三菱ケミカル MMA、MAAなど値上げ、今年2月以来

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2022年3月9日

 三菱ケミカルと三菱ケミカルメタクリレーツは8日、MMA(メタクリル酸メチル)、MAA(メタクリル酸)、メタクリル酸エステル類の国内価格について、4月1日出荷分からの値上げを決め、取引先との交渉を開始したと発表した。改定幅はMMA、MAA、メタクリル酸エステル類(BMA、HEMAなど)とも「25円/kg以上」。

 同社は、主要原料の1つであるナフサ価格の上昇などを背景に、今年2月1日出荷分から当該製品の価格改定を行った。しかしその後も国産ナフサ価格は高騰し、7万円/klを超える水準まで達している。加えて、アンモニア価格の上昇、原油高や天然ガス価格高騰によるユーティリティコストの上昇、物流費、その他副原料の上昇で、MMAとその誘導品の製造コストはさらに上昇している。

 同社は、今後も国内顧客へ良品質の製品を安定的に供給していくために、値上げせざるを得ないと判断した。

三菱ケミカル PMMAレジンとアクリルシートを値上げ

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2022年3月8日

 三菱ケミカルおよび三菱ケミカルメタクリレーツは7日、PMMAレジン「アクリペット」とアクリルシート「アクリライト」の国内価格について、4月1日出荷分から値上げすることを決定し、取引先との交渉を開始したと発表した。改定幅はいずれも「20%」。

 当該製品の国内需要は、コロナ禍において導光板などの巣ごもり需要が堅調に推移し、その他一般用途の需要も回復傾向が続いている。一方で、原料のMMAモノマーは、原燃料価格の高騰などにより製造コストが大幅な上昇を継続。また、国内外における物流費の高騰により、添加剤や梱包副資材などの価格も引き続き上昇していることに加え、工場のメンテナンス費用などのコストも上昇している。

 こうした中、同社は、コスト上昇分を吸収するためこれまで自助努力を続けてきたが、これ以上の負担は極めて困難な状況にあることから、今後も国内顧客へ良質の製品を安定的に供給していくためには、値上げせざるを得ないとの判断に至った。

三菱ケミカル 植物由来MMA、パイロットプラント設計開始

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2022年2月18日

 三菱ケミカルおよび連結子会社である三菱ケミカルメタクリレーツはこのほど、植物由来原料を使用するMMA(メチルメタクリレート)モノマーの製造技術を開発し、パイロットプラントの設計に着手したと発表した。

 同社グループは、

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三菱ケミカル MMA、MAAなど値上げ、昨年4月以来

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2022年1月25日

 三菱ケミカルと三菱ケミカルメタクリレーツは24日、MMA(メチルメタクリレート)モノマー、MAA(メタクリル酸)およびメタクリル酸エステル類の国内価格について、2月1日出荷分から値上げすることを決定し、取引先との交渉を開始したと発表した。改定幅はMMAモノマー、MAA、メタクリル酸エステル類(BMA、HEMAなど)とも「25円/kg以上」。

 同社は、MMAの主要原料の1つであるナフサ価格の上昇などを背景に、昨年4月1日出荷分から当該製品の価格改定を行った。国産ナフサ価格は昨年4―6月期の4万7700円から、7―9月期には5万3500円/klまで上昇。10―12月には同6万円に達することが想定されており、MMAとその誘導品の製造コストが大幅に上昇している。

 同社は、これらコスト上昇分を吸収するためにこれまで自助努力を続けてきたが、これ以上の負担は極めて困難な状況となったことから、今後も国内顧客への良品質の製品を安定的に供給していくために、値上げせざるを得ないと判断した。

三菱ケミカル メタクリル酸エステルの国内価格を値上げ

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2021年10月1日

 三菱ケミカルおよび三菱ケミカルメタクリレーツは30日、メタクリル酸エステルの国内価格を10月1日出荷分から値上げすることを決め、取引先との交渉を開始したと発表した。

 対象商品は、メタクリル酸エステルのうち、BMA(メタクリル酸ブチル)、IBMA(メタクリル酸イソブチル)、TBMA(メタクリル酸ターシャリーブチル)、HEMA(メタクリル酸ヒドロキシエチル)で、改定幅はいずれも「25円/kg以上」となっている。

