出光興産は25日、ビスフェノールA(BPA)事業から撤退することを決定したと発表した。
BPAは、フェノール、
2023年10月26日
2021年5月10日
出光興産は7日、同社千葉事業所(千葉県市原市)での廃プラスチックリサイクル事業について、環境エネルギー社(広島県福山市)との実証検討に合意したと発表した。同実証は、環境エネルギー社の廃プラ分解技術と千葉事業所の石油精製・石油化学装置を活用し、従来の技術では再生困難だった混合プラのリサイクルを目指すもので、年間1.5万tの廃プラの再資源化を目標に、国内初の廃プラのリサイクルチェーン構築を推進する。
出光興産グループと環境エネルギー社は、環境省の「二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金」事業として、廃プラの油化リサイクル技術開発に2019年度から共同で取り組む。今回の実証は、千葉事業所内に建設する環境エネルギー社のプラスチック油化装置(HiCOP技術)を使い、油化された廃プラを同所内の精製・石油化学設備で精製・分解・再合成し、新たにプラスチックとしてリサイクル(再資源化)するもので、国内初の取り組みとなる。今後、グループ製油所での展開も検討していく。
近年、海洋プラごみ問題、気候変動問題、諸外国の廃棄物輸入規制強化などへの対応が推進されていることに加え、「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律案」が閣議決定されるなど、プラスチックの資源循環を一層促進する重要性や社会的ニーズが高まっている。一方、国内では、年間約900万tの廃プラのうち、再生品への利用は3割弱に留まっており、5割以上の廃プラは再生利用が困難であることからサーマルリサイクルとして燃料化されているのが現状だ。こうした中、リサイクルプラの拡大ニーズに応えるために、従来にはない革新的なリサイクル技術が求められている。
出光興産は、原油精製からプラスチック製造までを一貫して行っている強みを生かし、国内外で先進的な廃プラ油化によるリサイクルを実現することで、低炭素社会への貢献に積極的に取り組んでいく。
2020年4月1日
出光興産はこのほど、千葉事業所(千葉県市原市)が、経済産業省が制定している特定認定事業者制度による特定認定事業者(スーパー認定事業所)に、3月17日付で経済産業大臣から認定されたと発表した。
プラントの高経年化、ベテラン社員の引退、多発する自然災害など、製油所・事業所を取り巻く事業環境が厳しくなる中、経済産業省が2017年4月より開始した特定認定事業者制度では、高度な保安の取り組みを行っている事業所を「スーパー認定事業所」として認定している。認定を受けた事業者に対しては、自主保安の規制合理化が適用され、国際的な競争力の強化につながる。
昨年9月には、徳山事業所が同社グループとしては初となるスーパー認定事業所となった。グループ2カ所目のスーパー認定事業所となった千葉事業所では、外部有識者の意見も参考にして、リスクアセスメントの高度化に向けた体制づくりや仕組みづくりを推進。また隣接する技術研修センターではVR(仮想現実)などのデジタル技術を活用した先進的な研修を導入しており、従業員の保安力向上の取り組みなどが評価され、千葉県の事業所として初のスーパー認定事業所となった。
スーパー認定事業所の主な認定要件として、①高度なリスクアセスメントの実施②IoT、ビッグデータなどの新技術の活用③高度な教育の実施④第3者の専門的な知見の活用⑤連続運転期間、検査手法の適切な評価体制の整備―が挙げられる。同社は引き続き、製油所・事業所での自主保安の高度化に取り組み、安全操業とエネルギーの安定供給に取り組んでいく方針だ。
2020年2月21日
出光興産はこのほど、次世代電池として有望な全固体リチウムイオン電池(LIB)向け固体電解質の商業生産にむけた実証設備を、千葉事業所内(千葉県市原市姉崎海岸)に新設すると発表した。完工・稼働開始は2021年度第1四半期を予定している。
近年、全固体LIBは電気自動車や定置用電池向けなどに早期の実用化が求められており、エネルギー密度向上、充電時間の短縮、安全性向上などにより、現行の液系LIBの課題を克服できる次世代電池として急速に開発が進められている。
こうした中、同社は全固体LIBのキーマテリアルである硫化物系固体電解質を開発。これまでに高純度の硫化リチウム製造法を確立しており、硫化リチウムを原料とする硫化物系固体電解質について開発をリードし、現在数多くの特許を持っている。
これまで蓄積してきた技術を実用化することにより、今後固体電解質の量産とさらなる品質向上、コスト削減を図り、原料からの一貫生産と安定供給体制の構築を目指す。同社は、全固体LIB向け固体電解質の開発・実用化を推進し、電動化社会に貢献していく考えだ。