三井化学 アセトンなど4製品を再値上げ、ナフサ高対応

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2021年7月30日

 三井化学は29日、アセトン(AC)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、MIBK類、イソプロピルアルコール(IPA)を、8月1日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は、ACが「16円/kg」、MIBKとMIBK類が「21円/kg」、IPAが「13円/kg」。

 同製品については今年3月にも値上げを発表しているが、それ以降も主原料であるナフサ価格は騰勢を強め、2Q(4-6月期)は4万8000円/kl近くにまで上昇、/kl3Q(7-9月期)も5万5000円/kl程度と大幅な上昇が見込まれている。

 こうしたナフサ価格高騰は自助努力の範囲を超えるものであり、安定供給体制の維持を図るためにも価格改定せざるを得ないと判断した。なお、想定したナフサ水準が変動する場合は、改定幅を修正する場合もあるとしている。

三井化学 人事(1日/8月1日)

2021年7月26日

[三井化学・人事](1日)▽Mitsui Chemicals India PVT.Ltd.社長鈴木重夫(8月1日)▽三井化学オペレーションサービス桑野俊幸▽岩国大竹工場技術部長森田龍二郎。

 

三井化学 発想と創造の連鎖でつながる素材展

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2021年7月19日

脱プラから「改プラ」へ、新造形テーマに開催

 三井化学の組織横断的なオープン・ラボラトリー活動「そざいの魅力ラボ(MOLp:モル)」は先週、5日間の期間限定で素材の魅力を体験できる「モルカフェ2021」を開催した。約3年半ぶりとなる3回目。同活動は、いわば部活動のようなもので、有志メンバーが集まり、様々な素材の中に眠っている機能的価値や感性的な魅力を、あらゆる感覚を駆使して再発見し、そこから生まれたアイデアやヒントを社会とシェアしていくもの。

会場内の様子。デザインを刷新したフレコンバッグ(左)。その右奥にはフレコンをアップサイクルしたトートバックが展示されている
会場内の様子。デザインを刷新したフレコンバッグ(左)。その右奥にはフレコンをアップサイクルしたトートバックが展示されている

 2015年に活動を開始した。当初から同活動のクリエイティブパートナーを務めるエムテド(MTDO)の田子學さんは、回を重ねるごとにクオリティを高めていく活動の源泉に「モチベーション」を挙げる。1回目はプロトタイプの発表にとどまったものの、2回目では製品化までこぎつけた。またその取り組みが、アパレルブランド・アンリアレイジのデザイナー森永邦彦氏の目に留まり、その後、アンリアレイジとイタリアのファッションブランド・フェンディの、「2020-21年秋冬ミラノコレクション」でのコラボというビッグビジネスにつながっていった。3回目となる今回のテーマは「ネオプラスティシズム(新造形主義)」。海洋プラごみ問題をはじめプラスチックに注目が集まる今、持続可能な循環型社会に向けてどうプラスチックを変化させていくのか、脱プラから「改プラ」への可能性を探索し提案した。

 会場となったライトボックススタジオ青山(東京都港区)でひと際目を引く、500kg容量の鼠色のフレコンバッグ。樹脂ペレット原料などの保管や輸送に使われるが、耐用年数は15年ほど。使用後も80~90%の強度が残っていることから、そのロングライフ性を生かしてトートバッグや財布へとアップサイクルし製品化した。今回の試みでは、15年後の再利用を前提にフレコンそのもののデザインを刷新、どの部分を使っても見栄えのする仕様に変えた。

「GoTouch(ゴトウチ)」のコンパウンドペレット(手前)とトレー。コーヒーなど素材の香りも楽しめる
「GoTouch(ゴトウチ)」のコンパウンドペレット(手前)とトレー。コーヒーなど素材の香りも楽しめる

 会場には様々な素材や製品が、壁に掛けられた説明パネルとともに並ぶが、記者が注目したのは「GoTouch(ゴトウチ)コンパウンド」だ。木粉(和歌山県新宮市)やソバ殻(長野県千曲市)、緑茶殻(三重県松阪市)、ぶどう果皮と種子(山梨県甲府市・笛吹市)といった日本各地の未利用バイオマスを有効活用し、ベース樹脂のポリプロピレンとコンパウンドしたもの。会場では15種類のコンパウンドペレットとその成型品のトレーが展示されていた。混ぜ込む植物性原料の香りや色、質感が楽しめる製品が「ご当地」感を醸し出している。

モル・メンバーの藤本さん。「GoTouch(ゴトウチ)コンパウンド」を手掛けた
モル・メンバーの藤本さん(中央)。「GoTouch(ゴトウチ)コンパウンド」を手掛けた

