古河電気工業は2日、再生ポリエチレンを100%使用した地中埋設用ケーブル保護管「角型エフレックス」と「エフレックスS」を6月に開発し、販売を開始したと発表した。
同社グループは
2024年9月3日
2023年11月28日
2023年10月4日
2023年7月11日
2022年9月12日
2021年2月5日
古河電気工業はこのほど、食品や洗剤包装などに使われているリサイクルが困難な積層フィルムを強化プラスチック材料に再生する技術を開発したと発表した。日本テトラパックとゼブラの協力でボールペンを作り、社内での使用を開始した。
プラスチックごみは、海洋流出による環境汚染や焼却時に発生するCO2による温暖化の問題がある一方、新型コロナウイルスの影響で排出量が増加している。ペットボトルのような単層プラスチック製品と異なり、複数のプラスチックからなるポテトチップスの袋や、紙やアルミなどが積層している食品や洗剤のパッケージはリサイクルが困難で、ほとんどが焼却か埋め立て処分されている。
同社は昨年、これらプラスチック製品と古紙をワンプロセスで強化プラスチックに再生する技術を開発。紙(セルロース)とプラスチックは本来混ざり合わないが、紙をセルロース繊維に解きほぐしながらプラスチックに分散させることで、元のプラスチックの約2倍の強度のプラスチックに再生できる。すでに使用済み飲料用紙パックをリサイクルした産業資材製品を、昨年から販売している。
今回、ボールペンのボディ部には顔料を除き、同社の半導体製造用テープの製造ロスと、日本テトラパックのアルミ付き飲料パックの製造ロスのみを使用。これらは3種類のプラスチック(ポリオレフィンとLDPE)と紙、アルミ箔なので、混ぜると強度が低下してボールペン材料として使えないが、同社技術により強度をアップ。また、紙はセルロース繊維に解繊され、紙ごみを使ったボールペンのようには見えない。さらに、アルミ付き飲料パック廃材、ポテトチップス袋とアルミ付き飲料パック、チョコレート包装と木粉、使用済コーヒーカプセルなどの食品包装プラスチックでも、ボールペンの試作に成功している。
今後は、同社製品やボールペンだけではなく、文具、家具、電化製品、自動車部品など様々な用途に拡大し、また、自治体や小売店などとも連携・協業して、プラスチックごみ問題の解決に貢献していく考えだ。
2020年9月10日
宇部興産は9日、東京大学、大阪大学、理化学研究所、清水建設、千代田化工建設、古河電気工業と共同で提案した、「電気化学プロセスを主体とする革新的CO2大量資源化システムの開発」プロジェクトが、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業に採択されたと発表した。
同事業は、「ムーンショット型研究開発事業/2050年までに、地球再生に向けた持続可能な資源循環を実現」に公募したもので、委託期間は2022~2029年度の最大10年間の計画となっている。
地球環境の保全のためには、社会活動により生じる温室効果ガス(GHG)の削減が必要であり、中でもCO2が非常に高い割合を占めている。日本は、「パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略」(閣議決定)の中で、2050年までに80%のGHGの排出削減に取り組むことを宣言。GHGの削減は、緊急対策が必要な地球規模の大きな問題となっている。
また、昨年に示された「カーボンリサイクル技術ロードマップ」(経済産業省)では、CO2を資源として捉えて有効利用する「カーボンリサイクル技術」を通して、排出量を抑制する方針が示され、革新的な技術開発が求められている。
こうした状況下、NEDOは、ムーンショット目標4の達成を目指す研究開発プロジェクトに着手。今回、採択された委託事業では、電気化学技術を主体とし、400ppm~15%程度の幅広い濃度範囲の気体中CO2濃度に対応し、かつ分散配置が可能なCO2回収・有用化学原料への還元資源化プロセスの開発を目指す。
具体的には、大気中に放散された希薄なCO2と放散される前のCO2を回収し、再生可能エネルギーを駆動力として電気化学的に富化/還元し、有用化学原料を生成するプロセスまでの統合システムを開発。これにより、カーボンリサイクルの基盤を構築する。共同研究者は、今回の事業採択を受け、希薄な濃度に対応可能なCO2回収・資源化に係る革新的技術を産学官の協働により開発するとともに、統合システムの実用化と普及に向けた取り組みを加速する。