三菱ケミカル PMMAレジンなど10月出荷分から20%値上げ

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2019年8月22日

 三菱ケミカルは21日、PMMAレジン「アクリペット」とアクリルシート「アクリライト」の国内価格を、10月出荷分から20%値上げすると発表した。

 PMMAレジン・アクリルシートの原料であるMMAモノマーの需給バランスは、昨年までのタイトバランスからウェルバランスへと好転し安定的な供給が可能な状況となっている。

 一方、両製品の需要は世界的に堅調に推移しており、市場は拡大基調が続いている。国内では慢性的な人手不足により、物流費用の高騰だけでなく、工場のメンテナンス費用など他の項目においても様々なコストが上昇している。

 同社は、合理化によるコスト吸収を進めてきたが、足下ではそれを上回る費用の増加が発生している。こうした中、同社は顧客への製品の安定供給体制の維持を万全とするため、今回の国内価格の改定を決定した。

【2019年 夏季特集】 三菱ケミカル代表取締役社長 和賀昌之氏

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2019年8月9日

 安全が第一、安全・安心を担保できない事業はやめる覚悟

 ━昨年度の振り返りと、今年度の見通しについて。

 三菱ケミカル和賀社長 TOP 昨年の前半は、米中の貿易摩擦や中国での環境規制の問題、海洋プラスチック問題などと、さまざまな外部の不安要因はあったものの、化学業界にとっては良い状況が続いていた。しかし後半、10月ぐらいから完全に潮の流れが変わった。市況が下がり始め、一時的な調整局面かと見ていたが、年が明けたらモノの動きがピタッと止まった。その後は3月、4月と少しずつ回復の動きが出てきており、足下の値動きも全般的にそれほど悪くはない。

 振り返ってみると、

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三菱ケミカル Jリーグ記念試合に生分解性プラ製品提供

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2019年8月9日

 三菱ケミカルは8日、生分解性プラスチック「BioPBS」を用いた紙コップとストローを、Jリーグの記念試合で無償提供すると発表した。

 同社が開発した「BioPBS」は、植物由来の生分解性プラで、自然界の微生物により水と二酸化炭素に分解されるため、自然環境への負荷が少ない特徴がある。

 対象試合は、10日午後4時キックオフの福島ユナイテッドFCのJヴィレッジ再開記念試合(場所:Jヴィレッジスタジアム)。

 同チームが行う「スポーツ×SDGs」の取り組みに賛同し今回、同社は生分解プラ製品の無性提供を通じ、同チームと共にSDGsの実現を目指す。

三菱ケミカル フェノール関連製品値上げ、コスト上昇に対応

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2019年8月1日

 三菱ケミカルは31日、フェノール関連製品を8月19日出荷分から値上げすると発表した。

 改定幅は、キュメン、アセトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、ダイアセトンアルコール(DAA)、ビスフェノールA(BPA)、αメチルスチレンが5円/kg、フェノールが10円/kgとなっている。

 これらの製品に関しては、人手不足を背景に物流費が大幅に高騰しているほか、修繕費用などの諸経費も上昇しており、事業の採算を圧迫している。

 同社は、製造コストの削減や販管費の圧縮などの徹底したコストダウンに取り組んできたが、自助努力ではコスト上昇分を吸収することは困難な状況となっており、安定的な製品供給のため、今回の価格改定が必要と判断した。

 

三菱ケミカル ポリプロピレン長繊維を10月から値上げ

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2019年7月30日

 三菱ケミカルは29日、ポリプロピレン長繊維「パイレン」を10月1日出荷分から値上げすると発表した。値上げ幅は「キロ50円」。

 原油・ナフサ価格の上昇に伴い、「パイレン」の主原料であるポリプロピレン樹脂の価格が上昇している。加えて、副原料・燃料の価格や人手不足を背景に物流費が大幅に高騰しており、事業の採算を圧迫している。

 このような環境下、同社は製造コストの削減、販管費の圧縮などの徹底したコストダウンに取り組んできたが、こうした自助努力だけでは、コスト上昇分を吸収することが極めて困難であると判断し、今後安定した供給を継続するため、価格改定に踏み切った。

 

三菱ケミカル バイオ原料脂肪族ジオールの特許が米国で成立

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2019年7月18日

 三菱ケミカルは17日、同社が所有するバイオマス原料由来の脂肪族ジオールおよび誘導品に関する物質特許が米国で成立したと発表した。

 今回の特許(米国特許第10,287,393号)は、同製品の製造販売など事業を行う上で必要な基本特許となる。なお、脂肪族ジオールとしては、例えば、ブタンジオール、ポリエーテルグリコールなどが挙げられ、誘導品としては、テトラヒドロフランなどの環状化合物などが一例として挙げられる。

