デンカ 診断キットの変更承認、ウイルスを同時に診断

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2020年11月2日

 デンカは30日、インフルエンザウイルス抗原診断キット「クイックナビ‐Flu2」の製造販売承認事項一部変更承認を厚生労働省より同日付で受けたと発表した。

 今回の承認により、日本感染症学会からの提言で推奨されている新型コロナウイルスとインフルエンザウイルスの同時検査を行う際に、鼻腔ぬぐい液も共用できることが明確化され、一般の医療機関での検査体制拡充が期待される。

 また、鼻腔ぬぐい液については、「クイックナビ‐Flu2」についても、「クイックナビ‐COVID19 Ag」と同様に、医療従事者の管理の下、受診者による検体採取が可能となった。これにより、医療従事者の感染リスクがさらに低減され、受診者の負担も軽減される。これら一部変更承認は販売提携先の大塚製薬から販売される製品にも適用される。

 デンカは感染症への対策を社会的責務と捉え、今後も関係官庁や公的機関、国内外の研究機関の協力と支援により、様々な角度から研究開発を進め、医療現場のニーズに応える予防・検査体制の拡充に貢献することで、人々のQOL向上に寄与していく考えだ。

インフルエンザウイルス抗原迅速診断キット 一部変更承認
インフルエンザウイルス抗原迅速診断キット 一部変更承認

 

デンカ 青海工場に高効率ガスタービン発電機を竣工

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2020年10月30日

 デンカは29日、ESG経営に基づくCO2などの温室効果ガス排出削減の取り組みとして、クロロプレンゴムやセメント・特殊混和材などの製造拠点である青海工場(新潟県糸魚川市)に約40億円の環境投資を行い新たに自家発電用の高効率ガスタービン発電機を竣工したと発表した。現行の火力発電に比べ発電効率が約25%向上し、年間8000㎘以上の燃料使用量(原油換算)と1万6000t以上のCO2排出量を削減する。

青海工場の高効率ガスタービン発電機
青海工場の高効率ガスタービン発電機

 同社は化学メーカーの責務として、パリ協定を念頭においた中長期の温室効果ガス排出量削減目標を策定。1万6000t以上のCO2排出削減により中期目標の全削減量の約3%、エネルギー起源の排出削減量の約6%相当の削減効果を見込む。十分な排出削減・省エネ効果を達成できるとして経済産業省より約5億円の補助金交付「エネルギー使用合理化等事業者支援事業」の採択を受けている。

 中長期的なクリーンエネルギー利用拡大の一環として、現在、千葉工場(千葉県市原市)への高効率ガスタービン発電機導入による年間約1万2000t以上のCO2削減を目指しており、新潟県姫川と青海川で建設中の2カ所の水力発電所稼働による年間約3万5000tのCO2削減と合わせ、全体で年間6万3000t以上のCO2を削減する。

 今後もSDGsを羅針盤に環境保全・保護の取り組みを進め、地球環境に配慮した企業活動を通じて持続可能な社会の実現に貢献する考えだ。

デンカ 人事(11月1日)

2020年10月19日

[デンカ・人事](11月1日)【五泉事業所】▽研究開発本部ワクチン開発部長、同事業所副事業所長兼試薬開発部長権平文夫【電子・先端プロダクツ部門】▽先端機能材料部課長金燦錫(12月1日)【DEMD】▽電化電子材料(大連)有限公司総経理杉野純治【大牟田工場/デンカイーマテリアル】▽大牟田工場第三製造部回路課長兼デンカイーマテリアル岩元豪(1月1日)【DAS】▽電化精細材料(蘇州)有限公司副総経理城石靖暢。

 

 

デンカ スチレン系シート2製品を11月1日から値上げ

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2020年10月13日

 デンカは12日、スチレン系シート2製品を11月1日出荷分から値上げすると発表した。値上げ幅は、「食品包材用スチレン系シート」「デンカサーモシートBOPS」ともに「10円/kg以上」。

 スチレン系シートの原料であるポリスチレンは、ベンゼン、ナフサ価格に連動し価格が高騰している。同社はこれまで各種の合理化努力を実施しこれらのコスト吸収に努めてきたが、原料価格や副資材、物流費の上昇は自助努力を超えるものであり、安定供給と事業継続を図るために今回の値上げを決定した。

