三菱ガス化学はこのほど、2022年3月期第2四半期(4-9月期)の連結業績を発表した。売上高は前年同期比26%増の3359億円、営業利益109%増の300億円、経常利益134%増の388億円、純利益98%増の282億円と増収増益となった。コロナ禍からの需要回復と半導体向け製品の数量増加が光学樹脂ポリマーの数量減少をカバーし、また為替要因と汎用製品の市況上昇が原燃料価格上昇を上回った。
セグメント別では、基礎化学品は増収増益。メタノールは市況が大幅に上昇し、メタノール・アンモニア系化学品ではネオペンチルグリコールの市況も上昇した。ハイパフォーマンスプロダクツは、メタキシレンジアミンの需要回復と顧客在庫の積み増しにより、販売数量が大幅に増加した。
機能化学品は増収増益。無機化学品は半導体向け薬液の数量が増加。エンジニアリングプラスチックスは自動車分野を中心に数量が回復し価格も上昇した。光学材料は、顧客の在庫調整局面の長期化などで光学樹脂ポリマーの数量が減少。電子材料は幅広い分野で使用される汎用材料の数量が増加し、メモリーや5Gスマホ向けも堅調に推移した。
なお、通期連結業績予想については、売上高6900億円(前回予想比300億円増)、営業利益530億円(同30億円増)、経常利益680億円(同70億円増)に上方修正している。原燃料価格の上昇や光学樹脂ポリマーの販売数量の下振れといったマイナス要因に対し、基礎化学品事業を中心とした上振れに加え、メタノール市況の見直しや円安傾向などを織り込んだ。