三井化学 ESG投資の構成銘柄に4年連続で選定

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2020年7月31日

 三井化学はこのほど、4年連続で、3つの世界的なESG投資指数の構成銘柄に選定されたと発表した。ロンドン証券取引所グループが100%出資するFTSE Russell(フッツィー・ラッセル)社の「FTSE Blossom Japan Index」と、米国MSCI社が開発した「MSCI ジャパンESGセレクト・リーダーズ指数」「MSCI 日本株女性活躍指数(WIN)」の3つ。いずれも、世界最大規模の年金基金である年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が採用するESG投資指数となっている。

 三井化学 ESG写真1 三井化学は、「FTSE4 Good Index Series」と「MSCI ESG Leaders Indexes」の構成銘柄にも継続的に選定されているが、これらの投資指数は、世界のESG投資総額が年々増加する中で重要な投資判断基準の1つとして広く活用されている。

 同社グループは、化学産業は社会の基盤と革新を担う存在であり、持続可能な社会に向けて大きな責任をもつとの認識の下、ESG要素を経営・戦略に積極的に取り込んでいる。「環境と調和した共生社会」「健康安心な長寿社会」を実現するため、独自の認定制度による環境貢献価値「ブルーバリュー」、QOL向上価値「ローズバリュー」を製品やサービスに展開して提供。社会価値創造への活動を深化させることで、グローバルに存在感のあるサステナブルな企業グループを目指している。

三井化学 2020年「触媒科学賞」の受賞者を決定

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2020年7月29日

 三井化学はこのほど、2020年「三井化学 触媒科学賞」の受賞者に、ミュンスター大学教授のFrank Glorius博士を決定した。 

触媒科学賞を受賞したFrank Glorius博士
触媒科学賞を受賞したFrank Glorius博士

 同氏は、効率的な有機合成反応を実現するための様々な触媒を開発。N複素環カルベン(NHC)配位子にいち早く着目し、金属・NHC錯体を使った選択的なアレーン水素化を実現し、ナノ粒子触媒にも適用できることを明らかにした。さらに、C‐H結合活性化のための触媒開発でも顕著な功績を残し、独創的な可視光フォトレドックス触媒や有機触媒も開発している。最近ではスマートデータ生成の方法や機械学習でも成果を挙げている。

 これらの幅広い研究が触媒科学の発展に大きく貢献していることから、今回の受賞に至った。同賞は、三井化学グループが2004年に制定。化学と化学産業の持続的発展への寄与を目的に、世界の触媒科学分野で特に優れた業績のある研究者を表彰している。2005年に第1回の表彰を行っており、今回は第8回目となった。授賞式と記念講演は、新型コロナウイルス感染拡大を鑑み、来年秋の実施を予定している。

奨励賞を受賞したMatteo Cargnello博士
奨励賞を受賞したMatteo Cargnello博士

 なお、「三井化学 触媒科学奨励賞」は2氏が受賞。スタンフォード大学助教授のMatteo Cargnello博士は、触媒構造と触媒活性の関連をこれまでにない精度で解明した固体触媒科学の進展への寄与により受賞。

奨励賞を受賞した岩﨑孝紀博士
奨励賞を受賞した岩﨑孝紀博士

 また、東京大学准教授の岩﨑孝紀博士は、遷移金属アニオンと典型金属カチオンの協調触媒を用いる様々な有機合成反応を開発した点が高く評価された。

三井化学 7月豪雨の被災者・被災地支援で1000万円寄付

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2020年7月27日

 三井化学はこのほど、「令和2年7月豪雨」による被災者と被災地支援のため、日本赤十字社を通じて1000万円を寄付すると発表した。また、従業員の給与や賞与から本人希望の金額を控除して、社会的な活動をしている団体への寄付基金を積み立てる同社の枠組み「ちびっとワンコイン」からも、社会福祉法人中央共同募金会のボランティア・NPO活動サポート募金に寄付する。

 三井化学はこのたびの豪雨災害に接し、「亡くなられた方々とご遺族に謹んでお悔やみを申し上げますとともに、被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げます。被災地の1日も早い復興を、心からお祈り申し上げます」とコメントしている。

 

三井化学 7月豪雨の被災者・被災地支援で物資を提供

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2020年7月16日

 三井化学はこのほど、熊本県を中心に九州地方などで甚大な被害をもたらした「令和2年7月豪雨」による被災者・被災地支援のため、同社関連製品の「ウレタンマットレス」を熊本県に提供したと発表した。

岩国大竹工場での支援物資積み込み作業
岩国大竹工場での支援物資積み込み作業

 緊急災害対応アライアンス「SEMA(シーマ)」の要請に基づき、同社岩国大竹工場(山口県和木町)から支援物資のウレタンマットレスを積み込み、避難所となっている熊本県人吉市の人吉市立第一中学校に130枚、同県球磨郡多良木町の熊本県立多良木高等学校に50枚を送り届けた。

