【ポリカーボネート特集3】 帝人

2018年1月16日

 世界初のEV向けピラーレスフロントウィンドウを開発

 スポーツ電気自動車(EV)向けに、世界初のポリカーボネート(PC)樹脂製ピラーレスフロントウィンドウを開発した帝人は、自動車以外の多様な分野への用途展開にも注力している。

小川部門長
小川部門長

 同ウィンドウは、京都大学発のEVメーカーであるGLM社のスポーツEV「トミーカイラZZ」の特別仕様車に採用され、今年7月には「道路運送車両の保安基準」を満たしたことから、ナンバープレートを取得して公道を走行することが可能になった。

 これは、PC樹脂のグレージング(ガラス・金属代替パーツ)用途としての画期的な出来事と言える。今後は特別仕様車の本格的な受注生産開始に向け、同ウィンドウの供給体制の整備を進めていく。

 また、新幹線の側窓にPC樹脂が採用されたのも帝人が初めて。最初は冬季のガラス破損防止のため、ガラスに貼り合わせる補強用として採用された。2007年からは、PC樹脂製ウィンドウとして、N700系のほぼ全ての車窓に採用され、車両の軽量化に貢献している。

 樹脂事業本部樹脂ソリューション営業部門の小川和宏部門長によると「2017年に欧州の最新自動車保安基準が日本に導入されたことを背景に、

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