 同社は、今回の特許以外にもバイオマス原料由来の製品に関する特許を多数保有。これらの特許を活用して、外部との協業やライセンス供与を積極的に推進させることで、自社事業の拡大だけではなく、積極的にバイオマス原料由来の製品の普及と市場のさらなる拡大を促進し、持続可能な新炭素社会の維持に貢献していく考えだ。

 

 

三菱ケミカル イタリアにSMC新拠点、来年9月から稼働

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2019年7月12日

 三菱ケミカルは11日、炭素繊維複合材料のSMCの製造設備を、同社が44%出資するCPCSRL社(イタリア・モデナ市)の隣接地に新設すると発表した。稼働開始は来年9月を予定している。

 三菱ケミカルが開発したSMCは、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)の中間基材の一種で、長さ数cmにカットされた炭素繊維を樹脂中に分散させたシート状の材料。

 プレス成形により2~5分程度の短時間で部材に加工可能であることに加え、連続した炭素繊維に樹脂を含浸させた中間基材のプリプレグに比べ、複雑な形状の部材を成形できるという特長がある。

 同社は愛知事業所(愛知県豊橋市)でSMCを製造し、国内では自動車のドアインナー・ラゲッジインナーやバックドアの構造材などに採用されている。

 一方、欧州ではCPC社を通じて、CFRPを主構造材としたモビリティ分野の開拓を行ってきた。現在、欧州の高級車メーカーを中心に、複数社から材料認定の取得を受けるべくSMCの開発を進めており、今後もその採用が増えていくことが期待されている。

 三菱ケミカルとしては、こうした旺盛な需要に応えるため、伝統的に最先端のエンジニアリング力を持ち、欧州の自動車関連の顧客へのアクセスにも優れ、経験豊富な人材を多数輩出しているモデナ市に生産設備を新設し、生産能力を増強することにした。これにより、SMCのさらなる拡販をグローバルに進める。

 同社は今後も、日・米・欧にある炭素繊維の生産拠点と、設計提案力に裏打ちされたCPC社の高い成形加工能力、欧米を中心に高いプレゼンスを誇る三菱ケミカルアドバンスドマテリアル社のマーケティング力、セールスネットワークを融合させ、技術革新の著しいモビリティ分野に対して最適なソリューションをタイムリーに提供するため、積極的に事業を展開していく。

三菱ケミカル 8月1日納入分からフィルム製品を値上げ

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2019年6月28日

 三菱ケミカルは27日、フィルム製品を8月1日納入分から値上げすると発表した。

 対象となるのは、二軸延伸ポリスチレンシート(OPS)の「サントクリア」と「ソフトクリア」で、値上げ幅は7円/kg以上。

 原油・ナフサ価格の上昇などに伴い、対象製品の原料樹脂価格が上昇し、製造コストを押し上げ、事業の採算を圧迫している。同社は継続的なコスト削減に努力してきたが、これらのコスト上昇分を自助努力で吸収することは極めて困難と判断し、価格を改定することにした。

 

 

三菱ケミカル 記録メディア事業を台湾企業に売却

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2019年6月18日

 三菱ケミカルはこのほど、記録メディア事業から撤退することを明らかにした。三菱ケミカルホールディングスグループの中期経営計画「APTSIS 20」を推進する中、同関連事業を台湾のCMCマグネティクス(台北市)に売却することで、ポートフォリオマネジメントの強化を図る。

 今回両社は、三菱ケミカルの連結子会社である三菱ケミカルメディア(MCM)傘下にある、バーベイタムグループがグローバル展開する光ディスク、USBフラッシュメモリーなどの記録メディア事業と、LED電球などその他事業、MCMが保有するこれら事業に関する資産を売却することで合意した。売却額は日本円で30億円強になる見込み。

 CMC社は、1978年の創業から記録メディア事業を手掛ける光ディスク世界最大手。三菱ケミカルとは長期にわたって光ディスクなどの技術供与や製造受委託などを通じて、強固なパートナーシップを構築し現在に至っている。

 今回の合意により、CMC社は自社が保有する製造技術に加え、三菱ケミカルグループが培ったグローバルな販売ネットワーク、技術などを引き継ぐことで、記録メディア事業をさらに強化していく考えだ。