帝人 広島大学発ベンチャーに出資、ヘルスケア事業を強化

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2020年9月17日

 帝人は16日、広島大学発のベンチャー企業で未病・疾患早期発見検査を提供するミルテル(広島県広島市)に出資し、業務提携契約を締結したと発表した。

 今後、帝人グループでニュートラシューティカル製品(健康維持に科学的根拠をもつ食品)の販売を手掛けるNOMON(東京都千代田区)が、ミルテルが展開する血液検査による未病検査や、がんなどの疾患の早期発見を促す検査の販売支援を行い、ミルテルがNOMONのサプリメントを販売する。こうした相互の販路活用によって販売協力し、両社の認知拡大に取り組んでいく考えだ。

 ミルテルは、広島大学大学院の田原栄俊教授の研究成果を実用化するため、2012年に起業した同大発のベンチャー企業。翌年には遺伝子検査業務を行う衛生検査所として登録し、未病検査「テロメアテスト」、がんなどの疾患の早期発見を促す検査「ミアテスト」などの「ミルテル検査」を医療機関に提供。疾患の予防と早期発見を通じて、国民の健康長寿や医療費の削減に貢献することを目指している。

 一方、帝人のグループ会社であるNOMONは、高純度NMNを配合したサプリメントなどの販売を行い、前向きに歳をとるプロダクティブ・エイジングの実現を目標に掲げる。こうした中、帝人グループとミルテルは、健康寿命延伸や医療費削減への貢献という理念を共有できたこと、事業の展開領域や戦略、保有技術などからシナジーが期待できることから、今回の出資および業務提携契約の締結に至った。