【新春インタビュー】日本ゼオン代表取締役社長 田中公章氏

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2019年1月17日

アジアの石化市況が昨年9月以降、下落傾向にあります。

 この動きは一時的な調整局面というよりも、ダウントレンドに入ったと見ています。今後、米中貿易摩擦の影響がいろいろな形で出てくる可能性があり、上期のような好環境に戻ることはないでしょう。これまで業界に吹いていたフォローの風が止んだ状態にあり、事業環境の悪化に備え社内の引き締めを図っています。

社長日本ゼオン また、ブタジエン価格については、上期は1700ドル程度と高値で推移していましたが、下期は一転して1000ドル程度に急落しました。

 ブタジエンは天然ゴム市況などさまざまな要因の影響を受けるため、今後も乱高下すると見ており、しっかりと製品へ価格転嫁しなければいけません。

 上期の高い原料で生産した製品の在庫がなくなりつつあり、下期は挽回できると見ていますが、楽観はできません。

 ━上期の業績は増収減益となりました。

 上期の売上高は過去最高を更新しました。ただ上期後半には、原料のブタジエンが高騰し高い原価の合成ゴムを販売したことに加え、当社の主力製品である光学フィルムでも、スマートフォン(スマホ)の在庫調整の影響を受けたため、営業利益は減益となりました。この2つの要因がなければ、利益がさらに伸長したと見ています。

 下期に入って、この2つの課題解決が大きなテーマですが、合成ゴムでは、

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