旭化成は28日、社長交代人事を発表した。工藤幸四郎取締役兼常務執行役員が社長に昇格し、小堀秀毅社長は代表取締役会長に就任する。
同日開催された社長交代会見の中で、小堀社長は工藤常務について「長らく繊維事業に携わり、現場感覚をもちながら大型のM&Aや構造改革を判断・実行してきた豊富な経験がある。この1年間は、
2022年1月31日
2022年1月6日
新型コロナウイルスによる変化により、今後、人類が目指す社会が明確になった。それは、カーボンニュートラル(CN)な循環型社会、人びとがいきいきと暮らす健康で快適な社会だ。これらの社会を2030年、2050年に向けて実現していくことが世界共通の大きな目標となった。これは、旭化成グループが目指すサステナビリティ、つまり持続可能な社会への貢献と旭化成グループの持続的な企業価値向上を好循環させることと一致している。
昨年は、経営基盤の強化のため「GDP」をテーマに掲げ、G(グリーン)では「サステナビリティ」の実現に向けた取り組み、D(デジタル)ではDXのさらなる進化・加速、P(ピープル)では「働きがい改革」の実行に注力してきた。2022年は、旭化成が創業100周年を迎え、4月からは新しい中期経営計画がスタートする。
サステナビリティの実現に向けて世界中の企業がダイナミックに変化している今、私たちはこれまで諸先輩が培ってきた自由闊達な企業風土をしっかり受け継ぎながら、大きく変革していく重要な局面にいる。新たな社会の実現に向け、守るべきものは守り、社会の変化に適応していくことが求められる。その実現のために経営基盤強化の3点(GDP)を皆さんと共に取り組んでいきたい。なお、当社の価値提供注力分野において成長を加速させる変革が必要との考えから、4月よりマテリアル領域の組織再編も実行する。
次の100年も私たちが存続するためには社会からの信頼が不可欠。引き続きコンプライアンスの徹底に努めてほしい。そして、新たな社会の実現にはイノベーションも不可欠。組織内外の多様なメンバーと力を合わせてイノベーションを創出するためには、一人ひとりが周囲とのコミュニケーションを密接に行うことが大切だ。3C「コンプライアンス、コミュニケーション、チャレンジ」を今年も実行してほしい。そして、もう1つのキーワードは「コネクト」。社内外のコネクトにより、新たなイノベーションや新たな変化に向けたチャレンジが加速され効果が生まれる。
2022年は、旭化成グループの次なる100年に向けて新たな挑戦のスタートとなる年だ。コロナに打ち勝ち、全員で力を合わせて前進していこう。
2021年12月1日
環境貢献製品に注力、社会貢献と事業成長を両立
旭化成は29日、サステナビリティ説明会をオンラインで開催した。小堀秀毅社長は「サステナビリティの重要性が高まっている。当社は『持続可能な社会への貢献』と『持続的な企業価値向上』の2つの持続可能性(サステナビリティ)の好循環を追求することで、社会からの期待に応えていく」とし、カーボンニュートラル(CN)でサステナブルな世界の実現に向けた取り組みを説明した。
温室効果ガス(GHG)排出削減では自社と社会貢献の2つの取り組みを推進。自社内では2030年度に30%以上の削減(2013年度比)を目指し、2020年のGHG排出量389万tを、2030年に360万t未満に引き下げる。自家発電の低炭素化で約30万t、購入電気の非化石化で10~20万t、プロセス改善・革新で10~20万tの削減を掲げた。
事業ポートフォリオ転換による削減については
2021年9月24日
自動車と環境が軸、中国でセパレータ事業を開始
旭化成は17日、グローバル事業説明会を開催した。同社は事業成長を海外に求めており、海外売上高比率が50.2%にまで高まっている。小堀秀毅社長は「売上高に占める各地域のシェアを見ると、米州が伸長し、欧州や中国も割合が拡大している」と語った。
こうした中、同社は、GDP(グリーン・デジタル・パーソン)を高めることで企業価値を向上させる意向だ。特にグリーンでは、5月に2050年にカーボンニュートラルを目指すと発表。GHG(温室効果ガス)削減に向け、自社ではエネルギーの脱炭素化に取り組み、世界へは、次世代エネルギー、炭素の吸収・活用、リサイクル、多彩な環境貢献製品で貢献していく。
今回、その一環として、
2021年5月26日
脱炭素に貢献、カーボンニュートラル宣言を発表
旭化成は25日、中期経営計画「Cs+(プラス) for Tomorrow 2021」(2019~2021年度)の進捗についてオンラインによる説明会を開催した。
小堀秀毅社長は「現中計を開始した2019年4月以降、米中デカップリングによる国際情勢の変化、カーボンニュートラルを目指した脱炭素の動きの加速、コロナ影響による社会・経済・生活の変化など経営環境が大きく変わってきた。不連続・不確実な環境においてリスクの再確認をしながらも、変化をビジネスチャンスとして捉え、先手を打った行動をとることで企業価値の向上につなげる」と強調した。
今年度の業績予想については、マテリアル領域の業績回復を見込むものの、中計最終年度目標(営業利益2400億円、営業利益率10%)に対し未達となる見通し。小堀社長は
2021年4月2日
