日本ゼオンは7日、スタートアップ企業への戦略的投資を通して新規事業の創出を加速させるために、米国カリフォルニア州(シリコンバレー)に投資子会社「Zeon Ventures Inc.」を昨年10月に設立したと発表した。同社グループが
日本ゼオン 米国に投資子会社、重点四分野で事業創出を加速
2022年2月8日
2022年2月8日
2022年1月17日
トクヤマは14日、障がい者の自立支援と地域社会への貢献に向けて “トクヤマ 農業法人を柳井市に設立、障がい者の雇用拡大” の続きを読む
2021年12月23日
トクヤマは22日、韓国蔚山広域市にSKジオセントリック(SKGC)と電子工業用高純度イソプロピルアルコール(IPA)の折半会社「STAC」を2022年7月に設立すると発表した。また併せて、高純度IPAの設備投資(年産3万t)を行う予定で、2022年下期に着工し、2024年7月の稼働開始を目指していく。
5G、IoT、AI、DXなどの進展により、半導体市場は中長期的に拡大の継続が見込まれ、半導体製造プロセスで使用される高純度IPAの需要も増加していくと見られる。また、半導体の微細化の進展に伴い、高品質化と安定供給に対する顧客からの要求も高まっている。
トクヤマは、低不純物濃度を特徴とする独自の直接水和法で製造した高純度IPAを、日本、台湾、中国、東南アジアを中心に販売し、顧客ニーズに応えるべく絶え間ない技術改善を行ってきた。
今回、合弁会社を設立するとともに設備を建設することで、SKGCが生産する原料のプロピレンから高純度IPAの一貫生産体制を韓国で構築する。トクヤマが強みとする高純度IPAの製造技術および品質管理能力と、SKGCの韓国国内での高いプレゼンスを組み合わせることで、新たに韓国の顧客ニーズに応える生産・販売体制を整備していく。
トクヤマは、中期経営計画においてポートフォリオ転換を推進している。今回の合弁会社の設立はその施策の一環であり、成長事業と位置づける電子分野の成長に貢献することが期待される。
2021年11月1日
ダイセルと台湾の精華大学(NTHU)はこのほど、「ダイセル・国立清華大学リサーチセンター」を同大学内に設立し、「マイクロ流体デバイスプラント」に関する共同研究開発を開始したと発表した。
ダイセルはこれまで、生産革新、プロセス革新を通じて省エネルギー化を実現してきたが、循環型社会の構築、カーボンニュートラル(CN)の実現に向けたさらなる取り組みとして、究極の生産効率を追求した「マイクロ流体デバイスプラント」を社会実装するために必要な生産技術および量産化技術に関して、NTHU と共同で研究開発を進める。
NTHUはナノテクノロジー関連の研究において台湾トップクラスの大学として知られ、台湾新竹サイエンスパークに隣接している。TSMCなどの台湾企業との産学連携にも積極的に取り組んでおり、今回のリサーチセンター設立はNTHUにおいて9番目、日本企業との産学連携では初の案件となる。
キャンパス内に国際産学連携研究開発拠点として設立したリサーチセンターにおいて、マイクロ流体デバイス技術を化学品生産プロセスに応用した「マイクロ流体デバイスプラント」の社会実装の早期実現を目指す。
マイクロ流体デバイスは、基板(チップ)上に数百㎛の流路を設け、流路内で混合、反応、精製などの化学操作をマイクロスケールで行うための装置で、主に研究領域で用いられている。ダイセルは昨年4月から東京大学社会連携講座で研究開発に取り組んでいる。
一方、マイクロ流体デバイスプラントは、マイクロ流体デバイスを1万枚以上超並列化することにより、研究領域で確立された製法のまま、年間数十t以上の大量生産が可能。同時に、省スペース・省エネルギー・省資源かつ必要なものを必要な量だけ生産できるプラントでもあり、その社会実装の実現は、ダイセルのみならず産業界全体が目指しているサステナブルな次世代生産プラントの実現にもつながる。
両者は今後、グローバルにさらなる産官学連携を広げ、サステナブルな社会の構築、カーボンニュートラルの実現に貢献していく。
2021年10月25日
ダイセルはこのほど、備前化成(岡山県赤磐市)と共同で「SAC研究会」を設立したと発表した。
同研究会は、ニンニク成分に含まれるS-アリルシステイン(SAC)について、事業者や研究者とその機能性などの科学技術的知識を共有。学術情報の発信や広告などの啓発・普及活動を行うことで人々の健康に寄与し、ひいては産官学の健全な発展を目指す。会員は、機能性表示食品届出の際のシステマティックレビュー作成の支援を受けられるほか、研究会が管理する商標・ロゴマークを使用することができる。
