WTI価格 8日ぶり反発で65ドル台を回復

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2021年8月25日

ワクチン承認で景気回復期待も、先行きは不透明

 世界の原油相場では、米国において新型コロナワクチンが正式に承認されたことで投資家心理が改善、市場に資金が流れ込み23日のWTIの終値は65.64ドルでの取引となった。コロナ変異株の感染拡大がマイナス材料となりWTIは8月12日から7営業日連続で下落していたが、前日比3.5ドルも反発する結果となっている。

 米国食品医薬品局(FDA)が、米ファイザーと独ビオンテックが共同開発したワクチンを正式承認。これによりワクチン接種が義務化され、経済回復が加速することへの期待が高まっている。とはいえ、新型コロナは新たな変異株も出るなど収束が難しく、世界経済の重荷であることに変わりはない。

 原油相場はコロナ禍から世界経済が回復基調になる中、

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WTI価格 2年8カ月ぶりに70ドル台を記録

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2021年6月11日

世界経済の回復期待を反映、需給バランスが改善

 世界の原油相場では、コロナワクチン普及による世界経済の回復への期待を背景にWTIが上昇基調にある。EIA(米エネルギー情報局)が8日に発表した原油需要の見通しが、前回発表時より上振れたこともあり、同日のWTI価格は前日の終値から0.82ドル上昇の1バレル70.05ドルに上昇。2018年10月中旬以来、約2年8カ月ぶりに70ドル台を記録した。

 新型コロナウイルスは新たに変異株の感染が新興国を中心に拡大するなど、依然として収束のめどが立たないものの、先進国ではワクチン普及が拡大し、また財政政策を強化していることから、原油需要拡大への期待が高まっている状況だ。

 WTI価格は昨年、春先の協調減産の混乱で急落したことに加え、

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WTI価格 OPECプラス減産継続で一段高に

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2021年3月8日

サウジも減産を継続、需給バランスの改善見込む

 世界の原油相場では、産油国の減産継続を背景にWTIが一段高となっている。4日に開催されたOPECプラスの会合では減産幅の維持が決定され、さらに、サウジアラビアが独自に行っている日量100万バレルの減産を2、3月に続き4月も継続すると発表。これにより、同日のWTI価格は前日の終値から2.55ドル上昇の63.83ドル/バレルとなり、昨年1月上旬以来、約14カ月ぶりの高値を記録した。世界経済はコロナ禍による低迷が継続しているものの、各国においてワクチン接種が進んでいることや、景気対策で金融緩和が継続されていることもあり、投資家の買いが強まっている状況だ。

 昨年のWTI価格は、協調減産の混乱やコロナ禍の影響で落ち込んだ4月を底に反転し、10月頃まで40ドル前後で推移。こうした中、コロナワクチンの承認が相次いだことや、OPECプラスが減産幅縮小に合意したことを背景にWTIは上昇基調となり、年明けサウジが単独減産を表明したことで1月6日に50ドルを突破した。

 さらに中東の地政学リスクが高まったことで、2月中旬には60ドル台に到達。その後は、サウジが単独減産を取り止めるとの観測が出たことなどで上値が抑えられていたが、今回の減産継続が市場に大きなインパクトとなり、前日から2.55ドルも高騰する結果となっている。

 今後については、WTIは強含みになるとの見方が強い。減産継続により原油の余剰在庫の消化が進むことで、需給バランスの改善が見込まれる。とはいえ、長期金利が上昇すれば投資家の買いが弱まることに加え、コロナ禍の収束も未だ見通せず再拡大の懸念も拭えない状況。昨年のように急落する可能性は低いものの、この先も原油相場は予断の許さない状況が続きそうだ。

 

WTI価格、約10カ月ぶりに終値50ドル台回復

2021年1月8日

サウジが大幅減産を表明、原油市場の安定化図る

 世界の原油相場では、サウジアラビアが2~3月に日量100万バレルの減産を表明したことで大きく反発。WTIは6日の終値は50.63ドルと約10カ月ぶりとなる50ドル台を回復し、その後も上値を追う展開が続いている。