入社にあたり、皆さんに3つの話をしたい。1つ目は、旭化成の歴史についてだ。旭化成は1922年に創業し、来年には100周年という大きな節目を迎える。創業以来、時代の変化や要請に柔軟に対応し、事業ポートフォリオを変革することで成長してきた。現在では、当社の特徴である「多様性」「変革力」を生かしながら、「持続可能な社会」の実現に貢献することで「持続的な企業価値の向上」を目指している。昨年は世界が未曽有の危機にさらされたが、当社はコロナ対応の製品を増産するなど、この危機に対し懸命に取り組んできた。研修期間中、旭化成の歴史や事業について学び、当社の製品の強みと競争力とは何かをぜひ考えてもらいたい。
2つ目はグループ理念、ビジョン、バリューについてだ。当社では「世界の人びとの〝いのち〟と〝くらし〟に貢献します。」というグループ理念を掲げ、「健康で快適な生活」と「環境との共生」の実現を通じて社会に新しい価値を提供することをビジョンと定めている。ノーベル化学賞を受賞した名誉フェローの吉野彰さんが、リチウムイオン電池の開発によりモバイル社会の発展をもたらし、地球環境問題の解決に貢献されているように、世界には新しいアイデアや技術で解決できる課題が多くある。当社グループの価値観であるバリューを理解し、誰に対しても「誠実」に向き合い、好奇心をもって果敢に「挑戦」し、新たな価値を「創造」することを強く意識してほしい。
3つ目は、皆さんへのお願いだ。近年、企業を取り巻く環境は大きくかつ激しく変化している。変化は危機でもあるが、同時にビジネスのチャンス、変革のチャンスでもある。皆さんには仕事を通じた多くの経験から感性を磨き、高い倫理観、世の中のトレンドや変化を見極める洞察力、とりわけ探求心を磨いてほしい。そして仕事に対して主体的に取り組み、専門分野のプロフェッショナルとなり、変革を起こせる人財として当社グループの発展に大きく貢献してくることを期待する。また、DXの活用を推進していく中で、皆さんの新鮮な視点やアイデアにも期待したい。一人ひとりが、高い志と情熱をもって、旭化成という場を通じて成長し世界を舞台に活躍することを楽しみにしている。
旭化成グループが社会から信頼され、より素晴らしい会社となることを共に目指そう。
2020年8月10日
新常態の変化を事業機会と捉え、ヘルスケア領域を第3の柱に
━今年度の見通しについてどう見ていますか。
2020年度の世界情勢は、現下の新型コロナウイルスの世界経済への影響規模や鎮静化の時期について依然見通しが難しい状況にあることから、不透明感は当面継続するだろう。石化関連の需要の弱含みと市況悪化、中国経済の減速や自動車市場の低迷を織り込むと、化学産業の業況見通しは厳しく見ざるを得ない。刻々と変化する世界経済の状況や当社グループの経営環境を把握し、長期投資も慎重に意思決定するなど、随時的確に判断することが求められてくるのではないか。
━コロナ禍が拡大し、先行き不透明感が強まっています。
新型コロナウイルスの感染拡大は地球規模の地殻変動をもたらした。これまで経験したことがない変化であり、人びとの価値観や政治、産業構造、社会活動など広範に影響を及ぼしている。社会のニーズは変化しており、3つのトレンドに注目している。1つ目は、
2020年4月2日
新入社員の皆さん、入社おめでとう。入社にあたり、皆さんに3つの話をしたい。
1つ目は、旭化成の歴史を学び理解することだ。旭化成は1922年に創業し、2022年に100周年を迎える。創業以来、時代の変化や要請に柔軟に対応し、事業ポートフォリオを変革することで成長してきた。
現中期経営計画では、当社の特徴である「多様性」「変革力」を生かしながら、「持続可能な社会への貢献」と「持続的な企業価値の向上」を図り、サステナブルな企業となることを目指している。研修期間中、旭化成の歴史や事業について学び、当社の製品の強みと競争力とは何かをぜひ考えてもらいたい。
2つ目はグループ理念、グループビジョン、グループバリューを心に深く刻み込むことだ。当社ではかねてより「世界の人びとの〝いのち〟と〝くらし〟に貢献します。」というグループ理念を掲げ、「健康で快適な生活」と「環境との共生」の実現を通して社会に新しい価値を提供することをビジョンと定めている。
昨年ノーベル化学賞を受賞した名誉フェローの吉野彰さんが、リチウムイオン電池の開発によりモバイル社会の発展をもたらしたように、世界には新しいアイディアや技術で解決できる課題が多くある。
当社グループの従業員が持つべき価値観(バリュー)を尊重し、誰に対しても「誠実」に向き合い、好奇心を持って果敢に「挑戦」し、新たな価値を「創造」することを強く意識してほしい。
3つ目は、皆さんの将来への期待だ。近年企業を取り巻く環境は極めて速いスピードで大きく変化している。デジタル技術を推進・駆使し、新たな不連続なイノベーションを起こすことで、従来の延長線上にはない新たな成長領域を生み出す必要がある。その実現を担っていく皆さんは、仕事に対して主体的、自主的に取り組み、それぞれの分野で専門性の高いプロフェッショナルを目指してもらいたい。
一人ひとりの成長が、旭化成の成長につながる。旭化成という場を通じて成長し、世界を舞台に活躍し、社会に貢献できる人になってもらいたい。一丸となり、旭化成グループが社会から信頼され、より多くの価値を提供できる素晴らしい会社となることを目指していこう。
2020年3月26日