三井化学は24日、今年4月1日付で「デジタルトランスフォーメーション推進室」を新設すると発表した。デジタルトランスフォーメーション(DX)について、生産や研究開発、バックオフィスに加え、営業領域やサプライチェーンへの展開も進めることで、全社的にDXへの取り組みを加速する考えだ。なお、同推進室の室長には、浦川俊也経営企画部副部長が就任する予定。
三井化学 「DX推進室」新設、全社的な取り組みを加速
2021年2月25日
2021年2月25日
2021年2月25日
三井化学は24日、地震による停電で停止していた市原工場(千葉県市原市)のエチレンプラントを、23日までにすべての安全点検と立ち上げ作業を完了し、同日夜から再稼働したと発表した。

現時点で設備に問題はなく順調に稼働を上げており、数日中に完全復旧となる見込み。また、エチレンプラントの再稼働を受け、停止中のその他プラントもすでに立ち上げ作業に入っており、全プラントの製造は、順次地震前の通常運転に復旧する見通しだ。完全復旧までの出荷は引き続き在庫で対応し、顧客への影響を最小限にとどめるとしている。
今月13日に発生した福島県沖を震源とする地震のため、東京電力による千葉地区での大規模停電を受け、同工場の原料供給を担うエチレンプラントをはじめ、全プラントを安全に停止。復旧予定を10日~2週間後として早期の復旧を目指していた。同拠点に勤務する全社員や家族への人的被害はなかった。
2021年2月24日
三井化学はこのほど、日本製紙、ヨシモト印刷社(静岡県静岡市)と共同で、3社の新素材・技術・設備を活用した新規な紙製の環境配慮型包装材「フレパック ONE」を開発したと発表した。今月24日から東京ビッグサイトで開催される「TOKYO PACK 2021」に出展し、新規包装材として提案していく。

同包装材は、三井化学がもつ印刷で機能を付与できる紙包材用ヒートシール剤「ケミパール」を、日本製紙が開発したバリア紙「シールドプラス」に、ヨシモト印刷社の最新フレキソ印刷機で塗工したバリアヒートシール塗工紙。フレキソ印刷機一パス加工で包材製造が完結するためリードタイムの大幅な短縮ができるほか、水系フレキソ印刷による環境適合性(水系材料・無溶剤)と高度な印刷品質、「紙」でありながら酵素や香りのバリアを実現した。
三井化学の「ケミパール」は、ポリオレフィンを同社独自の技術で水に分散した製品。紙に塗工することでヒートシール性・耐油性・耐水性を付与するため紙包材として使用でき、食品用途を含め、幅広い用途に適用可能だ。ポリエチレンラミネート紙と比較して薄膜形成ができるためプラスチックの削減に貢献し、また、再パルプスラリー化が容易なことから、リサイクル包材としても期待されている。
三井化学は、今回の共同提案を契機に、新たな環境配慮型包装材向けのヒートシール剤として、国内外の包装市場への提案を進めていく。

2021年2月22日
三井化学と三井化学東セロは、今月24~26日に東京ビッグサイトで開催される「TOKYO PACK 2021-東京国際包装展」に、環境に配慮したサステナビリティと高機能の2軸をテーマにした製品群を出展する。
〝Packaging Innovation with Polyolefin〟(ポリオレフィンで実現する包装革新)をコンセプトに、既存製品に加え、新製品や開発・実証試験中のソリューション・製品の紹介を予定している。
環境対応の軸では、包装業界で関心が高まるリサイクルやモノマテリアル化に沿い、リグラインド(回収材)層の物性を改善するリサイクル助材「アドマーEF」(新製品)をはじめ、三井化学が取り組む軟包材のマテリアルリサイクルの仕組み・ネットワーク「RePLAYER」(実証試験中)、廃プラ改質材、各種モノマテリアルフレキシブルパッケージ(ポリエチレン系、ポリプロピレン系)などを展示。バイオマス樹脂を使用した製品も紹介する。
一方、高機能の軸では、防曇機能を付与した易開封フィルム(開発中)、三井化学東セロの各種バリアフィルム、衛生・抗菌フィルム「パルフレッシュ」(新製品)のほか、高い離液性によりレトルトや容器内の残存食品を削減しフードロス低減に貢献する製品などを訴求していく。
今回はデュアルイベント形式で開催。ブース内の端末を介し担当者からの説明も行う。ブース番号はW4-05(西4ホール)。
2021年2月19日
2021年2月16日
三井化学は15日、13日深夜に発生した福島県沖を震源とする最大震度6強の地震による千葉県下の停電により、市原工場(同県市原市)のエチレンプラントをはじめ、用役設備以外のすべての設備を停止していると発表した。東京電力からの電力供給停止に伴う措置。

