昭和電工は31日、主に化粧品原料として使用される1,3‐ブチレングリコール(1,3‐BG)=写真=の事業化を決定したと発表した。大分コンビナート内に2019年末までに製造設備を完成させ、2020年4月の販売開始を予定している。
1,3‐BGは、幅広い種類の化粧品に保湿成分として配合されており、アジアの化粧品需要増加に伴い、年率10%の需要伸長が見込まれる。同社は高品質な1,3‐BGの事業化により、アジアを中心とする化粧品市場の成長を原料供給面から支える。また、1,3‐BGに化粧品原料として求められる品質を独自技術により実現し、大分コンビナートでエチレンから一貫生産する。
同社グループは、個性派企業(収益性と安定性を高レベルで維持できる個性派事業の連合体)の実現をVision(目指す姿)とし、2025年には事業の半数以上を個性派事業とすることを目指している。
石油化学事業でも、市況に左右されず安定して高い収益を生み出すための事業体質づくりを推進。今後も新規誘導品の事業化、アセチル系製品やコンビナート内外との事業連携強化などにより収益力を高め、東アジア地域で最高レベルの競争力をもつ石化事業とすることを目指していく。