ユニチカ 長期ビジョンと新中計を策定、「3つのG」に注力

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2020年6月1日

 ユニチカはこのほど、2030年近傍を見据え、長期ビジョン「G‐STEP30(ジーステップ・サーティ)」と、3カ年の新中期経営計画「G‐STEP30 1st(ジーステップ・サーティ ~ファースト)」を策定した。

 長期ビジョン「G‐STEP30」は、前中期経営計画で掲げた「3つのG:Growth(事業成長戦略の推進)、Global(グローバル事業展開の強化・推進)、Governance(グループガバナンスの強化)」を継続的なテーマとして、長期展望に立ちステップを踏みながら実現していく。数値目標として2030年度に売上高2000億円、営業利益200億円(利益率10%)、海外売上高比率35%などを目指す。

 一方、新中計「G‐STEP30 1st」(2020~22年度)は、長期ビジョンのスタートとして位置づけた。経営基盤の強化に向けて「3つのG」をさらに進めるとともに持続可能な社会の実現に向けた活動も継続していく。骨子として、強固な事業ポートフォリオの構築、グローバル事業展開の推進、社内風土・意識改革を掲げている。

 また、セグメント別の主要施策として、①高分子セグメントでは、フィルムは包装用途・工業用途向けとも高付加価値品の拡販を行い、また海外向けバリアフィルムの拡販に努める。樹脂は用途拡大や、海外展開強化による独自素材(Uポリマー、環境配慮型素材など)の拡販を図る。

 ②機能資材セグメントでは、活性炭繊維は各種浄化用フィルターの高性能化・新商品開発・国内外での拡販、ガラス繊維はICクロス市場のニーズの高度化に対応した高付加価値品の拡販、ガラスビーズは高付加価値品の開発・拡販、不織布では新規用途展開やグローバル販売網の強化による欧米・アジアへの拡販、産業繊維はポリマー・紡糸技術の組み合わせによる高付加価値品の拡販に注力する。

 ③繊維セグメントでは、衣料繊維はエコ、環境配慮型素材の商品開発・拡販を行う。

 新中計の数値目標は、2022年度に売上高1470億円、営業利益110億円(利益率7.5%)、海外売上高比率28%を目指す。また3年間累計の設備投資は234億円(前中計比13%増)、減価償却費182億円(同20%増)、研究開発費111億円(同7%増)となっている。

 

ユニチカ 医療現場向けガウン400万着を緊急供給へ

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2020年5月12日

 ユニチカの子会社であるユニチカトレーディングはこのほど、新型コロナウイルス感染拡大防止に関して医療現場で不足しているアイソレーションガウンを緊急生産するため、防護服メーカーのエイブル山内と連携し、国内と海外の縫製工場との生産体制を確立した。4月から生産をスタートさせており、9月末までに約400万着を関係省庁に供給する計画。

 新型コロナウイルスが広がる現状で、病院での院内感染を防ぐことが喫緊の課題になっている。同社は、医療崩壊を防ぐために、医療現場で不足しているアイソレーションガウン(ディスポーザブルタイプの簡易予防服で、メディカルガウンなどの手術衣とは異なり病院内の様々な場面で使用されるガウン)が少しでも早く医療従事者に届くよう、協力会社とともに取り組んでいる。

 ユニチカグループは国内で「エルベス」や「コットエース」などの差別化された不織布を製造しているが、エイブル山内との共同開発により、優れた感染防止素材を安定供給することが可能となった。

 同社は、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、政府の策定する行動計画に基づき、素材提供だけでなく医療従事者への有効な対策を実行していく方針だ。

【化学企業 入社式訓示⑤】ユニチカ 上埜修司社長

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2020年4月8日

 ユニチカは130年の歴史を持ち、近代産業の誕生と発展の一役を担ってきた。企業理念に「暮らしと技術を結ぶことによって社会に貢献する」を掲げており、機能資材を核とした強靭な企業体に成長し、「顧客に選ばれ続ける企業」「未来の社会に貢献できる企業」となるよう、若い皆さんと共に取り組んでいきたい。

 今年度は新たな中期経営計画のスタートを切る重要な年になるが、新中計のポイントは3つある。1つ目は「事業強化」だ。当社の強みのある商材を核に、成長戦略を加速させていくとともに、不採算や低採算事業の見直しをスピーディに進めることで、収益基盤を固め持続的な成長を目指す。

 2つ目は「グローバル化」の推進だ。海外売上高比率を足元の20%から30%に引き上げることを目標にしている。今秋、インドネシアでナイロンフィルムの製造を開始することに加え、タイのスパンボンド大型機台の拡販を図る。

 3つ目は「環境に優しい商品・技術の拡大」だ。バイオマス、植物由来素材の展開を積極的に進めており、今年には環境配慮型食品包装フィルム開発を公表した。当社はこれからも3Rに貢献できる製品群を充実させ、新たな事業価値の創出を推進する。

