クラレ 来年1月に社長交代、川原常務が昇格へ

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2020年11月5日

伊藤社長「次期中期計画の策定と実行は新社長に」

 クラレはこのほど社長交代人事を発表した。来年1月1日付で川原仁取締役・常務執行役員が新社長に就任し、伊藤正明社長は会長となる。28日に本社で開催された記者会見で伊藤社長は、「次期中計の策定と実行を新社長の下で進めるために決断した」と社長交代の理由を述べた。

社長交代(伊藤、川原)
伊藤正明社長(右)、川原仁取締役・常務執行役員

 同社は今年度、中期経営計画「PROUD 2020」(2018~2020年度)が終了するが、コロナ禍を踏まえて次期中計のスタートを2022年に変更した。創業100周年となる2026年に向けて、来年1年かけて策定する予定となっている。川原常務については、

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クラレ 新社長に川原仁常務が昇格、次期中計を推進

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2020年10月29日

 クラレは28日、取締役会を開催し、次期社長に川原仁取締役・常務執行役員の就任を決議した。伊藤正明社長は取締役会長に就任する。就任予定日は来年1月1日。

川原仁氏、次期社長に就任する
川原仁氏、次期社長に就任する

 同社は、2022年から始まる次期中期経営計画の策定と実行を、同社グループの持続的な成長と企業価値向上により一層推進するために、川原氏を次期社長とする新たな経営体制への移行を決めた。

 川原氏は埼玉県生まれの58歳。1984年3月に早稲田大学政治経済学部を卒業後、同年4月にクラレに入社した。その後、機能樹脂・フィルムカンパニーエバール事業部樹脂販売部長、樹脂カンパニー企画管理部長、ビニルアセテートカンパニーポバールフィルム事業部長などを歴任し、2018年からはビニルアセテート樹脂カンパニー長を務める。

クラレ 独創性を掲げた「クラレレポート2020」発行

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2020年6月9日

 クラレはこのほど、統合報告書「クラレレポート2020」を発行した。A4判、カラー50ページ。同レポートは、株主・投資家をはじめとする全てのステークホルダーに、同社グループの中長期的な価値創造について、財務情報に加え、ESG(環境・社会・ガバナンス)などの非財務情報を通じて、より一層理解を深めてもらうことを主眼としたもの。

「クラレレポート2020」(A4判、カラー50ページ)
「クラレレポート2020」(A4判、カラー50ページ)

 伊藤正明社長は同レポートの中で、「独創性とチャレンジ精神、価値提供への思い」を語り、長期ビジョンで掲げる2026年のありたい姿や、2020年の重点施策などに触れながら、中期経営計画「PROUD 2020」の進捗状況を紹介している。

 また、「キーパーソンに聞く」のセクションでは、カルゴン・カーボン社のスティーヴン・R・ショット社長や、クラレ・繊維カンパニー長の佐野義正専務、技術本部などを担当する大村章常務が、各事業の取り組みや製品開発経緯などを解説。

 特集記事「ビニロン事業化70周年を迎えて」では、同社グループの原点となった世界初の合成繊維「ビニロン繊維」(ポリビニールアルコール繊維)の工業化への軌跡を振り返った。クラレグループでは引き続き、同レポートをステークホルダーとの建設的な対話の場と位置づけ、内容の拡充を図っていく考えだ。

クラレ 新型コロナに対応 伊藤社長がメッセージを発信

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2020年5月11日

伊藤 正明社長

 クラレは8日、伊藤正明社長がクラレグループの新型コロナウイルスに関する取り組みについてメッセージを発表した。

 同社グループは「社員やその家族などすべてのステークホルダーの安全と健康を最優先する」という基本方針の下、海外出張の禁止、国内出張の制限、原則在宅勤務(工場は事業継続を前提とした人員体制で運営)などの対応を進めてきた。

 伊藤社長は「社会に必要とされる製品を供給し、サプライチェーンを支えていくことは、グループ全体に課せられた重要な役割であり、BCPに基づき感染防止策を徹底した上で生産活動を継続している。今後も、社員やその家族などすべてのステークホルダーの安全、および健康に最大の配慮をしつつ、『社会に有用な価値を提供する』という私たちの理念をいま一度心に刻み、お客様や取引先様の事業への影響を最小限にする努力をしていく」との考えを示している。