 昨年は、新型コロナウイルスの影響が世界中に拡大する中、OPECプラスによる協調減産の枠組みが崩れたことにより3月中旬以降に原油価格が暴落。WTIは売りが殺到し一時マイナスを記録するなど大混乱な状況に陥った。その後、協調減産が再開されたことや、各国の経済活動が再開され原油需要が戻ってきたこともあり、原油相場は緩やかな回復基調を継続。昨年12月に開催されたOPECプラスの総会では、1月から予定されていた協調減産の縮小幅を見直したことで、WTI価格は50ドル近くまで上昇した。

 一方、新型コロナウイルスは、各国でワクチンの承認が進むものの、変異種が発見されるなど再び感染リスクが拡大。欧米ではロックダウンの動きも見られたことを受け、原油価格は上値が重い状況となっている。

 こうした中、先日行われたOPECプラスの会合では、増産を優先するロシアなどと価格維持をしたいサウジなどとの間で協議が難航したものの、5日には1月の減産幅(日量720万バレル)を2~3月も維持することを決定。ロシアとUAEは増産が認められたことで、減産幅は2月に712万5000バレル、3月に705万バレルとなったが、その後サウジが大幅減産を表明したことで、減産幅はそれぞれ100万バレル上乗せされる。これに相場が反応し、WTI価格が押し上げられている状況だ。

 今回、サウジは、協調減産に加え自主減産を行うことで原油市場の安定化を図った。とはいえ、世界的にコロナ禍の収束が未だ見えない中、中東情勢や米中対立といった不安要素も山積している。これらの要因で原油価格が変調する可能性もあり、今後の市場動向が注目される。

 

WTI価格 OPECプラス減産継続も頭打ちに

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2020年9月2日

需給バランス改善期待も、コロナ影響が懸念材料

 世界の原油相場では、OPECプラスによる減産継続が承認された後も、小幅な値動きが続いている。WTI価格は8月下旬に、世界経済が持ち直してきたことで43ドル台を回復し、コロナ禍の発生や協調減産の混乱で急落して以降の最高値を更新した。しかし、WTI価格を押し上げる要因の1つであったメキシコ湾のハリケーンが通過したことで頭打ちとなり、その後は43ドルを挟む動きで推移している状況だ。

 OPECプラスの減産計画については、先月、協調減産の取り組み状況を点検する監視委員会が開かれ、減産の維持が確認された。5~7月までは日量980万バレルの減産を目指していたが、7月の順守率は95~97%以上と高水準になったもよう。8月~12月は日量770万バレルと減産幅の縮小を予定しているが、10月以降は冬場の暖房需要により需給が悪化しないと見られている。

 とはいえ、原油需要の下振れ懸念は払拭できない。8月に発表されたOPEC月報によれば、2020年の世界石油需要見通しは日量9063万バレルと、前月予想から同9万バレルの下方修正となり、またIEA(国際エネルギー機関)の月報でも2020年の見通しを同9790万バレルとし14万バレル引下げられた。コロナの第2波が世界各地で拡大していることや、航空機などのジェット燃料の需要低迷が続いていることが背景にある。

 一方、2021年の需要についてOPECは、日量9763万バレルと前年比同700万バレルの大幅な回復を想定した。ただコロナの収束を前提としているため、感染次第によっては予測が大きく下振れする可能性もある。さらに、米中対立が先鋭化していることも不安材料。仮に大統領選後も対立が収まらなければ、世界経済を冷え込ませ、原油需要が落ち込むとの指摘も出ている。

 いずれにせよ、様々な要因が絡み合い、原油市場はこの先も予断の許さない状況が続きそうだ。

 