 「三井化学のコア技術とベンチャーのトルムスイニシエイトのペレット化技術で『混ぜる』可能性を追求した」と話す、この取り組みを手掛けた藤本恵造さん。三井化学の誇る相溶化・分散技術を基にした添加剤により、バイオマス混合率50%のコンパウンドが実現。混合率70%以上も可能だという。大半が焼却処理される未利用バイオマスを有効活用することで、CO2の固定化にも寄与する。各地域のロスを減らし化石資源の使用量削減につながるだけでなく、ご当地の魅力と特色を生かしたプラスチックで地方創生の可能性も秘める。藤本さんは「土地ごとの素材で、愛着をもって長く使ってもらえる製品を提供していきたい」と抱負を語る。今後もラインアップを増やし、「ゴトウチ」プラを広く展開していきたい考えだ。

 記者的には丹波篠山の栗のイガや鬼皮、紀州の梅の種、酒どころの酒粕、米どころの稲わら、トウモロコシの芯なども面白い。違った視点をもった人とのつながりにより、さらに新たな展開も期待される。「モルカフェ」の取り組み自体がサーキュラー、循環しているようだ。

 

 

三井化学 2022年「触媒科学賞」の募集要項決まる

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2021年7月16日

 三井化学は15日、2022年「三井化学 触媒科学賞」の応募要項を決定し、今秋9月から受付を開始すると発表した。固体触媒や分子触媒、生体触媒などの研究・開発をはじめ、触媒によるグリーンプロセスや希少金属有効利用プロセスなど多様な触媒科学分野から広く募集する。

 同社は、化学と化学産業の持続的発展に寄与する目的で、特に触媒科学の分野で優れた研究業績を挙げた研究者を表彰する「三井化学 触媒科学賞」と「三井化学 触媒科学奨励賞」を2004年に制定。過去8回の同表彰を通じ国内外27人の研究者を表彰してきた。

 今回も、大学・公的研究機関に所属し、触媒科学分野で顕著な研究業績を挙げた研究者を対象に公募を行う。応募年齢は、「触媒科学賞」は47歳以下(今年4月1日時点)、「触媒科学奨励賞」は37歳以下(同)。応募受付期間は9月1日から12月31日まで。受賞者の発表は来年6月を予定する。必要書類や問い合わせ先などの詳細情報は、専用サイト(https://jp.mitsuichemicals.com/jp/techno/csa/index.htm)まで。

 

三井化学 技術研修センターが日化協「RC大賞」受賞

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2021年7月14日

 三井化学はこのほど、同社の技術研修センターが日本化学工業協会の「レスポンシブル・ケア(RC)大賞」を受賞したと発表した。

(写真左から)技術研修センター総務・設備グループリーダーの鳥居英隆氏、常務執行役員生産・技術本部長の綱島宏氏、技術研修センター長の辰巳雅彦氏、技術研修センター研修企画グループリーダーの山本和己氏
(写真左から)技術研修センター総務・設備グループリーダーの鳥居英隆氏、常務執行役員生産・技術本部長の綱島宏氏、技術研修センター長の辰巳雅彦氏、技術研修センター研修企画グループリーダーの山本和己氏

 レスポンシブル・ケア活動は、化学物質の開発から製造、物流、使用、最終消費を経て廃棄・リサイクルに至るまで全ての過程で、自主的に「環境・安全・健康」を確保し、活動の成果を公表することで社会との対話・コミュニケーションを行う活動。「レスポンシブル・ケア賞」は日化協がレスポンシブル・ケアのさらなる発展と拡大を図るため、優れた功績あるいは貢献が認められた事業所、工場、部門、グループまたは個人を「大賞、審査員特別賞、優秀賞」として毎年表彰している。

 今回の受賞は、三井化学技術研修センターが取り組んできた、教育資料・研修プログラムの充実、グローバル化への対応、コロナ禍でも活動を継続するための工夫などが評価された。同技術研修センターは、生産現場力の維持・強化を目的として2006年に開講。以来、現場運転員から学卒エンジニアや管理社員、グループ国内外関係会社の従業員へと研修対象を広げてきた。安全を中心に運転・設備に強い人材育成に努め、2015年からは社外にも研修を開放し、受講生は約1万人に及ぶ。コロナ禍の下、感染防止対策を徹底した研修に加え、疑似体験研修など教育の機会をより広く絶やさず提供することにも取り組んでいる。

