JNCは1日、熊本県上益城郡山都町に所有する水力発電所、目丸発電所の改修工事を完成させ、新たに営業運転を開始したと発表した。
2015年に着工した改修工事では、水車・発電機を高効率の機器へ更新することで、認可取水量を変えずに出力を200㎾(約4%)増強。最大出力は、一般家庭約8600戸分の年間発電量に相当する、5900㎾となった。投資金額は約22億円。
同社グループは、環境・エネルギー分野も重要な事業ドメインと位置づけ、国内に13カ所の水力発電所(最大出力合計9万6400㎾)、4カ所の太陽光発電所(同1万6000㎾)を保有し、再生可能エネルギーによる発電事業に取り組んでいる。
水力発電所には全て「流れ込み式」を採用。河川水からごみを取り除いた後に、水路を通して水槽へ導き、水圧鉄管を落下させることで水車を回し発電する仕組みだ。大規模なダムを必要としないため環境負荷が低く、二酸化炭素排出量も少ない。
2013年から進めている水力発電所の一連の大規模改修工事では、今回が7カ所目の営業運転開始となる。同社は、これまで培ってきた発電技術を生かし、周辺環境に配慮しながら、将来にわたり安定したエネルギーの供給で持続可能な社会に貢献していく考えだ。