デンカ 最先端機能性セラミックスを本格的に市場投入

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2020年10月12日

 デンカは9日、5GおよびxEVに新たなサーマルソリューションを提供する最先端機能性セラミックス「デンカ球状マグネシア」を10月より本格的に市場投入したと発表した。今回の市場投入を通じて環境・エネルギー分野のさらなる強化を進め、SDGsに掲げるクリーンで安全な未来社会の実現に貢献していく。

球状マグネシア
球状マグネシア

 5Gはスマートフォンだけでなく医療・防災などの他産業にも活用される次世代情報通信インフラであり、温室効果ガスの削減に貢献するxEVとともに持続可能な社会の実現において重要な役割を担う分野。こうした次世代情報通信インフラやxEVの開発と普及が進むにつれ、通信量の増加や高速化、車載部品の高性能化により、放熱材料に対する高熱伝導性や高信頼性の要求が飛躍的に高まっている。

 今回市場投入する球状マグネシアは球状アルミナの約1.5倍の高熱伝導を示し、5G・xEVで求められる要求特性に応える素材。同社は1915年の創業以来培ってきた無機材料の高温焼成・窒化反応・粒径制御等の基盤技術を元に、球状溶融シリカ、窒化ケイ素、窒化ホウ素(BN)、球状アルミナ、蛍光体などの様々な機能性セラミックスを製造しており、これら製品は半導体・電子機器、風力発電、通信基地局、自動車等に幅広く使用されている。

 同社は経営計画における成長戦略「事業ポートフォリオの変革/スペシャリティー事業の成長加速化」の一環として環境・エネルギー分野に注力。球状マグネシアに加え低誘電正接シリカや高誘電率フィラーなどの新規セラミックスや、5Gにおいて伝送損失を低減することに有効な低誘電絶縁材料(LDM)やLCPフィルムなどの開発も進めている。さらに、今後需要の増加が見込まれるLIB向け超高純度アセチレンブラックの安定供給に努め、クリーンで安全な未来社会の実現に貢献していく。

 同社は、今後もSDGsを羅針盤に、独自の技術を活かした製品開発に取り組み、真に社会に必要とされる企業となることを目指していく考えだ。

デンカ コロナ抗原迅速診断キットの検体採取範囲を拡大

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2020年10月7日

 デンカはこのほど、医療従事者の感染リスク低減と受診者の負担軽減のため、新型コロナウイルス抗原迅速診断キット「クイックナビ‐COVID19 Ag」について検体種を追加する製造販売承認事項一部変更承認を厚生労働省より受けたと発表した。

 今回の承認により、同診断キットは、従来の鼻咽頭ぬぐい液(鼻の奥で採取した検体)に加えて、鼻腔ぬぐい液(鼻孔から2㎝程度スワブを挿入して採取した検体)による検査ができ、さらに、医療従事者の管理下での受診者による検体採取が可能となった。

 これにより、医療従事者の感染リスクが低減され、受診者の負担も軽減される。また、インフルエンザなどの流行に備え、1度の検体採取で同迅速診断キットとインフルエンザ抗原迅速診断キット「クイックナビ‐Flu2」やRSウイルス抗原迅速診断キット「クイックナビ‐RSV2」を同時に検査することが可能となっている。

 同社では抗原検査のさらなる普及に向け、検査感度の向上、判定時間の短縮など「クイックナビ‐COVID19 Ag」の性能や利便性を高めるとともに、インフルエンザウイルスと新型コロナウイルスを同時検出するコンビキットの開発など、より使いやすい検査キットの提供を目指していく。

抗原迅速診断キット 操作方法
抗原迅速診断キット 操作方法

 

デンカ  「井上春成賞」委員会から長年の協賛に感謝状

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2020年9月25日

 デンカは24日、井上春成賞委員会より、同賞の支援に対する感謝状を受領したと発表した。

井上春成賞委員会の感謝状
井上春成賞委員会の感謝状

 「井上春成賞」は、科学技術振興機構の前身の1つである新技術開発事業団の初代理事長であり、工業技術庁初代長官でもあった井上春成氏が日本の科学技術の発展に貢献された業績に鑑み、新技術開発事業団の創立15周年を記念して創設。大学、研究機関などの独創的な研究成果をもとにして企業が開発、企業化した技術であり、日本の科学技術の進展に寄与し、経済の発展、福祉の向上に貢献したものの中から特に優れたものについて研究者および企業を表彰する。