三井化学と日本IBM 大阪で労災危険源抽出AIが稼働

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2021年7月9日

 三井化学と日本IBMは8日、化学物質を扱う作業現場の安心安全な労働環境づくりを目指して「労働災害危険源抽出AI」を構築し、今年4月から三井化学の大阪工場(大阪府高石市)で稼働を開始したと発表した。三井化学は主要経営課題の1つに安全の確保を掲げ、作業現場の安心安全な労働環境づくりに取り組んでいる。デジタル・トランスフォーメーション(DX)を活用しながら、さらなる社員の安全向上と企業価値の向上につなげていく考えだ。

DXによる安全安心な業務環境づくりに向け、AIシステムが稼働
DXによる安全安心な業務環境づくりに向け、AIシステムが稼働

 今回のシステムの導入により、工場内に設置したパソコン端末に、これから行う「作業の場所」や「作業内容」、火傷や転倒といった「労働災害の種類」などのキーワードを入力することで、過去のデータベースからリスク相関性の高い事例の照会や類似事例を迅速に抽出できるようになった。同時に属人性の解消、スキルやノウハウの伝承、原因究明の早期化なども図れる。

 「労働災害危険源抽出AI」は、AI(IBM Watson)を活用した、インターネット経由で利用するSaaS(サース)システム。三井化学に蓄積された過去の労働災害情報やヒヤリハット情報、トラブル報告書といった紙ベースの情報をデータベース化し、日本IBMが構築した。

三井化学 電子メガネに新モデル投入、足元の視界が向上

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2021年7月6日

 三井化学はこのほど、センサー部のタッチ操作で遠近を瞬時に切り替えられる電子メガネ「タッチフォーカス(TouchFocus)S」に、電子液晶レンズの電気加入度数バリエーションを追加し販売を開始した。

つるのセンサーに触れるとメガネレンズ内の液晶が稼働し、遠近が切り替わる
つるのセンサーに触れるとメガネレンズ内の液晶が稼働し、遠近が切り替わる

 新たに投入したのは、電気加入度数「+1.0D」モデル。昨年12月に発売した「+0.75D」モデルと比べ、遠方距離と近方距離にフォーカスした設計となっており、ゴルフや釣り、ハイキングといったアウトドア向けの仕様だ。

 「タッチフォーカス S」は「タッチフォーカス」の第2世代モデルで、電子液晶レンズ部(近用部)を約120%拡大し上辺をフラットにしたことで近方視界を広げたほか、タッチセンサー反応速度の改善や、つる(テンプル)接合部分へのスプリングヒンジ採用で操作性・装着感を向上させた。フレームのつるにあるタッチセンサーに触れるとレンズ内の液晶が駆動し度数を上げる仕組みだか、新モデルはこの操作により電気的に度数が「+1.0D」加わるもの。利用者の近用度数が「+2.0D」の場合は、非操作時の度数が「+1.0D」となっていることから、ゆれ・ゆがみ・ぼやけが低減され足元がより快適に見える。ちなみに「+0.75D」モデルでは非操作時の度数は「+1.25D」と高くなるため、40~70cm程度の中間距離を見ることが多い利用者に向く。

「タッチフォーカス」と「タッチフォーカス S」の比較
「タッチフォーカス」と「タッチフォーカス S」の比較

 同社では今回の発売を記念して、今年9月26日までの期間、新モデルの購入者全員を対象に、日差しの眩しさを抑える専用の偏光クリップオンサングラスを進呈するキャンペーンを実施中。販売価格は31万9000円(税込)。全国約80店舗のメガネ専門店で取り扱っている。

 

三井化学 「新造形主義」テーマに素材の魅力展示会開催

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2021年7月2日

 三井化学は組織横断的なオープン・ラボラトリー活動「そざいの魅力ラボ(MOLp:モル)」の一環として、7月13~17日の5日間、ライトボックススタジオ青山(東京都港区)を会場に、「NeoPLASTICism(新造形主義)」をテーマに素材の魅力を体感できる「MOLpCafe(モルカフェ)2021」を開催する。

15年後のフレコンバッグのアップサイクルバッグ
15年後のフレコンバッグのアップサイクルバッグ

 今回は、軟包装材のアップリサイクルプロジェクト「RePLAYER」、海水抽出のミネラル成分から生まれたイノベーティブプラスチック「NAGORI update」、ポリオレフィン合成パルプ「SWP」といった機能性素材を使った製品をはじめ、太陽光で色が変わるボタン「SHIRANUI Button」、新素材不織布による新たな中綿を提案する「Vegan Down Jacket」などを展示。サステナブルな未来に向けて素材の魅力を生かしたアイデアやヒントを身近なプロダクトへと昇華させ、展示・発表するとともに、実際に手にとって体感できるように一部商品の販売も行う。同活動の有志メンバーによる試行錯誤の末に導き出した1つの形を提示することで、来場者と共に自由に議論が行えるカフェのような展示会を企画している。

