炭素繊維、プリプレグ、水素脆性 高耐性ライナー樹脂、電極基材(GDL)、触媒層、高温運転性と水電解・水素圧縮にも好適な低ガス透過性とを備える炭化水素系電解質膜などの素材やその加工品を提供している。

 東レは2015年に、CCMとMEAの設計技術を持つGNTを買収し、東レの関連素材と融合してCCM、MEAの製造・販売拠点に育成してきた。将来の低炭素・水素社会構築のため、今後も一層、取り組みを強化していく考えだ。

 

東レの4-12月期 中国経済減速の影響で減収減益

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2020年2月12日

 東レは10日、2019年度第3四半期(4-12月期)の連結業績を発表した。売上高は7%減の1兆6814億円、営業利益7%減の1045億円、経常利益9%減の1010億円、純利益19%減の662億円だった。

 炭素繊維複合材料事業、ライフサイエンス事業は堅調だったが、繊維や機能化成品は中国経済減速の影響を受け、またエンジニアリング子会社の出荷が減少するなど全体では減収減益となった。

 セグメント別に見ると、繊維事業は売上高10%減の6822億円、営業利益21%減の479億円。国内では、衣料や産業用途ともに総じて荷動きが低調に推移した。海外では、米中貿易摩擦の長期化と中国経済減速により各用途で市況低迷の影響を受けた。縫製品やテキスタイルなどの衣料用途のほか、欧州・中国の自動車関連用途や中国の衛材用途などの需要が低調に推移した。

 機能化成品事業は売上高10%減の5891億円、営業利益8%減の480億円。中国経済減速の影響を主因に自動車・家電用途とも低調だった。ケミカル事業は、基礎原料の市況下落の影響を受けた。フィルム事業は、LIB用セパレータフィルムが需要の伸長を背景に出荷を拡大したが、ポリエステルフィルムでは光学用途や電子部品関連で在庫調整の影響を受けた。一方、電子情報材料事業は、有機EL関連部材や回路材料が好調に推移した。

 炭素繊維複合材料事業は売上高17%増の1802億円、営業利益99%増の166億円。航空機向け需要が拡大し、圧縮天然ガスタンクや風力発電翼といった環境・エネルギー関連向け一般産業用途も好調に推移。スポーツ用途の需要も回復するなど、総じて堅調に推移した。

 環境・エンジニアリング事業は売上高4%減の1768億円、営業利益28%減の57億円。水処理事業は、国内外で逆浸透膜などの需要がおおむね堅調だった。国内建設子会社が高収益案件の受注減少の影響を受けたほか、エンジニアリング子会社でエレクトロニクス関連装置の出荷が減少した。

 ライフサイエンス事業は売上高1%減の400億円、営業利益51%増の19億円。医薬事業の「レミッチ」は、後発医薬品発売の影響を受けたが堅調な出荷となった。医療機器事業は、「ダイアライザー」が国内外で堅調な出荷となった。

 なお同日、通期業績予想の修正を発表。売上高2兆2500億円(同800億円減)、営業利益1300億円(同150億円減)、経常利益1210億円(同170億円減)、純利益720億円(同110億円減)に下方修正を行っている。ライフサイエンス事業以外の各セグメントで営業利益が前回予想を下回る見通し。

東レ 国際NPOの水資源保護に関する調査で最高評価を獲得

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2020年2月10日

 東レはこのほど、国際的な非営利組織CDPが実施した水資源保護に関する調査で、「水セキュリティAリスト企業」に初選定されたと発表した。

 同社は「今回の結果は、東レグループがこれまで水資源保護に資する活動に取り組んできたことや、水資源保護にかかる具体的な目標を設定し、その達成に向けて着実に取り組みを進めていることが評価されたものと考えている」とコメントしている。

 近年、世界的な気候変動により、降水量の偏在化や国土乾燥化など、地球規模の水不足が深刻化しつつあり、また、世界的な人口増加の中、水不足に苦しむ人々は5億人に達すると言われている。さらに、新興国での食糧需要は今後増加する見込みであり、水不足は農作物不作による飢饉頻発のリスクとされていることから、安全な水の確保は、持続可能な開発目標(SDGs)の1つとされている。

 東レグループは、「わたしたちは新しい価値の創造を通じて社会に貢献します」の企業理念の下、長年にわたり、さまざまな地球環境問題の解決に貢献する革新技術・先端材料の創出に積極的に取り組んできた。そして、海水淡水化などの水処理技術の開発・提供により、世界各地域の水不足の解決にも大きく貢献してきた。

 「東レグループ サステナビリティ・ビジョン」では、「2050年に向け東レグループが目指す世界」の1つとして、「誰もが安全な水・空気を利用し、自然環境が回復した世界」を掲げ、これに関連する2030年度に向けた数値目標として、「水処理膜により新たに創出される年間水処理量を3倍に拡大」と「生産活動による用水使用量の売上高原単位を、東レグループ全体で 30%削減」の目標を設定。