 デンカは過去に2回、同賞を受賞しており、1978年より同賞の趣旨に賛同し過去34回にわたり協賛してきた。モノづくりを通じて社会の発展に貢献し、社会から信頼される企業を目指す同社は、今後も科学技術の発展に寄与する、各学協会・団体の活動を支援していく考えだ。

 

デンカ 人事(10月1日)

2020年9月24日

[デンカ・人事](10月1日)【人財戦略部】▽部長兼Career Value‐Up Center室長八木信彦▽副部長足立明則▽課長赤塚大輔▽ダイバーシティ推進室長兼課長加藤彩子【青海工場】▽特殊混和材部長湯舟和之▽有機第三部長兼モノシラン課長野澤恒嗣▽安全教育部長秋本正史▽環境保安部岩佐光芳▽有機第三部ML・MCA課長萩原尚吾【大牟田工場】▽生産技術部長、次長加賀鉄夫▽生産技術部副部長、生産技術部グループリーダー小橋聖治【渋川工場】▽品質保証部長岩波和英▽エンジニアリング部渋川エンジニアリング部長田村智幸【五泉事業所】▽解兼技術部長、副事業所長兼試薬開発部長権平文夫▽技術部長西村浩二▽研究開発本部試薬開発部副部長伊藤康樹【DES】▽デンカエラストリューション道盛徹【総務部】▽解兼総務課長、副部長平井達行▽総務課長古田昌司【サステナビリティー推進部】▽同部森岳夫【電子・先端プロダクツ部門】▽事業推進部久米雅士【名古屋支店】▽アグリプロダクツ課長中西啓和【東北支店】▽アグリプロダクツ課長中島貴史【ライフイノベーション研究所】ワクチン・バイオ研究部グループリーダー久保裕嗣【千葉工場】▽事務部業務課長兼物流統括部兼東洋スチレン渡辺武史【大船工場】▽環境保安・技術部環境保安課長、同部長兼品質保証課長兼先進技術研究所構造物性研究部日向野正徳。

デンカ ベルギーでノロウイルスワクチンの臨床試験を開始

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2020年9月24日

 デンカは23日、グループ会社であるドイツのアイコン社が、ベルギーでノロウイルスワクチンの第Ⅰ相臨床試験を開始したと発表した。

 今回の臨床試験はアイコン社で開発中のノロウイルスワクチンを健康な成人へ投与した際の安全性と免疫原性を評価することが目的。アイコン社はベルギーの保健当局に治験届けを今年2月に提出しており、当局の承認のもと同国内のヘント大学病院ワクチンセンターで実施する。

 現在、デンカグループではアイコン社を中心に同社の技術プラットフォーム「magnICON(マグニコン)」によりノロウイルスワクチンや検査試薬に使われる原料などの研究開発を推進。研究開発の進展に伴い、研究開発・製造などの中核拠点を建設するため、アイコン社近傍のハレ市ヴァインべルク キャンパス技術団地に約5万㎡の用地を今年3月に取得した。

 デンカグループは経営計画の中でヘルスケア事業を重点3分野の1つと位置づけ、感染症対策としてインフルエンザワクチンや新型コロナウイルスを含む各ウイルス抗原の迅速診断キットなどの製品を供給している。

 デンカはアイコン社での研究開発を積極的に支援し、有効な予防法や治療方法が確立されていないノロウイルス感染症のワクチン開発を進め、人々のQOL向上に貢献していく。

デンカ 組織改正(10月1日)

2020年9月23日

[デンカ/組織改正](10月1日)①人事部組織名称変更▽人財戦略の企画・立案・実行、ダイバーシティ推進および健康管理を経営戦略と連携を図り推進するため、「人事部」を「人財戦略部」に名称変更する②青海工場「安全教育部」の設置▽青海工場の持続的且つ健全な成長に直結する本質安全化を追求するため、安全を創る人財の育成体系構築と教育研修の実行を担う教育機関として、新たに「安全教育部」を設置する。