 メタクリル酸エステルで使用されているブチルアルコール、イソブチルアルコール、ターシャリーブチルアルコール、エチレンオキサイドは、原料ナフサの高騰と固定費などの増加を背景に、4月以降、価格が大幅に上昇しており、ナフサの高止まりを受け、今後もその状況が継続することが見込まれている。

 同社は、コスト上昇分を吸収するためにこれまで自助努力を続けてきたものの、これ以上の負担は極めて困難な状況となり、今後も顧客へ良品質の製品を安定的に供給していくためには、値上げせざるを得ないと判断した。

三菱ケミカル PMMAケミカルリサイクル、実証試験を実施

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2021年5月25日

 三菱ケミカルと連結子会社三菱ケミカルメタクリレーツは24日、PMMA(アクリル樹脂)のケミカルリサイクル(CR)の事業化に向け、今年6月に日本国内で実証設備を建設し、事業化に向けた実証試験を進めると発表した。

通常のアクリル樹脂板(左)とリサイクルされたアクリル樹脂板(右)
通常のアクリル樹脂板(左)とリサイクルされたアクリル樹脂板(右)

 アクリル樹脂は優れた透明性・耐光性をもつプラスチック製品で、自動車のランプカバー、看板、水族館の水槽、塗料、建材などに幅広く用いられており、その世界需要は300万tを越える。また昨今では、飛沫感染防止用のアクリル樹脂板の需要が世界各地で増加している。

 両社は、かねてからアクリル樹脂のリサイクルに向けた検討を推進。環境に対する意識が世界でも先行し、よりスピード感が要求される欧州においては、現行のリサイクル技術を導入したアクリル樹脂リサイクル設備建設の検討を進めており、近いうちに決定する見通し。

実証設備の完成予想図
実証設備の完成予想図

 一方、日本国内では、アクリル樹脂のリサイクル技術検討のパートナーであるマイクロ波化学と協力。同社大阪事業所内で新たに建設を進めていた実証設備が6月に完成する。欧州と日本国内でその地域特性に合わせたそれぞれのアプローチで、2024年の稼働を視野に、アクリル樹脂のリサイクルプラントの建設に向けた検討を本格化する考えだ。

 廃アクリル樹脂は、製造工場から出る廃材に限らず、将来的には広く市場から回収することを視野に入れる。廃車からのテールランプなどのアクリル樹脂の回収、そのCRや再利用について、本田技研工業とともにスキームの検討を進めており、今回の実証設備を用いたリサイクルシステムの実証試験についても共同で実施していく。

 三菱ケミカルのアクリル樹脂リサイクル技術により製造されたMMA(メチルメタクリレート)とそれを原料として製造されたアクリル樹脂は、透明性をはじめ通常品と同水準の性能を保つとともに、製造工程でのCO2の排出量が従来よりも70%以上削減できると見込んでおり、環境負荷低減に大いに貢献することが可能である。

 同社はMMAおよびアクリル樹脂における世界ナンバーワンシェアのメーカーとして、同事業のサーキュラー・エコノミー実現に向けた取り組みを積極的にリードしていく。

 

三菱ケミカル MMA事業のグローバルオペレーションを強化

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2021年2月25日

 三菱ケミカルは24日、MMA事業の本社機能をシンガポールに集約し、現在三菱ケミカル、ルーサイト、また各リージョンに分散する同事業の中核会社を4月1日付で「Mitsubishi Chemical Methacrylates」を含む社名に統一すると発表した。MMA事業のグローバルオペレーション強化が狙い。日本では、同日付で三菱ケミカルメタクリレーツを設立し、国内事業についても引き続き強化していく。

 三菱ケミカルのMMA事業は世界の成長市場でモノマー11拠点、ポリマー(アクリル樹脂)6拠点を展開。デジタル技術を活用しながら各地域の生産・コスト・需給などの状況を共有し製品供給網の最適化に努めている。これまで事業の本社機能を日本や英国で担ってきたが、意思決定の一元化・迅速化、多様化する人材登用など経営基盤を強化するためにグローバルサプライチェーンマネジメントをはじめとする本社機能をMitsubishi Chemical Methacrylates Singapore社に集約する。

 なお、詳細な組織体制については、4月に開設予定のウェブサイト「Mitsubishi Chemical Methacrylates」を参照。

MMA事業 本社機能をシンガポールに
MMA事業 本社機能をシンガポールに