 これらの実現に向け、グループ全体で、より一層、水資源の確保に資する水処理技術の開発・提供に尽力するとともに、自らの事業活動の中でも、循環再利用による用水の有効活用や、その適切な管理に努めている。

 今後も東レグループは、水不足や気候変動を含む社会的課題の解決に向けた取り組みを積極的に推進し、持続可能な社会の実現に貢献していく考えだ。

ナノテク展開催 化学メーカーも最新技術・製品を紹介

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2020年2月5日

ナノテク展TOP 世界最大規模のナノテクノロジー展示会「nano tech 2020 第19回国際ナノテクノロジー総合展・技術会議」が先月29~31日に開催され、化学メーカーも多数出展した。その中から4社の展示を紹介する。

 旭化成の見どころの1つとなったのが、透明な樹脂フィルムに、幅が最小100nmの目に見えない複雑形状の金属配線を作成できる技術。この微細な銅配線フィルムを独自の印刷技術により、ロールツーロールで製造することで高い生産性も実現した。化粧品パッケージなど、意匠性が求められたり、カスタマイズにより個別製品の識別が必要だったりする製品の透明RFIDアンテナなどとして、事業化を目指している。

 昭和電工は三菱商事と折半出資のフロンティアカーボンによる炭素素材「フラーレン」を紹介した。フラーレンは

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東レ ナノ積層技術で正面透過・斜め反射フィルムを創出

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2020年1月30日

HUDのデモ。左側は「ピカサスVT」を貼っているため、風景も文字情報もはっきり見える
HUDのデモ。左側は「ピカサスVT」を貼っているため、風景も文字情報もはっきり見える

 東レは29日、正面からの光はガラスのように透過し、斜めからの光は鏡のように反射する世界初の光学機能を備えたフィルム「PICASUS(ピカサス)VT」を創出したと発表した。

 従来の材料では不可能だった機能により、市場拡大が見込まれるAR(拡張現実)やMR(複合現実)用途でのHMD(ヘッドマウントディスプレイ)やHUD(ヘッドアップディスプレイ)向けや、のぞき見防止フィルム、ディスプレイ用フィルムなどへの展開が期待できる。

 一般的な光学材料では、透明なガラスやプラスチックのように正面・斜めいずれの方向から入射した光もほぼ透過する素材や、金属膜のようにいずれの方向からも入射した光を反射する素材がある。一方、正面からの光は高い透過率で透過し、斜めからの光は高反射するといった光の指向性をコントロールできる光学素材はこれまでなかった。

 今回、同社が開発した「ピカサスVT」は、独自のナノ積層技術を駆使するとともに、新規の光学設計に基づいた樹脂屈折率の高精度制御により、正面からの光を透過し、斜めからの光を反射するという全く新しい機能を発現させることに成功した。

 従来のナノ積層フィルム「ピカサス」は、ナノメートルスケールの厚みの層を数百~1000層重ねることで特定の波長の光を反射させる機能を備えているが、今回の「ピカサスVT」では、特性の違う2種類のPETを組み合わせことで、さらに光の反射・透過の指向性までを制御したものとなった。

 この新規光学フィルムをAR・VR用のHMDやHUDに用いた場合、透明なガラスやプラスチックと同様に風景の視認性は維持しつつ、従来に比べて、投影情報をはっきりと表示することが可能だ。

 他の用途としては、正面透過性と全方位からの光を反射する機能を生かしたPCやスマートフォン向けの覗き見防止フィルムや、後加工・組み立てに適した平面性と全方位に対する集光機能を生かしたディスプレイ用集光フィルムなどが想定され、ディスプレイの機能向上に貢献することができる。

 今後、展示会への出展などにより周知を図り、顧客ニーズを探っていく。そして、ビジネスモデルを含めた研究開発やサンプルワークを進め、3年後の実用化を目指していく方針だ。なお、同技術は東京ビッグサイトで31日まで開催されている「nano tech 2020(第19回国際ナノテクノロジー総合展・技術会議)」で展示している。

東レ PA真球粒子化技術を開発、3Dプリンター造形物に

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2020年1月28日

 東レは27日、従来真球化が困難であった高融点ポリアミド(PA6、66)を簡便にマイクロレベルの真球粒子にする新しい技術を創出したと発表した。同技術により、高い耐熱性、強度を必要とする実用部品向けの造形物を3Dプリンターで実現することが期待できる。

ポリイミド真球粒子を材料にした3Dプリンター造形物
ポリイミド真球粒子を材料にした3Dプリンター造形物

 同日開催された技術説明会において化成品研究所の本田史郎所長は「自動車部品の大量生産には金型を用いた射出成形が向いているが、小型部品や補用部品など、また少量多品種生産には3Dプリンターがコスト的には有利だ。