地震・停電に伴う人的被害はなく、また、同工場を除く同社関係事業所や工場、研究所などへの影響はなかった。現在、生産技術などの側面から対応を協議しており、停止した設備の再稼働には、10日~2週間程度かかる見通し。なお、製品出荷については、在庫で対応し、顧客への影響を最小限にとどめるとしている。
2021年2月10日
2021年2月8日
2021年2月5日
三井化学はこのほど、スイスに拠点を置くグローバル医薬品メーカーのデビオファーム社(Debiopharm)から、2019年度のベストサプライヤー賞を受賞し、昨年12月にオンラインによる表彰式が開催されたと発表した。

三井化学は、デビオファーム社の代表製品である徐放性トリプトレリン製剤の主原料であるPLGA(ポリ乳酸・グリコール酸共重合体)を長期にわたり供給してきたが、その間の安定供給と品質改善により、デビオファーム社のトリプトレリン事業のグローバルな成功に貢献してきたことが高く評価された。

デビオファーム社グループで開発と製造を担うデビオファーム・リサーチ&マニュファクチャリング社のセドリック・セイガーCEOは「デビオファームと三井化学は長年築き上げたパートナーシップを通じ、品質の向上とオペレーションの改善に一緒に取り組んできた。これまでの継続的な貢献に感謝している」と称えた。
これに対し、三井化学ヘルスケア事業本部・パーソナルケア材料事業部の富樫和彦事業部長は「このような名誉ある賞をいただくのは大変光栄なことだ。今後も安定供給の維持とさらなる品質の改善に取り組んでいく」と応えた。
デビオファーム社はPLGA型徐放性注射剤のグローバルリーダー。PLGAによって「カプセル化」された薬効成分は患者の体内で徐々に血中に放出され、1~6カ月間その効果が持続する。同社の徐放性注射剤は前立腺がんや子宮内膜症の治療薬として、現在90カ国以上で販売されている。
2021年2月4日
三井化学は、黄色光を選択的にカットする波長制御レンズ「NeoContrast」を搭載した東北楽天ゴールデンイーグルス限定モデルのアイウエアの販売が、今月1日から同球団オンラインショップで始まったと発表した。6日からは同球団グッズショップスタジアム店での販売も開始される。5940円(税込)。スポーツサングラスブランド「SWANS」を展開する山本光学が製造を手掛ける。

同アイウエアの特長は、目に入る光の波長をコントロールすることで、より鮮明で快適な視界を得られること。スポーツやスポーツ観戦、ドライブ時などの着用を想定している。
三井化学は同アイウエアの発売に先立ち、「NeoContrast」による「見やすさ」効果の検証を行った。北里大学医療衛生学部・半田知也教授の監修の下、楽天イーグルスの選手、監督、コーチら30人に同レンズを搭載するアイウエアの使用感、「動いているボールの見やすさ」について聞き取り調査を行った。
それによると、外野手からの「飛球が早い段階から視認しやすく、落下地点へスムーズに動き出せた」、内野手の「打球の距離感が裸眼よりつかみやすかった」をはじめ、「打球の行方やスピードの判断がしやすく、守備陣への指示が出しやすかった」(捕手)、「ピッチャーが投げたボールの縫い目が見えるほど視認性がよく、バッティング動作の判断がしやすかった」(打者)などの感想があり、コントラストの向上により動体の視認性が改善している可能性が推察された。

一方、「観戦時の効果」については、楽天生命パーク宮城でのナイトゲームで、102人の観客を対象に使用モニターを実施し、9割を超える観客から「よく見える」効果を感じるという回答が得られた。また、見え方の質問では、「鮮やかに見えた」「くっきり見えた」「臨場感や立体感が高まった」などの声も聞かれた。半田教授による被験者30人を対象としたコントラス感度と視力応答速度の測定実験でも、コントラスト感度と視力応答速度の向上が判明。半田教授は、「文字も『よく見える』ようになる革新的レンズ技術」と評価している。
三井化学は今後も、視界品質QOV(Quality of View)」をコンセプトに、視力矯正から目の健康と快適さまで、よりよい視界を追求する製品開発に取り組んでいく考えだ。