 次に、皆さんに期待することを2つ伝える。まず「3ゲン主義」だ。「現場」で「現物」をしっかりと見て「現実」を把握した上で活動すること。壁にぶつかった時にも原点に戻って自身で確かめ考えるという姿勢が役に立つ。

 次に、ラグビーで言われる〝One for all,All for one〟の本当の意味の実践だ。最後の「one」には〝1つの目的〟という説がある。これは会社組織に置き換えても同じだ。多様な「人財」である社員一人ひとりが、組織の目的のために各自の役割を果たすことが重要である。皆さんが組織の中で成長し、重要なキープレーヤーとして活躍してほしい。

 最後に、今後は皆さんの若さと活力でユニチカグループの新しい歴史の糸を紡いでいただくことを期待している。

 

ユニチカ 組織改正(4月1日)

2020年3月13日

[ユニチカ/組織改正](4月1日)▽機能資材事業本部を新設する▽機能資材事業本部は、現行の機能材事業本部のACF事業部、ガラス繊維事業部、ガラスビーズ事業部、高分子事業本部の不織布事業部、及び繊維事業本部の産業繊維事業部(化成品部を除く)の五事業部で構成する▽産業繊維事業部の化成品部は、ユニチカトレーディング株式会社(同社100%子会社。以下「UTC」)に移管する▽特需部を事業本部に属さない独立の組織とする▽上記改定を踏まえ、繊維事業本部は廃止する。

ユニチカ 人事(4月1日)

2020年3月11日

[ユニチカ・人事](4月1日)▽技術開発本部中央研究所長三宅宗博▽高分子事業本部フィルム事業部フィルム海外統括部長吉川智久▽機能資材事業本部ACF事業部ACF生産開発部長兼同グループ長河内昭典。

ユニチカ 役員人事(4月1日)

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2020年3月11日

[ユニチカ・役員人事](4月1日)▽常務執行役員特需部担当兼ユニチカトレーディング社長細田雅弘▽同役員技術開発本部長兼技術開発企画室長北野正和▽同役員経営企画本部長久内克秀▽同役員機能資材事業本部長竹歳寛和▽上席執行役員機能資材事業副本部長兼不織布事業部長吉村哲也▽同役員樹脂事業部長松田常俊▽執行役員ガラス繊維事業部長兼ユニチカグラスファイバー社長藤井実▽同役員経営企画部長杉澤滋▽同役員高分子企画管理部長森田誠宏。

ユニチカ 環境配慮型食品包装用ナイロンフィルムを開発

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2020年2月18日

 ユニチカはこのほど、ケミカルリサイクルによる再生資源を有効活用した、食品包装用ナイロンフィルム「エンブレムCE」の開発に成功したと発表した。同社グループで推進する「for the EARTH」活動の一環。すでに、宇治事業所内の既存生産設備で生産方法を確立しており、顧客へのマーケティング活動を開始した。

 「エンブレムCE」は同社の重合設備でケミカルリサイクルし、再生したナイロン樹脂を使用したフィルム。ケミカルリサイクルは、製品として利用できない、ものや使用済みのプラスチックフィルム、成形品を化学的に分解することでプラスチック原料に戻し、異物を取り除いた後、再重合により再度製品として使用する方法だ。

 環境問題への意識の高まりの中、循環型社会による持続可能な成長社会を目指す「Circular Economy:CE」(循環経済)の考えに基づいて、植物由来の原料を用いたフィルムや、市場から回収されたプラスチックをリサイクルしたプラスチックフィルムが環境配慮型フィルムとして使用され始めている。

 しかしながら、これらの環境配慮型フィルムは、使用する材質によっては従来の石油由来フィルムと比較して機械物性の低下や衛生面の観点から、食品包装用途に推奨できないことなどの問題があった。

 「エンブレムCE」は、ケミカルリサイクルナイロンとフィルムの製造工程内で発生した、端材などを利用したマテリアルリサイクルを併用することで、機械物性や印刷適性などを損ねることなく、再生材料の利用比率を50%以上にすることができる。さらに、リサイクルする原料を厳密に管理することにより、食品包装用途への使用を可能にした。

 今年4月から実機での生産を開始し、2022年度以降、500t/年の販売を目指す。また、現在は同社グループの製造工程内で発生したフィルムと樹脂を再生材料の原料としているが、今後はフィルムの販売先である印刷・加工メーカーとの取り組みにより、再生材料の回収をも検討している。

 同社は環境配慮型の素材開発による事業展開を推進しており、今後も食品包装用途へのケミカルリサイクルによる環境配慮型フィルムのラインアップを拡充し、ビジネス拡大を目指す。