帝人グループは重点領域の一つとして「安心・安全・防災ソリューション」を掲げている。昨年の西日本豪雨や北海道胆振東部地震などの災害が記憶に新しい中で、東日本大震災の発生日である3月11日を前に、災害時の安全確保に貢献する同社グループの製品・サービスを、プレスに紹介する説明会を22日に開催した。
製品・サービスは大きく「災害への備え」と「災害発生時の安心・安全確保」に分けられる。「災害への備え」では、超軽量天井材「かるてん」、防煙垂れ壁「かるかべ」、火山噴石対策用アラミド繊維織物、新防災素材「プルシェルター」、河川増水危険警告灯、透水セル、制菌難燃素材毛布「もうたんか」など、「災害発生時の安心・安全確保」については、メタ系アラミド繊維使用の防護衣料、緊急連絡/安否確認システム「エマージェンシーコール」などを紹介した。
このうち「かるてん」は、帝人フロンティアのポリエステル製タテ型不織布「V‐Lap」を基材としていることから、従来の天井材に比べて柔らかく、重さが約10分の1と軽いのが特徴。このため、万一、天井が落下しても、被害を最小限に抑えることができる。吸音性能や断熱性能に優れ、建築基準法で定められた不燃材料の規定にも適合しており、徳島空港をはじめとする空港やショッピングモールなどで採用されている。
「かるかべ」は火災時に煙の流動を防ぐ不燃シート性の防煙垂れ壁。従来のガラス製と同等の透明性を持ちながら、重量は約10分の1と軽く、割れにくい。熊本地震の際、ガラス製の防煙垂れ幕が落下して