三井物産はこのほど、英総合エネルギー会社シェルと、日本を含むアジア大洋州域内でのCO2回収・貯留(CCS)の事業開発と液化CO2運搬船の実証に関する共同調査を開始した。
CO2の地下貯留層評価による
2022年9月30日
2022年8月24日
2022年8月23日
2022年6月8日
2021年11月22日
三井物産と石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)はこのほど、西豪州でのクリーン燃料アンモニア生産の事業化に向けたCO2の回収・貯留(CCS)に関する共同調査を実施することに合意し、三井物産子会社Mitsui E&P Australia(MEPAU)とJOGMECの間で契約を締結した。MEPAUは、調査の実施についてWesfarmers Chemicals,Energy & Fertilisers社(WesCEF)と覚書を交換した。
WesCEFはアンモニア製造事業者として製造・販売にわたる豊富な知見をもつ。MEPAUは50%の権益をもつ西豪州ウェイトシアガス田をオペレーターとして開発中で、近隣の廃ガス田の権益も100%もっている。
地理的に近いガス田と廃ガス田を結びつけ、ガス田で生産される天然ガスを改質し、得られる水素でアンモニアを合成し、副生するCO2は廃ガス田に貯留することで、クリーン燃料アンモニアを製造する。
今回、廃ガス田でのCCSの有効性を共同調査する。三井物産は西豪州での石油・ガス生産事業のオペレーター機能に加え、既存の優良ガス資産を活用したクリーン燃料アンモニアの生産と日本を含むアジアへの輸出を計画している。両社の強み・ノウハウを生かして協業を進め、クリーン燃料アンモニアのサプライチェーン確立に向けた投資と雇用創出を通じて、豪州経済にも貢献していく。
三井物産は、石油・ガス上流事業の知見と、今年3月に出資参画した英国のStoregga Geotechnologies社との業務提携を通じて得られる知見を生かし、「環境と調和した社会」の実現に向けてCCS事業をグローバルに展開し、低炭素エネルギーとCO2削減ソリューションを提供していく考えだ。
2021年6月15日
2020年11月13日
ENEOSホールディングスのグループ会社であるJX金属はこのほど、チリ・カセロネス銅鉱山の権益について、共同出資者の三井金属鉱業と三井物産の両社がもつ全ての権益(三井金属:25.87%、三井物産22.63%)を譲り受けることで基本合意したと発表した。これにより、JX金属は同銅鉱山の権益を100%取得する。
カセロネス銅鉱山の銅精鉱は、JX金属グループ製錬所の有力な原料であり、世界的に精鉱中の銅品位が低下する中、高品位でクリーンなカセロネス鉱の価値が高まっている。同社では、このような優良な銅精鉱の確保が、上流の原料鉱石から下流の先端素材までの、リサイクルも含めた金属サプライチェーンの中核となる銅製錬事業にとって極めて重要だと捉えている。今後、優良鉱石を産出するカセロネス銅鉱山では、策定済みの計画に沿い、IoTを活用した自動化の推進などの投資を進めるとともに、相当量の埋蔵鉱量が見込める同鉱山周辺領域での探鉱活動などを一層強化し、生産量の維持・拡大、山命の延長などに取り組んでいく方針だ。
JX金属と三井金属は、2006年に合弁会社パンパシフィック・カッパー(今年4月にニッポン・カセロネス・リソーシズに移管)による権益取得以来、カセロネス銅鉱山の開発を進め、2010年の三井物産の参画以降は、3社共同で事業運営を行ってきた。建設の遅れや建設費増大などの困難があったものの、現在までに生産を安定化、収益性が確保できる状況となった。今後はさらなる生産量増大に向けた新たな段階に移っていく。
2020年11月12日
神戸製鋼所はこのほど、水素社会の構築・拡大に取り組む民間企業8社とともに水素分野のグローバルな連携や水素サプライチェーンの形成を推進する新たな団体「水素バリューチェーン推進協議会」を設立し参画すると発表した。
多くの国々が水素社会実現に向けた取り組みを加速し、日本でもCO2削減に向けた水素利用促進が議論される中、水素需要拡大のために様々な企業が連携し、安価な水素の供給と水素利用を促進し、水素社会構築を加速させるために①水素需要創出②スケールアップ・技術革新によるコスト低減③事業者に対する資金供給の課題解決を目指す横断的な団体が必要と認識。岩谷産業、ENEOS、川崎重工業、関西電力、神戸製鋼所、東芝、トヨタ自動車、三井住友フィナンシャルグループ、三井物産の9社で団体設立の具体的検討を始めた。
「水素バリューチェーン構築のための横断的な取り組み」「水素社会実現のための社会実装の動きを加速」「金融機関と連携した資金供給の仕組みづくりの推進」を目的に12月初旬の設立を目指し、賛同する企業・自治体・団体を募る予定だ。
同社は、同協議会の活動を通じて水素の社会実装に向けた革新的取り組みを進めることで「KOBELCOが実現したい未来」の達成を目指し、CO2削減と地球温暖化防止に貢献していく考えだ。
2020年11月12日
2020年10月15日
ENEOSは14日、水素社会の構築に取り組む民間企業とともに、水素分野でグローバルな連携や水素サプライチェーンの形成を推進する新たな団体「水素バリューチェーン推進協議会」の設立準備委員会に参画したと発表した。なお、準備委員会に参画する企業は、岩谷産業(事務局)、ENEOS、川崎重工業、関西電力、神戸製鋼所、東芝、トヨタ自動車(事務局)、三井住友フィナンシャルグループ(事務局)、三井物産の9社。
水素社会の実現に向けた取り組みは、地球温暖化対策として世界全体で加速しており、今後も、日本が世界をリードし続けるためには、水素の社会実装に直結する具体的なプロジェクトを企画・実行する組織が必要となる。このような状況を踏まえ、業種横断的かつオープンな枠組みの下、水素サプライチェーン全体を俯瞰し、水素の社会実装を推進するための組織を立ち上げる運びとなった。
ENEOSは、水素の社会実装と関連産業の育成を目的とする同協議会の意義は極めて大きいと考えおり、準備委員会の一員として、協議会の設立と活動開始に向けた取り組みに努めていく考えだ。
同社は、2014年から水素ステーションを通じた水素供給事業を先駆的に開始し、現在までに国内最多となる44カ所の水素ステーションを展開している。また、直近ではCO2フリー水素の国際サプライチェーン構築に向けた取り組みにも注力しており、昨年には海外からの大規模輸送を可能とする水素キャリアの1つ「有機ハイドライド」を低コストで製造する世界初の技術検証に成功した。さらに、将来の発電や産業プロセスなど幅広い分野での水素利用拡大を目指し、製油所や発電設備などの大規模な自社アセットの活用によるCO2フリー水素の受け入れ・需要創出に向けた検討も進めている。
同社は、協議会を通じて、本格的な水素大量消費社会の到来に向けた国全体の取り組みを積極的に推進し、水素エネルギーを活用した低炭素社会の形成に貢献していく。