カネカ 塩ビ樹脂を再値上げ、原燃料価格の高騰に対応

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2021年11月5日

 カネカはこのほど、塩化ビニル樹脂の全品種について11月20日出荷分から値上げすると発表した。対象製品は、汎用塩化ビニル樹脂のほか、塩化ビニルペースト樹脂を含む特殊塩化ビニル樹脂全ての品種で、改定幅は「40円/kg以上」。

 同社は、今年に入り3月と6月に価格改定を実施したが、その後もナフサをはじめとした各種原燃料が高騰を継続。これに伴い、原材料・ユーティリティ・物流・設備の保守保全などにかかる全てのコストが急増している。同社は、国内への安定供給を果たすため、価格改定が必要と判断した。

カネカ 脳動脈瘤塞栓コイル、米国で販売拡大を推進

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2021年7月13日

 カネカはこのほど、新型の脳動脈瘤塞栓コイル「i-EDコイル」について、米国市場での拡販を図るため、朝日インテック社と同市場における8月からの販売契約を締結したと発表した。

塞栓コイル「i-ED コイル」
塞栓コイル「i-ED コイル」

 脳動脈瘤塞栓コイルは脳動脈瘤の治療で用いられ、カテーテルの中を通して動脈瘤内に送り込み、動脈瘤に血液が入らないようにする医療機器。カネカが開発した「i-EDコイル」は、コイルの柔軟性を世界最高レベルに高めた新製品として、2019年11月から日本市場で販売を開始しており、動脈瘤の破裂リスク低減に貢献する点が医師から高く評価され販売が順調に伸びている。

「i-ED コイル」血管内治療イメージ

 最大市場である米国でも、昨年4月にFDA(米国食品医薬品局)の承認を取得し、同年9月からカネカメディカルアメリカ(旧カネカファーマアメリカ)を通して主要な脳神経外科施設での展開を推進している。さらに今回、同領域での販売ネットワークをもつ朝日インテック社との販売提携により「i-EDコイル」の米国市場での浸透を加速させていく考えだ。

カネカ 生分解性ポリマーの発泡成形品が魚箱に採用

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2021年6月10日

 カネカはこのほど、「カネカ生分解性ポリマーGreen Planet」を発泡加工した「Green Planet発泡成形品」を開発し、水産事業者に鮮魚用魚箱として採用されたと発表した。

カネカ生分解性ポリマー Green Planet™(発泡ビーズ)
カネカ生分解性ポリマー Green Planet(発泡ビーズ)

 地球規模でのプラスチック汚染が問題となり、海洋マイクロプラスチック問題への対策が急がれる中、今回の採用は海洋汚染対策への直接的ソリューションとしての扉を開くもので、水産漁業関係者からの高い関心を集めている。

 「カネカ生分解性ポリマー」は同社の発酵技術と高分子技術を融合させ開発した100%植物由来の生分解性ポリマーで、特に海水中生分解性の「OK Biodegradable MARINE」認証を得ている。ストローや化粧品容器など様々な分野で採用が進んでいる。今後、発泡性ポリスチレンビーズに替わる製品として、水産漁業・農業分野での生鮮食品輸送容器、養殖用フロートなどの漁業資材、また発泡ビーズを詰め物としたクッション、家電・家具の緩衝包装材などの製品開発を加速し、環境対応製品として販売を強化する。

魚箱(Green Planet™ 発泡成形品)
魚箱(Green Planet 発泡成形品)

 同社はTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言への賛同を表明し「循環型社会への貢献」を掲げており、環境負荷低減に貢献する素材として用途展開を加速し、環境問題へのソリューションを提供していく。

 

カネカ 塩化ビニル樹脂を値上げ、ナフサ上昇に対応

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2021年5月28日

 カネカはこのほど、塩化ビニル樹脂について、6月15日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「10円/kg以上」。

 同社は今年3月に価格改定を実施したが、その後も国産ナフサ価格は上昇。さらに、ユーティリティーコストや物流費の上昇に加えて、設備維持・補修などのメンテナンス費用も増加している。同社は、コスト削減などに努めてきたが、顧客への安定供給の責務を確実に果たすためには価格改定が必要と判断した。

カネカ 3月期決算(13日)

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2021年5月14日

[カネカ/3月期決算](13日)単位100万円、カッコ内は対前期増減率。▽連結=売上高577,426(▲4.0%)、営業利益27,544(5.9%)、経常利益22,066(9.4%)、純利益15,831(13.1%)。