避難所に届けられたウレタンマットレス
避難所に届けられたウレタンマットレス

 三井化学は今回の豪雨災害に接し、「亡くなられた方々とご遺族に謹んでお悔やみを申し上げますとともに、被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げます。また、被災地の1日も早い復興を心からお祈り申し上げます」とコメントしている。

三井化学 大牟田工場が順次稼働を再開、電気設備が復旧

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2020年7月15日

 三井化学は14日、記録的な豪雨による電気設備の浸水により6日から全プラントの稼働を停止していた大牟田工場(福岡県大牟田市)が、稼働を順次再開したと発表した。

 8日に電気設備が復旧し、現地の天候回復を見ながら復旧のための点検作業を進めてきた。現在、点検作業が終了したプラントから順次再稼働を始めた。

 

三井化学 ゲル新素材の拍手ロボット、ヒトの拍手を再現

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2020年7月9日

 三井化学は、ヒトの肌に近い感触を備えるゲル新素材を使い、ヒトの拍手に近い音を再現する拍手ハンドを開発し、このほど、バイバイワールド(東京都品川区)のエンターテイメントロボット「ビッグクラッピー」の2020年モデルに採用された。

三井化学のゲル新素材を採用した拍手ロボット『ビッグクラッピー』
三井化学のゲル新素材を採用した拍手ロボット「ビッグクラッピー」

 「ビッグクラッピー」は、拍手と音声で楽しませてくれる拍手ロボット。店頭での販促をはじめ、飲み会やスポーツ観戦など各種イベントでその場を盛り上げてくれる。

 よしもとロボット研究所チーフクリエーターも務めたバイバイワールドの髙橋征資代表は、よりヒトに近い拍手音の再現を追求していた。こうした中、東京都中小企業振興公社の紹介が契機となり、両社間で拍手ハンドの開発を開始。三井化学は拍手音を最適化するため、「ビッグクラッピー」の音響テストを実施し、ゲル素材の分子構造を変えることで、様々な硬度や反発性の異なる拍手ハンドを製作した。さらに、音響テストによる時間周波数特性解析を比較することで、ヒトの拍手音に合った広い周波数帯の再現が可能になった。

 近年、ロボットをヒトへ近づけていくために、柔らかい素材でできたロボット部品のニーズが高まっている。ゲル新素材は、三井化学の分子設計技術をベースに、10年以上を費やし蓄積したヒトの肌に近い物理特性を自由に制御する技術により開発した。同社のロボット材料事業開発室では、革新的なロボット向けにプラスチック部品の製造販売を行う。

拍手ロボット『ビッグクラッピー』の全体像
拍手ロボット「ビッグクラッピー」の全体像

 今回の拍手ハンドは、ゲル新素材と金属を一体成型して製造。また、ゲル新素材は、眼科手術練習シミュレーターの眼球モデルへの採用実績もあり、サービスロボットや医療分野など、ヒトの肌に近い柔らかな触感が求められる様々な製品へ応用を図っていく考えだ。

 革新的な新商品を生み出すチャレンジには、新しい素材が欠かせない。三井化学は今後も、世の中のイノベーションを促進するため、長年の素材の知見を生かし、新規事業やベンチャー企業をサポートしていく。

 なお、「ビッグクラッピー」は、赤い扇風機の羽根の部分をタコの頭にしたような外観で、頭上に掲げた両手でパチパチと拍手するロボット。コミカルな大きい目と、音声に合わせて動く分厚いピンクの唇も特徴の1つ。サイズは高さ900㎜×幅300㎜×奥行340㎜。2個の人感センサーを内蔵し、ヒトの動きを感知して拍手と音声が作動する。電源はACアダプタ仕様。現在、レンタル・販売中。

 

三井化学 大牟田工場が大雨・浸水で全プラントの生産を停止

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2020年7月9日

 三井化学の大牟田工場(福岡県大牟田市)は、同地域を襲った記録的な大雨により今月6日に受電設備が浸水したため、全プラントの生産を停止している状況だ。生産体制の復旧時期は現時点では未定としており、出荷については、当面保有在庫による対応を予定する。8日、同社への取材で分かった。また、同市では相次ぎ浸水被害に見舞われたが、当該地区の同社従業員やその家族の安全は確認済みとのことだった。

大牟田工場のプラント全景(写真中央)
大牟田工場のプラント全景(写真中央)

 大牟田工場では現在、「最高品質光学プラスチックレンズ原料」「地球環境にやさしい農薬」「広範な応用可能性を秘めたウレタン」を3本柱として、メガネレンズ用材料「MR」シリーズ、殺虫剤原体「トレボン」「スタークル」、ウレタン原料「TDI(トリレンジイソシアネート)」などを生産している。

