東亞合成は13日、液体カセイソーダを16日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は「20円/kg以上」(固形換算)。
対象製品の国内需要は、昨年のコロナ禍による落ち込みから回復し、今後も堅調な推移が想定されているが、その一方で、電力料金や輸送費などの上昇に伴い同社の利益が圧迫されている。生産効率化や物流合理化によるコスト削減に努めてきたものの、自助努力のみでのコスト吸収は困難だと判断。適正品質の製品を安定供給していくためには製品価格の是正が必要だとし、今回の値上げを打ち出した。
2021年12月14日
2021年12月7日
国民的瞬間接着剤「アロンアルフア」の発売50周年を迎えた東亞合成は、12月8~10日に幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催される「第5回接着・接合EXPO」に出展する。接着剤や粘接着フィルムのほか、光硬化型樹脂、抗ウイルス・消臭剤、セルロースナノファイバー材料など、ポリマー・オリゴマー事業や高機能無機材料事業からも機能製品を出展。
指圧で接着可能なホットメルト接着剤「アロンメルトPPET‐1251」、次世代高速通信用FPC(フレキシブルプリント基板)に対応した低誘電性接着フィルムをはじめ、各種開発品などを展示する。
瞬間接着剤の開発品では「アロンアルフアEXTRA7000」を紹介。温水で剝離が可能なため仮止め用途にも適するほか、剝離に有機溶剤を使わないことからVOC(揮発性有機化合物)の削減にも寄与する。そのほかの開発品では、ナノファイバー化が容易な酸化セルロース「T‐OP100」、熱伝導性に優れた非シリコーン系TIM(放熱材料)シートなどを予定している。ブース小間番号は49‐1(第7ホール)。
2021年11月8日
2021年11月1日
東亞合成が29日に発表した2021年12月期第3四半期(1-9月期)連結決算は、自動車関連製品向けをはじめ、各用途分野で需要が回復する中、基幹化学品事業で扱うアクリルモノマーや工業用ガス、ポリマー・オリゴマー事業の高付加価値製品などの販売数量増が大きくけん引し増収増益となった。売上高は前年同期比16%増の1134億円、営業利益は60%増の136億円、経常利益は63%増の144億円、純利益は93%増の107億円。
セグメント別では、その他の事業が増収営業損失となったものの、他の事業セグメントはすべて増収増益だった。基幹化学品事業では、電解製品の一部の分野で需要回復に遅れはあったが、アクリルモノマー製品はアクリルゴムや塗料向け需要が回復し、工業用ガスも鉄鋼などの需要増に伴って販売数量が伸びた。
ポリマー・オリゴマー事業は、アクリルポリマーは自動車関連製品向けの販売数量が増加し、アクリルオリゴマーは国内外で塗料や電子製品向けが伸長した。高分子凝集剤は販売事業の承継も寄与した。
接着材料事業は、家庭用の瞬間接着剤は昨年並みの出荷にとどまったが、工業用は自動車部品向けが堅調だった。機能性接着剤は、自動車部品・電子デバイス向けの出荷がともに好調に推移した。
高機能無機材料事業では、高純度無機化学品は半導体向けが、無機機能材料は電子部品向けイオン捕捉材や消臭剤の販売数量が増加した。
樹脂加工製品事業は、管工機材製品は前年並み、建材・土木製品とライフサポート製品は販売増となった。エラストマーコンパウンド製品は海外向けの出荷が好調だった。
なお、通期業績は前回予想を据え置いた。半導体不足は続くものの、コロナ禍からの経済回復への期待や原燃料価格高騰への迅速な対応を前提に、増収増益を見込む。
2021年10月22日
2021年10月22日
東亞合成は21日、リン酸塩類製品を11月1日出荷分から値上げすることを決め、需要家との交渉に入ると発表した。対象製品と値上げ幅は、ピロリン酸4カリウムが「170円/kg以上」、ピロリン酸銅が「240円/kg以上」、ピロリン酸銅カリ液が「100円/kg以上」。
各製品の主原料であるリン酸・銅・カセイカリの価格は高騰しており、今後も継続的な価格上昇が見込まれる。また、電力コストの上昇、生産設備や貯槽の維持更新に伴う固定費負担の増加などが同社の利益を圧迫している。
同社は、生産の効率化や合理化によるコスト削減に注力してきたが、自社のみでの吸収は困難なことから、適正品質の製品を安定供給していくためには、製品価格の是正が必要だと判断した。
2021年10月14日
2021年9月29日
東亞合成はこのほど、家庭用瞬間接着剤「アロンアルフア」シリーズの新商品「タフパワー」(容量:2g)を、10月から順次店頭販売を開始すると発表した。大幅な改良を行い耐水性と耐熱性を向上させたほか、容器についても、エラストマーとポリエチレンのハイブリット型容器を採用することで、使いやすさを追求した。
同社の調査によれば、ユーザーの7割以上が瞬間接着剤に耐水性と耐熱性を求めるなど、その要望は高い。「タフパワー」は「アロンアルフア」シリーズの中で最も両特性に優れており、水回りや熱がかかりやすい部分の補修・工作に向く。
また、キャップを外してすぐに使えるワンステップ開封を採用。プッシュ部分を弾力性のあるエラストマーにしたことで、液量コントロールを容易にした。多用途タイプで、硬質プラスチックや合成ゴムをはじめ、金属、木材、陶器、軟質ビニールなど、幅広い素材の接着が可能。
「タフパワー」は、東亞合成が50年にわたり磨きをかけた、瞬間接着剤の配合・生産技術と容器製造技術をベースに開発した。今後も多様化するニーズに対応した、使いやすく、最適な性能をもった製品を開発し、持続可能な社会の実現に貢献していく。なお、発売元はコニシ。
2021年9月28日
2021年9月21日
東亞合成は17日、「液体カセイカリ」「フレークカセイカリ」「スーパーカリ」の3製品について、9月21日出荷分から値上げすると発表した。改定幅は、液体カセイカリとスーパーカリが「25円/kg以上」(固形換算)、フレークカセイカリが「25円/kg以上」。
同製品の国内需要は安定的に推移し、堅調な推移が想定されている。一方、主原料の塩化カリ価格は高騰しており、今後も継続的な価格上昇が見込まれるほか、電力や物流コストの上昇、生産設備や貯槽の維持更新に伴う固定費負担の増加などが、同社の利益を圧迫している。
同社では、生産効率化や物流合理化によるコスト削減に努めているものの、自助努力による吸収はできないと判断。適正品質の製品を安定供給していくためには、製品価格の是正が必要であることから、今回の価格改定を決定した。