SACとは、ニンニクに含まれる機能性成分の1つ。ニンニクに存在するGSACという物質から酵素反応によって生成される。SACは、ニンニクにはごく微量しか存在しないが、熟成や発酵によって増加させることができる。
ニンニクは、約3500年前から食品として摂取されているだけでなく、医薬品にも使われるなど、様々な機能をもつ農産物。抗酸化、抗炎症、免疫調整、心血管保護、抗がん、肝保護、消化器系保護など人々の健康に役立つ成分が含まれている。SACは機能性関与成分として機能性表示食品の届出が受理されるなど、研究が進んでいる。
2021年10月15日
デンカはこのほど、中国事業拡大とガバナンス強化を図ることを目的に、上海代表処と上海市内の営業拠点2社の業務を移管して9月29日に新たに管理性公司である「電化(上海)管理有限公司」を設立したと発表した。
同社は2004年に電化(上海)貿易有限公司を設立し、その後も電化創新(上海)商貿有限公司、電化生研(上海)貿易有限公司に加え、香港、台湾の地域営業拠点や、3つの生産拠点、1つの研究拠点を構え、中国事業を多角的に展開している。
今回新たに設立した管理性公司はシェアードサービスを中国における各拠点へ実施できるようになり、最適なグループ管理運営体制を構築するとともにガバナンスの強化を図る。また、管理性公司は中国市場のリージョナルヘッドクォーターと位置づけ、当社の重点3分野である環境・エネルギー、ヘルスケア、高付加価値インフラを中心に事業展開を加速していく。
同社は今後もSDGsを羅針盤に、誰よりも上手にできる仕事で全ての人がより良く生きる世界をつくる、社会にとってかけがえのない企業を目指す。
2021年10月13日
三菱ガス化学はこのほど、メタキシレンジアミン(MXDA)の製造子会社「MGC Specialty Chemicals Netherlands」を、オランダ・ロッテルダムに設立すると発表した。生産能力は年産2万5000tで、2024年7月の稼働を予定している。
同社グループは、中期経営計画において「環境変化に強い収益構造への転換」を目指し、事業ポートフォリオ変革を推進。差異化事業に位置づけているMXDA事業については、今後も長期的な成長が期待される市場を見据え、経営資源を積極的に充当することで、競争優位性をさらに高めることを目指している。MXDAは優れた防食性、耐薬品性といった特長をもつことから、主にインフラ向け塗料、コーティング材用途に使用され、長期的に安定した成長が見込まれている。
こうした中、既存用途に加え、風力発電用ブレードの補修材用途でも市場が拡大。2024年までに生産能力の増強が必要となっており、MXDAの最大市場である欧州において、オランダ・ロッテルダム工業地帯に100%出資の製造子会社を設立することを決定した。
同社グループは今回の製造子会社設立により、市場の成長に対してタイムリーな能力増強を行い、さらに拠点の多極化によるBCP(事業継続計画)強化を実現することで、今後も安定的にMXDAを供給していく。
2021年9月22日
BASFはこのほど、中国の寧波杉杉(ニンポー・シャンシャン)と合弁会社BASF Shanshan Battery Materialsを設立したと発表した。出資比率はBASF51%、杉杉49%。2022年までに正極材(CAM)の年間生産量9万tを目指し、全体で16万tのCAM産能力をもつグローバルバリューチェーンを構築する。
なお新会社は、2003年に杉杉が設立した会社を、今回新たに両社が合弁会社化したもの。生産拠点は中国・湖南省の長沙、寧郷と寧夏省の水山に4カ所、従業員数は1600人以上。長沙サイトには240人以上の科学者・専門家が製品の研究開発、分析、試験を行う研究開発センターも建設されている。すでに原材料、正極材前駆体(PCAM)、CAM、電池リサイクルの電池材料バリューチェーンで、世界最大の電池材料市場である中国に確固たる地位を築き、CAMのリーディングサプライヤーとして、酸化コバルトリチウムや三元系正極材などの業界をリードする製品を提供してきた。