WTI価格 減産効果と需要回復期待で40ドル台

2020年6月25日

各国が経済活動再開の動き、コロナ第2波が懸念

 世界の原油相場では、WTI価格が3月上旬以来、約3カ月半ぶりに40ドル台を回復した。新型コロナウイルスの感染拡大により落ち込んでいた世界経済に、ようやく再開の動きが強まってきたことに加え、OPECプラスの協調減産が進んでおり、需給バランスの改善が見えてきたことが背景にある。

 とはいえ、原油需要が回復しているのはコロナ禍からいち早く脱した中国だけと言え、投資家の期待感が先行していることは否めない。仮にコロナの2次、3次感染が発生すれば投資マネーの逆回転が起こる可能性もあり、この先も上昇基調が続くかは不透明な状況だ。

 WTIは、コロナ禍の影響による需要減少と、OPECプラスの減産動向で不安定な動きを続けている。3月上旬は “WTI価格 減産効果と需要回復期待で40ドル台” の続きを読む

WTI価格 需給悪化懸念で今年の最安値を記録

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2020年4月17日

OPECプラス減産合意も、先行き不透明な状況

 世界の原油相場では、WTI価格が20ドル台の前半で推移している。世界経済悪化により需要減少が予測される中、OPECプラスの協調減産合意後も不安定な動きを続けている状況だ。

 新型コロナウイルスの感染拡大により、人とモノの流れが寸断。自動車や飛行機といった移動手段が制限されたことや、生産活動が混乱したことなどにより、原油需要の減少懸念が高まり、WTIは2月以降下落基調を強めた。さらに3月初旬には、追加減産による原油価格の安定化を目指していたOPECプラスの協議が決裂し、継続してきた協調減産も破棄された。

 これまで、需給バランスの調整役を担っていたサウジアラビアが態度を一変し、シェアを獲得するため原油の値下げと増産を発表。これを受け、市場では先安観が一気に強まり、WTIは3月下旬に一時20ドル台を割り込む事態となった。これまでシェアを拡大してきたシェールオイルも採算が取れなくなり、破産に追い込まれる企業が出てくるなど、エネルギー産業に影響が拡大。

 こうした中、事態を重く見たトランプ大統領がサウジやロシアに減産を要請したことでWTIは反転、4月上旬には25ドルを上回った。さらにOPECプラスの協議に期待が集まったが、合意された970万BDの協調減産に市場は反応しなかった。

 その要因として、各国の減産の実効性に不安があることや、原油需要の減少に対し減産幅が不足していることが挙げられる。そのため、その後のWTIも再び弱含みとなり、15日には今年の最安値となる19.87ドルを記録した。

 今後についても、先行き不透明感が増大している。中国ではコロナ感染者が減少し経済活動が戻りつつあるが、欧米などでは感染が拡大し未だに収束のめどが立っていない。世界経済がさらに不安定になる可能性もあり、原油需要へのマイナス影響が懸念される。

 なお、国際エネルギー機関(IEA)が発表した4月の月報によると、コロナショックを折り込み、2020年の原油需要を前年比930万BDの減少と予測した。単月で見ると、4月は同2900万BD減少、5月は同2600万BD減少と大きく落ち込み、6月も同1500万BD減少と低水準となる見込み。ただ、年後半には回復が加速し始め、12月には同270万BDの減少になると見込んでいる。

 

WTI価格 2002年以来の20ドル台に急落

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2020年3月23日

コロナショックで需要減、協調減産決裂で供給増

 世界の原油相場では、中国発の新型コロナウイルス拡散による需要減と、OPECの協調減産決裂による供給増を材料に急落している。

 WTI価格は今月18日に2002年以来、18年ぶりとなる安値を付け、一時的には

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WTI価格 今年1月以来の51ドル台に下落

2019年6月10日

 世界の原油相場では、WTI価格は急激な下落局面となっている。

 5月末には53ドル台まで下落し、今月5日には今年1月以来となる51ドル台を記録した。4月下旬には66ドル台とピークを付けたが、わずか50日足らずで

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