住友ベークライトは12日、2019年3月期第2四半期の連結業績(国際会計基準:IFRS)を発表した。売上収益は前年同期比3%増の1083億円、事業利益は7%減の95億円、営業利益は9%減の91億円、親会社四半期利益は8%減の70億円。売上収益は主に販売数量の増加により増収。事業利益は原料価格の上昇などを受け減益となった。
セグメント別では、半導体関連材料は売上収益2%増の261億円、事業利益は5%増の48億円。半導体封止用エポキシ樹脂成形材料は、中国市場での販売数量が増加したものの、民生用の用途で在庫調整の動きがあり、売上収益は横ばい。感光性ウエハーコート用液状樹脂と半導体用液状樹脂も、売上収益は横ばいだった。
高機能プラスチックは売上収益5%増の477億円、事業利益は13%減の36億円。フェノール樹脂成形材料は、欧米の自動車部品向けや中国の電子部品向けが寄与し、販売数量と売上収益がともに増加した。
工業用フェノール樹脂は、北米の自動車部品向けでの増加と原料高に伴う売価是正により増収。航空機内装部品は、新規受注の獲得で増収。銅張積層板は売価是正を行ったものの、販売数量が減少し売上収益は横ばいだった。
クオリティオブライフ関連製品は売上収益3%増の341億円、事業利益12%減の25億円。医療機器製品は、既存分野の増加に加え、品揃えを強化した血管内治療や内視鏡治療の分野の拡販により増収となった。
ビニル樹脂シートと複合シートは、売上収益は横ばい。医薬品包装用途はジェネリック医薬品向けで受注が増えたが、産業用用途のカバーテープやダイシングフィルムで顧客の在庫調整があり減少した。
鮮度保持フィルム「P-プラス」は、産地野菜向けなどで新規採用があり増収。ポリカーボネート樹脂板と塩化ビニル樹脂板は、建装材向けの増加により増収となった。防水関連製品は、新築住宅向けが減少したが、マンションや蓄熱槽など建築物向けが増加し、売上収益は横ばいだった。
なお、通期業績予測については、売上収益は、販売数量の増加もあり5月14日発表の予想を据え置いた。一方、利益面は原料価格の上昇が利益を圧迫する厳しい環境が見込まれるため、事業利益と親会社の所有者に帰属する当期利益を下方修正した。