日本化学工業協会(日化協)はこのほど、「第3回日化協LRI賞」の受賞者を、崇城大学の古水雄志准教授(生物生命学部応用生命科学科)に決定したと発表した。
同表彰制度は、日化協が展開している研究者奨励(育成)の一環として、〝化学物質が人の健康や環境に与える影響〟に関する優れた業績をあげた研究者を表彰するため、日本動物実験代替法学会(JSAAE)内に2015年に設立したもの。
LRIの認知拡大と理解促進を図るとともに、同分野の優れた若手の研究者、世界をリードするような新しい研究分野を発掘することを目指している。
今回の受賞者となった古水准教授の研究テーマは「シリカファイバー三次元培養担体を用いたヒト凍結肝細胞の生存および機能発現の維持」。同研究は、ヒト肝細胞の三次元培養を中心とした代替法の研究に大きく寄与しており、今後もさらなる代替試験法開発への貢献が期待されることが高く評価された。授賞式は、11月24日に崇城大学(熊本市)で開催する日本動物実験代替法学会第31回大会で行われる。
LRIは、国際化学工業協会協議会(ICCA)に加盟している欧州化学工業連盟、米国化学工業協会、日化協の3団体によって1999年から運営されているグローバルプログラム。化学物質の安全性を向上させ、不確実性を低減させることを目的に、〝化学物質が人の健康や環境に与える影響〟に関する研究を長期的に支援している自主活動のこと。日化協では2000年から、LRIを通じた研究支援を行っている。