ソルベイは6日から中国・北京で開催の「バッテリーチャイナ2019」に出展し、バッテリーパックと浸漬冷却向けの材料を紹介する。
ソルベイが提供する特殊ポリマーは、高重量・高価格の金属製部材に代わって、より安全性が高く、高密度のバッテリーを実現する素材。バッテリーパックやモジュールにソルベイの軽量・高性能のポリマー材を使用すれば、コストが削減されるだけでなく、設計融通性・耐腐食性・耐薬品性・電気絶縁性・加工容易性を高めることができる。
同社のバッテリー冷却液は、電気的・化学的安全性を高め、冷却効率に優れ、直接冷却を可能にする。金属材料に代替可能な同社の半結晶性ポリマーとしては、「アモデル」ポリフタルアミド(PPA)、「ライトン」ポリフェニレンスルフィド(PPS)、「IXEF」ポリアリールアミド(PARA)などがある。これらの素材は機械的強度が高く、耐薬品性・難燃性・寸法安定性にも優れている。
「アモデル」PPAは、耐トラッキング指数(CTI)600V以上という強力な電気絶縁性を備えていることから、とりわけ高度な柔軟性と優れた耐湿性を必要とする高電圧部材に好適だ。
バッテリーの直接浸漬冷却の冷媒として使用される同社の「ガルデン」パーフルオロポリエーテル(PFPE)は、化学的に極めて不活性で、熱安定性と絶縁性に優れ、使用温度範囲の広いフッ素系流体。
この熱媒体は、引火点も燃焼点も持たないので、バッテリーパックの冷却液に適している。標準的な金属材やプラスチック材とも適合し、使用・時間経過のもとでも安定した特性を維持できるため、短絡や腐食、交差汚染のリスクも低い。
今回の展示会では、専門技術スタッフが同社の多様なバッテリー市場向け材料製品群に関する質問に答え、ポリマーの選択とアプリケーション設計、材料加工に関する詳細な情報を提供する。