【化学企業 入社式訓示④】クラレ 伊藤正明社長

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2020年4月7日

 入社おめでとう。希望に燃えて入社した皆さんを、クラレグループに迎えることができて、本当に嬉しく思う。皆さんには、それぞれが置かれた立場、配属された部署で自分自身の成長を目指してほしい。それぞれに与えられる職務、仕事内容は違うことから、同期同士で同じレベルや低い目線のところで競争するのではなく、互いの異なる部署での経験を生かし、協力し合って高いレベルの成長を目指してもらいたい。

 話は変わるが、皆さんは何のために働こうと考えているか? 我々は幸せになるために、幸せな生活、幸せな人生を送るために、クラレグループで働いているのだと私は考えている。間違っても会社のために働いている、などとは思わないでほしい。時間は、すべての人に等しく与えられた大事な資源だ。一人ひとりが、限られた時間を大事に使って、価値の創造と自己の成長を目指しながら、「働き甲斐」「生き甲斐」を実感できるように頑張ってほしい。

 また、これから仕事に取り組む際の心構えだが、「よく聞く」「小さな仕事を大切に」「仕事に取り掛かる前から、できないと言わない」「失敗を隠すな。失敗から逃げるな」、この4点を肝に銘じて実践してもらいたい。

 もう1つ話をしておく。健康管理をしっかりやりながら事業所での実習の間、大きく眼を見開いて色々なことを見てほしい。クラレグループは、「安全はすべての礎」という言葉を行動原則として掲げ、従業員の皆さんが安心して操作できる設備や機械を設置し、さらに安全に作業ができるよう改善活動や投資を行っている。そして、クラレグループの全社員が安心して働ける明るい職場環境の整備と制度の充実に取り組んでいる。

 またクラレグループは、その生産活動によって近隣住民の皆様の生活環境に影響を及ぼすことが無いよう、安全で安定した生産活動を追求し、排出物や騒音の低減などの環境保全活動を推進している。これらの活動も含めて、メーカーの根本である生産活動を担っている事業所で、先輩社員の苦労を身近に感じて実習することは大変有意義だ。

 この実習を通して、自分の眼で見ることと自分の頭でよく考えること、そして行き詰まったら素直に教えを乞う姿勢を身につけて、1日も早く立派なクラレパーソンとして自立できるよう頑張ってほしい。

クラレの1-12月期 米社の火災事故訴訟費用で純損失

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2020年2月14日

 クラレは13日、2019年12月期の連結業績を発表した。売上高は前年比5%減の5758億円、営業利益18%減の542億円、経常利益21%減の483億円、純損失20億円(前期比355億円悪化)となった。

 伊藤正明社長は「世界的な景気減速の影響を受け、多くの事業で

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《化学企業トップ年頭所感》クラレ 伊藤正明社長

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2020年1月10日

 今年はクラレグループにとって、中期経営計画「PROUD2020」の最終年度であると同時に、次の中期計画を策定する年でもある。現計画に込めた自分たちの「思い」をもう一度確認し、掲げた諸施策の進捗を点検して、戦略・アクションプランの変更が必要だと判断した場合は、躊躇なく迅速に対応する。このような取り組みを通じ、今年を次期中期計画に備えた足元を固める1年としてもらいたい。

 ここで、私がいつも言っていることを繰り返す。1つ目は安全について。全員が「安全はすべての礎」ということを念頭に置き、「安心して働ける会社、事故や災害が起こらない安全な会社」を作り上げるため、自らの責任として無事故・無災害を目指してもらいたい。

 2つ目はクラレグループで働く社員が、「そこで働くことに誇りを持てる会社」にしたいということ。昨年は炭素材料事業で、公正取引委員会から排除措置命令を受けた。2017年にも防衛装備庁入札に関わる排除措置命令を受け、取引の見直し、再発防止に取り組んできたが、再び排除措置命令を受けたことは、誠に残念で痛恨の極みである。

 取り組みに何が足りなかったのか、進め方に問題がなかったかを検証した上で、もう一度全社を挙げて不正な取引の防止をはじめ、コンプライアンス体制の見直し、強化を図らねばならない。

 また、クラレグループは様々な個性を持った人たちが安心して働ける職場、働きやすく、働き甲斐のある職場をつくっていくことを目的に働き方改革を進めている。この活動を通じて、ダイバーシティに富んだ、社員が誇りを持って働ける会社の実現に向け取り組んでいこう。

 最後に、長期ビジョンのありたい姿でもある「独自の技術に新たな要素を取り込み、持続的に発展していく会社」について。独自の技術をベースに、クラレの内外にある新しい技術・力を活用し、既存事業はさらに強く大きくするとともに、今後の成長を期待する事業は、早期の規模拡大と収益向上を目指してもらいたい。

