クラレはイソプレンカンパニー事業で、タイ新工場がフル操業になる2026年に、1000億円超の売上を目指す。11日に開催した定例会見で、同工場の概要と、同カンパニーの注力製品である耐熱性ポリアミド樹脂「ジェネスタ」の事業展開を説明した。
同工場では、タイの石油化学メーカーであるPTTGC社・住友商事との合弁により、ジェネスタを年産1万3000t、「セプトン」を同1万6000t、クラレ単独でイソプレン誘導品のMPDを同5000t生産する。
イソプレンカンパニー長兼エラストマー事業部長の阿部憲一取締役常務執行役員は、同工場建設の背景として、各製品の市場が拡大し販売量も伸長していることから、2020年近傍には現有の生産設備がほぼフル稼働になる見込みであることを挙げた。
また、国内ナフサクラッカーの減少により、国内で原料のブタジエンとイソブチレン調達を増やすことが困難なこと、ジェネスタを生産しているのは世界で1社だけなので、顧客から2拠点での生産を求められていたことも、海外で生産を決めた理由として挙げた。
タイを選んだことについては