太陽の光で色が変わるボタン「SHIRANUI Button」
太陽の光で色が変わるボタン「SHIRANUI Button」

 「MOLp」は、三井化学グループが100年以上にわたり、継承し、培ってきた素材や技術の「機能的な価値」や「感性的な魅力」を、あらゆる感覚を駆使して再発見し、そのアイデアやヒントをこれからの社会のためにシェアしていく同社グループのオープン ・ラボラトリー活動。

 2015年の活動スタート以来、MTDO(エムテド)の田子學(たご・まなぶ)氏をクリエイティブパートナーに迎え、設立コンセプト「感性からカガクを考える~Fusion of Intuition and Science~」 に沿い、社会・ヒトと素材の新しい関係性を追求してきた。同活動を通じて素材や技術の価値や魅力を探索し、コミュニケーションによりこれからの未来社会にシェアしていくことで、素材の未来を切りひらいていく。

三井化学 不織布と関連製品を値上げ、主原料など高騰で

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2021年6月30日

 三井化学は29日、不織布と不織布関連製品について、7月1日出荷分から「40円/kg以上」値上げすると発表した。前回の同製品の値上げは2014年4月に実施しており、約7年ぶりの価格改定となる。

 国産標準ナフサの価格高騰により、同社の不織布製品の主原料であるポリプロピレン、ポリエチレンの樹脂価格の上昇に加え、用役・物流費なども上昇傾向にある。また国産標準ナフサ価格は、引き続き高水準で推移しており、今後も継続すると見込まれている。こうした厳しい経済環境下、同社はコスト削減などに注力しているものの、このようなコスト高騰は自助努力のみで吸収することは極めて困難だとし、価格改定せざるを得ないと判断した。

三井化学と日立製作所 材料開発を高速化するMIの実証開始

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2021年6月29日

 三井化学と日立製作所は28日、日立が開発した人工知能(Ai)を活用したマテリアルズ・インフォマティクス(MI)技術を、実際の新材料開発に適用する実証試験を開始すると発表した。同実証試験に先立ち、日立の開発技術を三井化学が提供した過去の有機材料の材料開発データで検証したところ、高性能な新材料の開発に必要な実験の試行回数が従来のMIと比較し約4分の1に短縮できることを確認。両社は今年度中をめどに、新製品・素材開発に向けた同技術の導入・成果を検証する技術実証を行い、来年度から実用化を目指す考えだ。

従来技術との比較。少量の実験データでも高性能材料の化学式を自動生成できる深層学習技術
従来技術との比較。少量の実験データでも高性能材料の化学式を自動生成できる深層学習技術

 新製品の開発は事業活動の要となるものの、開発までには課題抽出、基礎研究から、スケールアップといった実証実験など、多大な時間とコストを伴う。今回の実証を通じて、三井化学が過去から蓄積している膨大な開発に関する知見と日立が提供するデジタル技術とを融合することで、新製品開発に掛かる時間・コストの大幅な削減が期待されている。

 日立は、AIやシミュレーション技術などを活用して新材料を探索するMIの高度化に向け、これまで大量の実験データを必要としていた有機材料開発に、少量の実験データでも高性能な新材料の候補化合物(化学式)を発案することができる深層学習技術を新たに開発した。

 その特長は①「入れ子型」AIと、②高性能な化合物の生成を加速する成分調整方式。①では、大規模なオープンデータ(化学式を文字列で表現したデータ群)で学習したAIの内側に、実験データで学習したAIを埋め込む入れ子型構造により、少ない実験データでも新材料開発に活用できる。また②では、外側のAIで文字情報である化学式を一度数値情報に変換し、内側のAIでこの数値情報から性能に影響する成分を分離・調整することで、高性能な化合物を表現する数値情報を新たに作成。さらにそれを再び化学式に変換し直すことで高性能な化学式を高確率で生成し、実験回数を削減する。

 三井化学は今後、DXを通じた社会課題解決のため、革新的な製品やサービス、ビジネスモデルを迅速に創出し社会に提供していく。一方、日立はDXを加速させる同社の「Lumada(ルマーダ)」ソリューションである「材料開発ソリューション」に、今回実証する高速化技術のラインアップ化・水平展開を図る。両社は素材開発の協創を推進し、持続可能な社会の実現に貢献していく。