ぺんてるとBASF 非フタル酸系可塑剤使用の消しゴム

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2021年12月21日

 ぺんてるとBASFジャパンはこのほど、ぺんてるの「Ain(アイン)」と「Hi‐POLYMER(ハイポリマー)」ブランド全てのポリ塩化ビニル(PVC)製消しゴムの可塑剤を、BASFの非フタル酸系可塑剤「HexamollDINCH(ヘキサモールディンチ)」へ完全に切り替えたと発表した。

 これに伴い、ぺんてるはBASFが展開するアジア太平洋地域での「ヘキサモールディンチ トラステッド・パートナーズ」の一員となった。両社は共同ブランディングを進め、その一貫として消しゴムのパッケージに原料ブランド「ヘキサモールディンチ」を表示する。

 可塑剤は堅いPVC樹脂やゴムなどを軟らかくしなやかにするための添加剤で、消しゴム製造には不可欠。フタル酸系可塑剤が国内市場の約8割を占めるが、安全性の観点から欧州を中心に規制が高まっている。

 ぺんてるが生産する消しゴムの約80%はPVC製だが、日本・台湾で製造するPVC製消しゴム全銘柄の可塑剤を、非フタル酸系可塑剤「ヘキサモールディンチ」に切り替えた。「ヘキサモールディンチ」は人体との直接接触用途向けに開発され、2002年に上市。環境と人の健康への影響に焦点を当てた毒性学的研究に、700万ユーロ以上を投資し、世界中の多くの当局・機関に認可された。日本では医療器具向け(厚生労働省)と食品接触製品向け(日本塩ビ食品衛生協議会)に認可されている。フタル酸系可塑剤の代替品として、特に安全性が求められる食品包装、医療機器、玩具などの用途で確固たる地位を築いている。

 ぺんてるは最高の技術・品質・書き心地を目指しものづくりを行っており、特に消しゴムは消去性・消し屑の少なさ・耐折れ性でトップレベルの品質を誇る主力商品群。ぺんてるが製造販売する消しゴム製品は、世界各国で入手可能だ。今回さらに環境や人に優しいといった付加価値が加わったことで、今後はグローバル市場での販売にも注力していく考えだ。

住友化学 大分工場の購入電力を100%再エネ化

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2021年11月22日

 住友化学はこのほど、温室効果ガス(GHG)排出削減に向けた取り組みの一環として、大分工場(大分県大分市)の外部購入電力を100%再生可能エネルギー由来に今月から切り替えると発表した。これにより、同工場から排出されるCO2は2013年度比で約20%削減される。

 また、構内で使用するエネルギー源の燃料を重油から都市ガスに転換し、プラントの運転条件の最適化にも取り組み、合計で約30%のGHG排出量削減を実現する。

 住友化学グループは、「2030年度までの排出量30%削減(2013年度比)」目標についてSBTイニシアチブ認定を取得し、様々な取り組みを進めている。排出量は、2013年度実績の954万tに対し、昨年度までに212万t(22%)削減した。

 今回の決定は、愛媛工場のLNG発電所の建設や、千葉工場の高効率ガスタービン発電設備の導入に続くもので、さらなる上積みを見込んでいる。現在、排出量削減目標の引き上げを検討しており、年内をめどに公表する予定だ。