カネカ 生分解性ポリマー使用ストローがファミマに採用

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2021年5月10日

 カネカはこのほど、「カネカ生分解性ポリマーGreen Planet」を使用したストローがファミリーマートに採用されたと発表した。先月末からファミリーマートの「ファミマカフェ」と紙パック飲料向けストローとして、全国の一部店舗で順次導入されている。

店舗で使用されるストロー
店舗で使用されるストロー

 ファミリーマートは環境に関する中長期目標「ファミマecoビジョン2050」の中で、環境配慮型素材の使用割合を高めることにより環境対応の推進を目指している。

 同ポリマーはカネカが開発した100%植物由来の生分解性ポリマー「PHBH」。海水中で生分解する認証「OK Biodegradable MARINE」(30℃の海水中で生分解度が6カ月以内に90%以上になる)を取得しており、幅広い環境下で優れた生分解性を示す。今回、環境負荷低減に貢献する点が評価されて採用された。

 今後も「カネカは世界を健康にする。」という考えの下、ソリューションプロバイダーとしてグローバルに価値を提供し、「Green Planet」の展開を通じて環境汚染問題の解決に貢献していく考えだ。

カネカ 4-12月期決算(9日)

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2021年2月10日

[カネカ/4―12月期決算](9日)単位100万円、カッコ内は対前年同期増減率。▽連結=売上高421,484(▲6.8%)、営業利益17,288(▲8.5%)、経常利益12,632(▲16.6%)、純利益9,659(4.6%)。

カネカ 塩化ビニル樹脂などを値上げ、原料高騰に対応

2021年2月8日

 カネカはこのほど、塩化ビニル樹脂などを3月1日出荷分より値上げすると発表した。対象は汎用塩化ビニル樹脂のほか、塩化ビニルペースト樹脂を含む特殊塩化ビニル樹脂のすべての品種で、改定幅は「15円/kg以上」となっている。

 新型コロナウイルスの発生に伴う経済停滞により、昨年前半は国産ナフサ価格が2万5000円/klまで急落した。しかし、年半ばから徐々に上昇し、足下では同4万円を超える水準になっている。また、インド・中国をはじめとしたアジア諸国のインフラ需要や北米の住宅需要は回復しており、塩化ビニル樹脂の世界的な需給バランスは逼迫。加えて、新型コロナウイルス対策による衛生環境の整備に伴い、塩化ビニル製手袋の世界需給も極めてタイトな状況にある。

 このような状況から、塩化ビニル樹脂の原料である塩化ビニルモノマーの価格が全世界で高騰しており、この状況は今年も継続するとみられる。こうした自助努力のみでは解決できない環境の下、同社は、顧客への安定供給の責務を確実に果たすため、価格改定が必要と判断した。

 

カネカ 5Gミリ波に対応、超耐熱PIフィルムを開発

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2020年12月8日

 カネカはこのほど、5G高速高周波対応の超耐熱ポリイミド(PI)フィルム「ピクシオ IB」を開発したと発表した。10月からサンプル提供を開始しており、2021年からの本格販売を予定している。

超耐熱ポリイミドフィルム「ピクシオ IB」
超耐熱ポリイミドフィルム「ピクシオ IB」

 「ピクシオ IB」は、同社が長年蓄積した高度なPI開発技術で高周波帯における誘電正接をPIフィルムで世界最高レベルの0.0025まで低減させた。これにより高速通信を実現できる5Gのミリ波帯への対応が可能となった。4Gの約100倍の通信速度と言われる5G対応スマートフォンが登場し、世界のスマートフォン市場における5G対応機種は今後急速に拡大する見通し。

 同社は5G対応製品として、Sub6帯に対応可能な「ピクシオ SR」に、ミリ波帯対応の「ピクシオ IB」を加え、ラインナップを拡充しデジタルデバイスの高機能化を支える素材として拡販していく。

 同社は、高速情報通信を支える素材として超耐熱PIフィルム「ピクシオ」で高いマーケットシェアを持っているが、今後もガラス代替フレキシブルディスプレイ用透明PIフィルム、有機ELディスプレイTFT基板向けPIワニス、超高熱伝導グラファイトシートなど各種PI製品で様々なソリューションを提供していく考えだ。