星光PMCが開発したセルロースナノファイバー(CNF)複合材料「STARCEL」が、京都大学、京都市産業技術研究所(産技研)と共に、産業環境管理協会が主催する「第2回エコプロアワード」で「奨励賞」を受賞した。
豊富でカーボンニュートラルな植物を原料とし、プラスチックの補強・代替素材としての普及が期待されている中、アシックス製品への実用化につなげた点が評価された。
「STARCEL」は、京大・産技研などが開発したパルプ直接混練法「京都プロセス」を用い、植物の構成成分であるセルロースをナノレベルまで解繊し、熱可塑性樹脂と複合化した製品。星光PMCは2017年末に、茨城県にある竜ケ崎工場でのCNFパイロットプラントの生産能力増強工事を終え、変性セルロースで約70t/年、CNF複合材料換算で約200t/年の生産・出荷体制を整えた。
昨年6月にアシックスの高機能ランニングシューズのミッドソールに搭載されたのを皮切りに、同社の主要5モデルへの採用が決まり、現在までに「STARCEL」搭載製品は、全世界で累計500万足以上が販売されている。
星光PMCは今後も、経営ビジョン「エコテクノロジーで未来を創る」を実現するため、環境技術製品CNF複合材料の開発を通じて、さらなる実用化を推進していく考えだ。なお表彰式は、東京ビックサイト(東京・有明)で開催される「エコプロ2019」内の特設ブースにて、12月5日に行われる予定。