 研究開発のあり方・進め方を見直してから、少しずつ成果に繋がり始めているが、まだまだ道半ば。「さすがクラレ」と言われる新素材・新技術を1日も早く世に出して、成功体験を積み重ねていこう。

【化学企業 入社式訓示④】クラレ 伊藤正明社長

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2019年4月5日

 皆さん、ご存じのとおりテニスの大坂なおみ選手は昨年の全米オープンに次いで、今春の全豪オープンでも優勝した。また、クラレの社員である髙梨沙羅選手は昨シーズン通算では個人総合4位に終わり、試行錯誤しながらの厳しい1年だったろうと想像している。

 私は皆さんに、大坂選手や髙梨選手のように世界の舞台で世界と戦えるクラレパーソンに、将来なっていただきたい。そして皆さんにはそれだけの能力と可能性があると信じている。

 ただし、そうなるためには、これから始まるクラレグループでの会社生活を大事にして、小さくても良いから日々一歩一歩、成長を目指して努力を続けることが大切だ。

 クラレグループのありたい姿として、「安全はすべての礎」「そこで働くことに誇りを持てる会社」「独自の技術に新たな要素を取り込み、持続的に成長していく会社」の3つを掲げている。

 また、仕事に取り組む際の心構えだが、「よく聞く」、「小さな仕事を大切に」、「仕事に取り掛かる前から、できないと言わない」、「失敗を隠すな。失敗から逃げるな」の4つだ。皆さん、肝に銘じて実践してほしい。

 最後に、メーカーの根本である生産活動を担っている事業所で、先輩社員の苦労を身近に感じて実習することは大変有意義だと思う。この実習を通して、自分の目で見ることと自分の頭でよく考えること、そして行き詰ったら素直に教えを乞う姿勢を身に付けて、1日も早く立派なクラレパーソンとして自立できるよう頑張ってもらいたい。

《化学企業トップ年頭所感》 クラレ 伊藤正明社長

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2019年1月10日

 昨年を振り返ると、クラレグループが100周年を迎える2026年の有りたい姿「独自の技術に新たな要素を取り込み、持続的に発展するスペシャリティ化学企業」の実現に向け、新しい中期経営計画「PROUD2020」をスタートさせた。第一歩となる初年度では、施策面では中計で掲げた課題の解決・克服に向けて着実に実行できたと考えている。

 次に中計2年目となる2019年度の経営環境は、米国トランプ政権の保護貿易政策、特に中国との貿易戦争の激化と長期化のリスクをはじめ、さまざまな不安材料が世界に散在している。慎重な運営を心掛ける必要はあるが、当面は穏やかな経済状況が続くと見ている。

 そして今年は、昨年買収したカルゴン・カーボン社との統合作業の第一段階を終えて、シナジー効果を具体的な成果として生み出していかなければならない。また、タイのイソプレン関連事業の拡大を目指すプロジェクトが、いよいよ動き始める。この他にも新ライン・新工場の稼働などが予定されていることに加え、本年は中期計画に沿った次なる投資提案やプロジェクトがドンドン出てくるものと期待しており、非常に楽しみな一年だ。2020年度の中期経営計画達成に向けて、しっかり地に足をつけて着実な実行をお願いする。

 ここで、私がいつも申し上げていることを繰り返す。1つ目は安全について。「安心して働ける会社、事故や災害が起こらない会社」を目指して、全員が「安全はすべての礎」ということを念頭において、自らの責任として無事故・無災害を目指して仕事に取り組んでいただきたい。

 2つ目はクラレグループで働く社員が、「そこで働くことに誇りを持てる会社」を目指すということ。クラレが真にグローバルで良い企業グループとして世界から認知してもらうためには、コンプライアンス体制を一層強化していくことが欠かせない。また、女性活躍も含めた働き方改革は、さまざまな個性を持った人達が安心して働ける職場、働きやすく、働き甲斐のある職場をつくっていくことを目指している。

 3つ目に長期ビジョンのありたい姿でもある「独自の技術に新たな要素を取り込み、持続的に発展していく会社」について、もう一度触れておく。独自技術をベースにして、クラレの内外にある新しい技術・力を活用して、既存事業はさらに強く大きくするとともに、今後の成長を期待する事業は新用途の開拓や新技術・新製品による早期の拡大と収益向上を図り、今後も成長を続けていく会社となるよう頑張ろう。