日本化学工業協会はこのほど、LRI(ロングレンジ・リサーチ・イニシアティブ:化学物質が人の健康や環境に及ぼす影響に関する研究の長期的支援活動)の第8期(2020年度)研究課題として新たに6件を決定した。
今年度は、研究内容に世の中のニーズをより反映し、その成果を社会に還元できるように、LRIで取り組む5つの研究分野(①新規リスク評価手法の開発と評価②ナノマテリアルを含む、新規化学物質の安全性研究③小児、高齢者、遺伝子疾患などにおける化学物質の影響に関する研究④生態・環境への影響評価⑤その他、緊急対応が必要とされる課題)から、予め研究課題の範囲を明示した6つの研究テーマに対する募集を行い、35件の応募があった。
採択された研究課題は、毒性発現メカニズムを考慮した毒性予測手法が1件、小児における化学物質の影響の評価が4件、マイクロプラスチックに関連した有害性、環境中運命、ばく露、およびリスクの評価手法の開発ならびに評価の実施が1件となっている。前年度から継続となる研究課題7件と合わせ、第8期のLRIの委託研究課題数は13件となる。
なお、新規の研究課題については3月から委託研究を開始している。