出光興産はこのほど、中国での有機EL材料のさらなる需要拡大に備え、中国・成都市内に、有機EL材料製造工場を建設するとともに、顧客への技術支援を強化すると発表した。
近年、スマートフォンや大型テレビなど、多くの製品に有機ELディスプレイの採用が進んでいる。中国では、政府が推進するディスプレイ産業の振興政策を背景として、大手ディスプレイメーカー各社による有機ELディスプレイ製造設備への投資が加速しており、今後同国は、有機ELディスプレイ生産国として著しく成長する見込み。
同社は、2007年に静岡県御前崎市、2012年に韓国・京幾道パジュ市で有機EL材料工場の稼働を開始し、これまで主に韓国の顧客向けに材料を提供してきた。今回、中国顧客への材料安定供給の責任を果たすべく、第3の製造拠点として中国内に有機EL材料の製造工場を建設する。なお、装置能力は年産12t。来年11月に竣工し、商業生産開始は、2019年度第4四半期を予定している。