新会社は、BASFの強固な技術力と開発力、グローバルな事業展開、原材料供給のための戦略的パートナーシップと、杉杉の豊富な経験、包括的な製品ポートフォリオ、優れたスケールアップ能力で、優れた顧客価値と迅速なイノベーション、コスト競争力を提供する。BASFのグローバルな製造・研究開発拠点により、全ての主要市場で効率性、近接性、相乗効果とともに、電池メーカーや自動車メーカーにテーラーメイドの正極材を提供できるようになるとしている。急成長する電気自動車市場に注力し、世界の家電製品やエネルギー貯蔵分野へも継続的に製品・サービスを提供していく考えだ。
2021年9月7日
業界の垣根を超える24社により「量子技術による新産業創出協議会」が9月1日に設立され、記念シンポジウムが開催された。発起人はJSR、第一生命ホールディングス、東京海上ホールディングス、東芝、トヨタ自動車、日本電気、日本電信電話、日立製作所、富士通、みずほフィナンシャルグループ、三菱ケミカル(順不同)の11社で、現在24社が参画している。
来るべき量子時代に向けて量子関連分野の新産業を創出することを目的とし、科学技術の発展への貢献を通じた産業の振興と国際競争力の強化により、国民の安全・安心な暮らしや社会の確立を目指す。
現在進行するDX(デジタルトランスフォーメーション)は、近い将来、量子(Quantum)技術に基づくQX(クオンタムトランスフォーメーション)に進化する。それに向け、情報通信技術(量子コンピューティング、量子暗号通信)、関連基盤技術(材料、デバイス)、重要応用領域(量子マテリアル、量子生命・医療、量子バイオ、量子センサ、量子AIなど)や人材、制度・ルールに関する課題を検討し、四つの部会でユースケースを創出する。
「量子波動・量子確率論応用部会」では、まず金融価格・リスク分析に向けたゲート型量子コンピュータの開発を進め、「量子重ね合わせ応用部会」では、システムの品質やセキュリティの検査、材料開発や創薬への有効性を検討する。
「最適化・組み合わせ問題に関する部会」では、イジングマシンで製造コスト削減や医薬探索、金融ポートフォリオの最適化などを進め、「量子記号・量子通信部会」では、銀行間決済や証券取引、金融・医療情報基盤、SCADA(産業情報の一元管理)ネットワーク、高セキュリティ通信などへの展開を検証していく。
シンポジウムでは、9月1日に発足したデジタル庁から赤石浩一デジタル審議官が演壇に立ち、「現実・仮想空間が高度に融合したシステムで新たな価値を創出する、人間中心の社会、Society5.0を目指す。そのために政策からルール、ツール、データ、インフラ、利活用環境までを包括したデータ戦略を前倒しで進める」と述べた。
また東京大学の五神真教授は、「リアルタイムデータを活用し、仮想・現実両方の地球規模の課題の解決を目指す」とし、急展開する量子技術に対し、オールジャパンの研究開発体制の確立と早期社会実装に向け、2台の量子コンピュータを導入した「量子イノベーションイニシアティブ協議会」にも触れた。
一方、今回発足した協議会の島田太郎実行委員会委員長(東芝執行役上席常務)は、「世界のあらゆる団体と様々なテーマで積極的につながり、量子産業を創出する」として、企業、アカデミアなどその規模を問わず、多くの参加を呼び掛けた。
2021年9月6日
ENEOSはこのほど、今年10月1日付で販売部門のバックオフィス機能を分社化し、石油販売事業に見識の深いIT企業であるアイネットとの合弁会社「ENEOSデジネット」を設立すると発表した。出資比率は、ENEOS80%、アイネット20%。
ENEOSは、2040年長期ビジョンに掲げたグループのありたい姿の実現に向けて、各部門での「基盤事業の効率化」や「画期的な新製品・新サービスの創出」を目的としたデジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みを加速している。
その一環として、売上・契約管理などのバックオフィス業務にロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)をはじめとしたデジタル技術を取り込み定型業務の自動化・効率化を図るとともに、販売業務に精通するデジタル人材の育成を目的とした合弁会社の設立について、昨年11月にアイネットと基本合意しており、両社で検討を進めていた。
ENEOSは、新会社の設立を通じた抜本的な業務効率化を含む構造改革の断行・デジタル技術活用により、引き続き基盤事業の効率化・競争力強化を推進していく考えだ。