三井化学 マスク用ノーズクランプを増強、コロナ禍対応で

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2020年7月7日

 三井化学は6日、新型コロナウイルス感染拡大防止のためマスク需要が増加していることから、同社100%子会社のサンレックス工業(三重県四日市市)にて、マスク用ノーズクランプ「テクノロート」の生産設備増設を決定したと発表した。

ノーズクランプ
ノーズクランプ

 1ライン増設することにより、三井化学グループのマスク用ノーズクランプの生産能力は2.5倍(年産マスク30億枚相当)になる。新設備の建設には先月からすでに着工しており、今年10月の完工を予定。今後もマスク需要動向により、さらなる増設を検討していく考えだ。

 同製品は、針金と同様に自由に折り曲げたりひねったりすることができる、形状保持特性を持つプラスチック線材。マスクの鼻の部分に使用することで、マスクを顔に密着させる効果を付与する。耐薬品性に優れ、重量は針金の約6分の1と軽量。また樹脂製のため、それ自体が金属探知機に反応せず、食品・医療用製品での金属混入の確認が容易といった利点も備える、三井化学の樹脂材料技術と延伸加工技術により実現した素材。

サンレックス工業外観
サンレックス工業外観

 同社は、新型コロナウイルス感染拡大防止に向けて、今回の「テクノロート」のみならず、マスク用不織布「シンテックスMB」、アイソレーションガウン用不織布「PS‐105‐GW」の供給体制を引き続き強化していく。

 

 

三井化学 炭鉱電車プロジェクト、「音の資産」を公開

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2020年7月3日

 三井化学は、福岡県大牟田市の大牟田工場で原材料の搬入などに使用してきた、三井化学専用線(旧三池炭鉱専用鉄道)を今年5月7日をもって廃止とし、運用を取りやめた。 

炭鉱電車にまつわる様々な音をASMR音源で収録
炭鉱電車にまつわる様々な音をASMR音源で収録

 三池炭鉱の時代から100年以上の長きにわたり活躍した炭鉱電車の歴史に幕が下ろされた。同社では、炭鉱電車への感謝と未来に向けたレガシーとしての活用を検討する「ありがとう炭鉱電車プロジェクト」を進めており、このほど同プロジェクトの1つである「音の資産」の記録化が完成し、ウェブサイトを通じ公開を始めた。

 記録化にあたっては、ブランデッドオーディオレーベル「SOUNDS GOOD」とコラボし、炭鉱電車にまつわる様々な音を、ヒトの感覚が刺激され心地よさを感じるというASMR音源として収録。「車掌室3.6」「大解剖、炭鉱電車100年の音」「珍しい踏切と手動の線路切替レバー」「宮浦駅のレトロなものたち」の4つの音源を公開した(https://soundsgoodlabel.com/mitsuichemicals/asmr/vb59/)。

 「車掌室3.6」には、炭鉱電車に録音機材を持ち込み、車掌室内で聞こえる、操作音や汽笛の音、トランシーバーでのやり取り、ブレーキ音、踏切の警報器音などを収録。宮浦駅から仮屋川操車場まで片道1.8㎞の運転区間を、一往復する沿線3.6㎞の音とともに収めた。貨車の連結音や鉄橋の通過音、耳を澄ませば乗務員の息遣いまで聞こえてくるほどに臨場感があふれる。他の音源では、炭鉱電車の点検音、作業員の声、どこか懐かしさのあるレトロな警報器音、ポイント切替レバーの操作音、100年を超す木造駅舎の階段の軋み音などがある。

 録音に携わったアーティストでプロデューサーのSeiho(セイホー)氏は、「電車はダイナミック音だけでなく、意外に繊細な音が周りにあって新しい発見だった」と、音源の中の解説で感想を語る。今回、同氏が炭鉱電車のASMR音源を散りばめた楽曲「Sampling―〝MITSUI CHEMICALS on SOUNDS GOOD〟」の公開も行う。誰もが身近な電車の音は、聞く人の脳裏に思い思いのイメージを描き出すことから、同氏が制作するインストゥルメンタルで情景を想像させる音楽と相性がいいという。記者は昼下がり、文庫本を手に木の床のチンチン電車に揺られ、過去から未来へと時空を旅しているような心地よさを感じた。同氏の楽曲は、専用サイト(https://www.youtube.com/playlist?list=PLu8hS8yDJGDoOrkfNSyB5x7sghJJX7gWg)などで公開している。

 なお、映画監督の瀬木直貴氏とのコラボによる、炭鉱電車の「風景の資産」記録化プロジェクトも進行中だ。大牟田市民などから募った炭鉱電車の古い映像や写真、思い出・エピソードをベースに、メモリアル映像の制作が行われている。また、新型コロナウイルス感染拡大により延期されている、炭鉱電車のラストランイベントについても、今秋をめどに準備を進めているとのこと。日程や詳細などは決定次第、三井化学の特設サイト(https://jp.mitsuichemicals.com/jp/coalmine_train/)で発表される予定。