帝人フロンティア 環境配慮をテーマに19秋冬ユニフォーム内見会

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2018年10月24日

帝人フロンティア「2019秋冬ユニフォーム商品内見会」 帝人フロンティアは、東京支社(港区東新橋)を会場に、23日から26日まで「2019秋冬ユニフォーム商品内見会」を開催している。

 今回は「ENESAVE(エネセーブ)」をコンセプトに展示品を構成。エネセーブは、同社のユニフォーム用途に向けたコンセプトブランドで、これまでは環境・安全・快適の3要素を満たすユニフォームの位置付けだった。

 今回は、特に環境への配慮を「省エネ貢献型製品」「リサイクルの推進」「環境汚染物質排出低減」など6つに分類。安全・快適の各機能やエコに対する考え方を、素材のブランド別、または安全性・持続可能性に基づく繊維業界独自の認証システム「OEKO-TEX(エコテックス)」や「bluesign(ブルーサイン)」別にコンセプトを提示し、8つのカテゴリーに分ける取り組みを行っている、

「コーネックスネオ」の展示スペース
「コーネックスネオ」の展示スペース

 作業着や制服といったユニフォーム分野の展示では初めての試みとなり、今後は、ユニフォーム着用者のさらなる快適性や負担軽減を図るとともに、環境や安全意識の高まる企業に向けに提案を行っていく考えだ。

 会場には、サトウキビから作られるバイオ由来原料を30%使用した「プラントペット」、海洋マイクロプラスチック問題を考慮した「デルタTL」、エネルギー効率の向上に寄与する軽量・防風・保温素材「エルゴライト」、気候変動に対応する蚊を寄せ付けない防蚊加工を施した「スコーロン」などが展示されている。

 安全面では、メタ系アラミド繊維を使用した難燃素材「コーネックスネオ」がひ

「コーネックス」を使用したフリースの難燃性テスト
「コーネックス」を使用したフリースの難燃性テスト

ときわ目を引いた。従来品の「コーネックス」と異なり、分子結合を変えるなどして後染めが可能となったコーネックスネオは、生地作りが6カ月から2カ月に短縮され、ユーザーの注文に迅速に対応できるようになった。

 素材の性質から消防服や自衛隊向けに多く採用されてきたコーネックスだが、内見会場では、野外での焚火を想定したアウトドア向けジャケットや、炎天下・高温下での作業時に着用するファンジャケットを展示。新規用途での展開を図っている。

「コーネックス」再生材を使用したピンクの毛布(手前右)
「コーネックス」再生材を使用したピンクの毛布(手前右)

 また、これまでリサイクルが難しかったアラミド繊維のマテリアルリサイクルが

紹介されていた。縫製工場から出る消防服などの残布を回収し、細かく砕き、再度紡績し再利用するもの。見本として、帝人内では「エコアラミド」と呼ばれる、再生材を使用した難燃性ブランケットや軍手などが出展されていた。