中外製薬 AIを活用した問い合わせチャットボット運用開始

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2019年1月17日

 中外製薬はこのほど、AI(人工知能)を活用した対話型プログラムで、製品に関する問い合わせに回答するチャットボット「MI chat」(エムアイチャット)」を導入したと発表した。抗インフルエンザウイルス剤「タミフル」を対象とし、中外製薬ウェブサイトの医療従事者向け情報ページで運用を開始している。

 同社では、医療従事者および患者からの製品関連の問い合わせに、メディカルインフォメーション部(MI部)に在籍する専門スタッフが対応している。MI部に寄せられる年間の問い合わせ件数は約6万件であり、このうち、「タミフル」が約12000件と2割を占め、その問い合わせは冬期に集中している。

 今回導入した「エムアイチャット」は、フェアユース社開発のAIによるビジネスアシスタントシステムに、中外製薬が導入しているプラットフォームを融合させたチャットシステム。医療従事者からの問い合わせ内容をチャットボットのAIが理解し、事前に登録した数百のQ&Aから最も質問の意図に近いものを自動的に提示する。

 「エムアイチャット」の導入により、医療従事者が従来のウェブを通じた情報検索に費やしていた時間が短縮されるとともに、チャネルの選択肢が広がるなど、利便性が向上することが期待される。MI部においては、医療従事者および患者からの問い合わせの対応は継続しつつ、さらなるサービス向上に努めていく。今年中に複数製品へ拡張させ、2021年には全製品で対応できるよう準備を進めていく。

 中外製薬は、革新的な医薬品の提供のみならず、医療従事者へ適切な情報を速やかに提供できる環境づくりを目指し、新たな技術の導入を積極的に進めていく考えだ。