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東レ 5G回路基板向け革新的なPPSフィルムを開発

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2019年12月20日

 東レは19日、従来に比べて40℃以上耐熱性を高め、融点に近い温度でも変形しにくい寸法安定性を持つPPSフィルムを創出したと発表した。

PPSフィルムを使用したロールサンプル(右)とFPCケーブル
PPSフィルムを使用したロールサンプル(右)とFPCケーブル

 同開発品を5Gなどに用いられる高速伝送用のフレキシブルプリント基板(FPC)に適用することで、通信デバイスの高周波での伝送ロスを低減し、高温・高湿度などの幅広い環境での高速通信を安定させることが期待できる。すでにパイロットスケールでの技術確立が完了。今後、2020年度中に量産体制を整え、急拡大する5G向け通信機器の早期普及に貢献していく。

 5Gは、高速・大容量・多数の同時アクセス、低遅延を可能にする次世代の通信技術として注目が高まっている。ただ、FPCを構成する基板材料には、高周波数帯域で伝送ロスを少なくする誘電特性と、回路基板加工時のはんだに対する耐熱性などの特性が要求される。すでに、液晶ポリマー(LCP)フィルムが実用化されているものの、高コストに加え加工性に課題があった。

 こうした中、同社はオンリーワン製品である二軸延伸PPSフィルム「トレリナ」の特性を維持しつつ、5Gに対応する製品開発に注力。PPSフィルムは、優れた難燃性・耐薬品性に加え、高周波数でも伝送損失が小さく、特に温度や湿度の影響を受けにくいといった性質を持つ一方、高温域ではフィルム自体が変形しやすく、回路基板への加工時のはんだ耐熱性が不足していた。

 そこで同社は、PPSフィルムの結晶構造を制御する独自技術を開発し、耐熱性を大幅に高めることに成功。開発品は、250℃の加熱テストでフィルムが変形しないことを確認しており、耐熱性を高めたことで既存の加工設備が使用できるようになった。

 一方、長年蓄積してきたフィルム内の分子鎖の配向を制御する技術により、低い厚み方向の熱膨張係数98ppm/℃も実現。これにより回路基板の多層化による小型化設計が可能となった。これらの特長を生かし、5G用の伝送ケーブルやアンテナなど幅広い用途への展開が期待できる。

 同社は、開発品の高い熱寸法安定性とコスト競争力のメリットを生かし、まずは5Gスマートフォンを中心としたFPC市場での採用を進める。すでにサンプルワークを開始しており、顧客からは高い評価を得ているもよう。さらに車載用途や基地局用途など、5Gの普及に合わせ用途展開に注力し、5、6年後には同製品の売上規模20億~30億円を目指していく考えだ。

東レ 世界最高レベルの造水性能をもつRO膜を開発

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2019年12月19日

 従来比1.7倍の造水量、エネ消費を大幅に削減

 東レは18日、従来品比で造水量を約1.7倍に高めた世界最高レベルの造水性能を持つ海水淡水化向け逆浸透膜(RO膜)を開発したと発表した。

海水淡水化向け逆浸透膜(RO膜)
海水淡水化向け逆浸透膜(RO膜)

 新たに開発した「精密界面重合技術」により、高水質を維持したまま造水量を増大することができるため、ROプラントのエネルギーコストの大幅削減に貢献できる。

 世界では、地球規模の水不足・水質汚濁などの問題が深刻化しつつあり、安全な水の確保はSDGs(持続可能な開発目標)の1つ。

 RO膜による水処理は、

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出光興産・東レ 有機ELで世界最高の発光効率と寿命を達成

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2019年11月26日

 出光興産と東レは25日、熱活性化遅延蛍光(TADF)材料と赤色蛍光材料を用いた有機EL素子を開発し、実用化領域に近い、世界最高レベルの発光効率46cd/Aを達成したと発表した。

 出光興産が発光効率と寿命を両立させることができる新規のTADF材料を、東レが従来に比べて発光スペクトル幅の狭い新規の高色純度の赤色蛍光材料を、それぞれ開発することに成功したことによるもの。同技術は有機ELディスプレイの低コスト化や省電力化、広色域化に寄与する。

 有機ELディスプレイは赤色・緑色・青色の発光素子からなり、現在、赤色発光素子には主にリン光発光材料が使用されている。リン光発光材料は、電力を光に100%変換することができ、発光効率を向上させることができるが、素材にレアメタルを使用しているため高コストであり、発光スペクトル幅が広く色純度が低いことも課題。これに対し、近年、TADF材料が注目されている。

 TADF材料を活用した技術は、リン光発光材料と同様に電力を光に100%変換できることに加え、発光スペクトル幅の狭い蛍光材料を組み合わせることで高色純度を達成する特長を持つ。また、素材にレアメタルを使用しないため、材料コスト削減を図ることができる。両社は、2017年の有機EL材料に関する技術提携に関する合意以来、互いが保有する有機EL材料や技術、知見などを活用し、新規材料開発で協力してきた。

 今回、両社で開発したTADF材料を利用した赤色有機EL素子が、現在主流の赤色リン光素子と同等レベルに迫る結果を得たことは、新たな技術の早期実用化に向けた大きな進歩となる。今後は、モバイルやテレビ用途などへの採用を目指し、開発を強力に推進して行く考えだ。なお、今回の成果は、今月27日から札幌コンベンションセンターで開催される「26th International Display Workshops」にて両社で共同発表する予定。