可塑剤工業会がこのほど発表した需給実績によると、8月のフタル酸系可塑剤の国内出荷は、前年同月比6.8%減の1万2300tとなり、11カ月連続で減少した。
品目別では、DOPは同5.9%減の5800t、DBPは同15.9%減の37t、DIDPは同39.3%減の108t、DINPは同7.3%減の5700t、その他は同微減の705tだった。
一方、財務省貿易統計によると、8月のフタル酸系可塑剤の輸入量は、同25.3%減の2800tと2カ月連続で前年実績を下回った。国内出荷と合算した内需は同10.8%減の1万5100t程度となり、前月に続き2桁減となった。
塩ビ工業・環境協会(VEC)が発表した、塩ビ樹脂の製品別生産出荷実績を見ると、8月の軟質向けは軒並み2桁減で推移。フィルムシートをはじめ、壁紙、レザー、電線など可塑剤の需要業界が振るわなかったことから、可塑剤の内需も伸び悩む結果となったようだ。フタル酸系可塑剤全体の輸入品平均単価は、