日本電子と富士フイルム和光純薬、産業技術総合研究所(産総研)、食品衛生研究所(国立衛研)、バイオ計測技術コンソーシアム(JMAC)が共同で取り組んできた核磁気共鳴(NMR)を利用した有機化合物の定量的な純度評価に関わる国際規格がこのほど、ISO24583「定量核磁気共鳴分光法‐食品に利用される有機化合物の純度評価‐H‐NMR内標準法のための一般的要求事項」として発行された。
食品・医薬品評価や
2023年1月20日
2022年10月19日
2020年4月10日
富士フイルムはこのほど、子会社である富士フイルム和光純薬が、PCR法を用いた検査時間を大幅に短縮した新型コロナウィルス感染症用遺伝子検出キット「SARS‐CoV‐2RT‐qPCR Detection kit」を4月15日から発売すると発表した。
新型コロナウィルス感染症は1月に日本で指定感染症と定められ、3月にはWHOがパンデミック(世界的大流行)と認定。国内では国立感染症研究所(感染研)、各地域の衛生研究所、民間の検査機関などで検査が行われている。
現在行われているPCR法の検査は、「検体の前処理」「RNA抽出」「RNAをDNAに転換する逆転写反応」「ターゲットとなるDNAの増幅をリアルタイムでモニタリングするリアルタイムPCR」の4段階からなり、結果判定には長時間を要する。
同社は、「逆転写反応」と「リアルタイムPCR」の効率化を図り、合計約90分の時間短縮ができる検査キットの開発に成功した。
反応試薬に加え、感染研が公示しているプライマー(DNA複製の起点となる短鎖DNA)とプローブ(特有の塩基配列に特異的に結合するDNA)をセットにし、必要な試薬類を1つにまとめた検出キットとして供給する。さらに、同製品と他社開発の新たなRNA抽出キットを組み合わせると、従来4~6時間かかっていた検査時間を約2時間短縮することができる。
同社は、新型コロナウィルス感染症の検出キットを一括供給することで、検査の迅速化に貢献していく考えだ。