住環境研究所 リフォームによる健康効果の調査を実施

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2020年1月27日

 積水化学工業の住宅カンパニーの調査研究機関である住環境研究所と、同所内の生涯健康脳住宅研究所はこのほど、「リフォームによる中高齢者の健康効果の調査」を実施し、調査結果を報告した。

 「人生100年時代」を迎え、いかに健康寿命を延ばすかに関心が集まる中、東北大学加齢医学研究所の瀧靖之教授が提唱する「生涯健康脳」という概念が注目されている。脳の活性化や機能維持のためには毎日の生活習慣が重要であり、中でも「会話」「食事(調理)」「運動」「睡眠」の4つの生活習慣(同社では「話食動眠(わしょくどうみん)」と呼称)に配慮することで、健康な生活をより長期化させるという考え方だ。

 生涯健康脳住宅研究所では、この「話食動眠」をサポートする機能を備えた住まいを研究しており、その一環として、持ち家をリフォームした中高齢者に対し、リフォームによって気持ちや行動に変化が現れ、「話食動眠」にどのような影響があったかを調査した。

 調査結果のポイントとして、①LDK(リビング・ダイニング・キッチン)全体のリフォームで調理意欲が増し、人を招きたいという思いに、②断熱リフォームでは、快適性が増したリビングに家族が集まりやすくなり会話も増加、③玄関まわりリフォームによって外出が楽しみになり、友人と交流するなど活動量が増進、④水まわりリフォームでは、洗面・浴室・トイレの全体改修で気分が明るくなり、睡眠にも好影響、などが判明した。

 今回の調査結果について同研究所は、「リフォームにより利便性はもちろんのこと、気持ちが前向きになることが読み取れる。さらに、睡眠の質の向上や調理の継続、家族や知人との会話の増加、積極的な外出により運動にもつながるなど「話食動眠」への良い影響も大いに期待できる。住まい全体を広範囲にリフォームすることは「話食動眠」の四つの生活習慣に幅広く好影響をもたらすことができるため、より健康な生活を長期化させることができる可能性がある」との見解を出している。

積水化学 認知症対策事業のプロジェクト実施結果を公表

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2019年8月21日

 積水化学工業はこのほど、住宅カンパニーの協業先であるアグリマス社(東京都大田区)の認知症対策事業で実施した、「認知症の早期発見、重症化予防プロジェクト」の結果を公表した。

 「住環境研究所」の内部組織「生涯健康脳住宅研究所」が研究を進める「話食動眠(わしょくどうみん)」に基づいたプロジェクトでは、運動習慣がある人ほど認知機能と生活機能が高いこと、「話食動眠」に基づいた生活習慣が認知機能と生活機能の維持・向上へ寄与すること、などが判明している。

 同プロジェクトの内容は、同社グループ会社が運営するサービス付き高齢者住宅(サ高住)「ハイムガーデン熱田」「ハイムガーデン仙台泉 二番館」、デイサービスセンター「オアシスセンター」の入居者のうち自立者から要支援者を対象に約5カ月間、運動とコミュニケーションを中心としたプログラムを提供。定期的に心身への効果測定を実施したほか、その効果の睡眠の質への影響の分析も行った。

 プログラム終了後には、参加者に意欲や生活習慣の変化などのヒアリングを行い、効果を確認した。まず、認知機能、身体機能、生活機能の効果測定では①プロジェクトに参加することで認知機能と生活機能が維持・向上②運動習慣がある人ほど生活機能が高い③よく歩く人ほど睡眠が深く、生活機能と認知機能も高い、などの結果を得られた。

 次に、意欲や生活習慣などに関するヒアリングでは①「話食動眠」に基づいた生活習慣が認知機能と生活機能の維持・向上に寄与②高齢期における集住の効果③「場所づくり」による「意欲」の重要性、などが分かった。

 同社は今後も、「話食動眠」をコンセプトに、運営する高齢者向け住宅のサービスをさらに探求するとともに、デイサービスの場を地域の高齢者が集まる「場所」としても捉え、より多くの高齢者が活用し意欲を高めることができる仕掛けを通じて、認知症予防に寄与していく考えだ。

積水化学 中高齢者の自宅での運動意識を調査

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2018年10月17日

 積水化学工業の住宅カンパニーはこのほど、現在あまり運動ができていない人でも今後の運動意向は高く、日常生活の中で活動量を確保するリフォームに魅力を感じている人が多いとの調査結果を発表した。

 同社の調査研究機関である住環境研究所が2016年8月に所内に開設した「生涯健康脳住宅研究所」が、中高齢者の自宅での運動に関する意識や実態を調査した。

 「生涯健康脳」とは、脳の活性化や機能維持のための重要な4つの項目「会話」「食事(調理)」「運動」「睡眠」(同社では「話食動眠(わしょくどうみん)」と呼称)」から、健康な生活をより長期化させるという考え方。今回の調査は、このうち運動に着目したもので、首都圏のセキスイハイムに居住する人を対象に実施した。

 運動実施の有無には3タイプがあり、「定期的な運動の実施有り」の人は52%、「運動の習慣はないが、生活の中で身体を動かすようにしている」人は24%、「スポーツ・運動をしようと思っているが何もしていない」人は22%いることが分かった。

 「今後、今よりもっとスポーツや運動をしたいと思うか」との問いには、「思う」と考えている人が71%、「思わない」が29%。運動の有無タイプでは、定期的な運動があまり出来ていない層(定期的な運動はないが身体を動かすようにしている、何もしていない)ほど、今後の運動意向が高かった。

 今後、運動をもっと行いたい人に「運動で重視すること」を聞いたところ、「無理なく続けられる」72%、「健康面・身体面での効果が実感できる」66%、「精神面での効果」39%、「運動、身体を動かした結果が分かる」35%、「こりがほぐれる、柔軟性が増すなど気持ち良く動けること」30%が上位となった。

 また、自宅(屋内)で運動している人の割合は66%。実施している場所は、リビング・和室の一部を利用している人の割合が83%だった。

 こうした運動への取り組みや意識を背景に、リフォームについて質問したところ「庭まわりのリフォーム」38%、「断熱性能アップリフォーム」37%、「玄関リフォーム」30%、「空き部屋活用リフォーム1(空き部屋を運動や趣味のための空間にリフォームする)」29%の順で魅力があるという結果となり、日常生活の中で活動量を確保するリフォームが人気であることが分かった。